家族葬は、家族や親しい人々のみで行う葬儀を指します。しかし、喪主の役割は通常の葬儀と大きく変わりません。では、挨拶以外に喪主はどういった役割を担うのでしょうか。例文も交えたうえで喪主の役割についてみていきましょう。
通常の葬儀では、喪主が挨拶で集まっていただいた方々にお礼などを述べます。では、規模や参列する人々が異なる家族葬では、挨拶や手順などはどのように変化するのか詳細にみていきます。
喪主が葬儀で行うことは、
などです。そのうえで挨拶や各種応対なども喪主が決定権を持っています。また、挨拶なども喪主が主体となって行い、香典などに対する遺族の対応を考慮しなければなりません。
この流れは家族葬だけでなく、一般の葬儀も同じです。また、どこまでの範囲の人々を通夜・告別式に呼ぶのかといったことも喪主が決定します。
通夜での挨拶は、喪主が行うことがマナーです。一人で全ての対応を行う必要はないものの、依頼する葬儀会社と相談しながら文章を作る必要があります。
これは、一般的な葬儀だけでなく、家族葬においても共通事項だといえます。挨拶のタイミングなどは、練習しなくても葬儀会社が慣れているため、教えて貰えるものの、どのような言葉を使うのかは把握しておきましょう。
また、香典や弔電などを辞退する場合であれば、喪主が率先して各所に連絡を取り、辞退する旨を確実に伝えなければなりません。家族葬においては、断りがなければ香典や花を用意しても問題はないとされています。
しかし、実際には香典や花を遺族が受け取った場合、少なからず返礼品を用意しなければマナー違反となります。そのため、故人だけでなく、生きている人間のことも考慮したうえで対応を決める必要があるといえるでしょう。
最初に焼香を行うのは喪主です。焼香のやり方は、
というものです。
また、立って行う焼香と交代で座りながら行う焼香、香炉を隣の人に回しながら行う焼香があります。事前に、どのようにして焼香を行うのかは説明されるためさほど困ることはないでしょう。また、どのような宗教を信仰しているかによってやり方や回数が異なる点には注意が必要です。
喪主は、葬儀を行う主催者の役割を担います。そのため、喪主の存在が葬儀では重要です。家族葬における喪主の役割について解説していきます。
前提として、喪主を決めなければ葬儀を行うことができません。葬儀を行うための代表者が喪主であるため、仮に親族や友人が全くいない状態などであれば、葬儀そのものを行うことが難しくなってしまいます。
加えて、配偶者がいる場合はその配偶者、家族がいればその年長者が喪主の役割を担うことになります。一般的な葬儀だけでなく、家族葬においてもこの流れは変わりません。ちなみに、未成年などであれば親が代行します。
喪主は、葬儀や通夜の代表者であるため、集まっていただいた方々に対して挨拶を行う必要があります。
例えば、
などのタイミングで挨拶を求められることになるでしょう。喪主が話す内容は、ほとんどは決まっています。家族葬であるため、親族や友人に向けた文章を作る必要があるといえます。加えて、挨拶は余りにも長くなりすぎないように気をつける必要があるといえるでしょう。
使ってはならない言葉もいくつか存在しており、自分だけでなく周りの人や葬儀会社などと相談をしながら文章を作ることをおすすめします。
ここでは、喪主の挨拶やスピーチの例文をみていきましょう。実際に使用する際の参考にしてみてください。
参列者に対しての挨拶は畏まったものでなくて構いません。
「本日は夫の○○の葬儀にお集まりいただきありがとうございます。皆様から贈られたお悔やみの言葉は○○に届いていると思います。夫は、会社に勤めながらも家庭を非常に大事にする人でした。晩年は病に伏せってしまっていたものの、独り立ちした娘や息子が時折会いにいくと非常に喜んでおりました。○○の人生は皆様に支えられてこそ成り立っていたと感じます。○○に変わり皆様のご恩情に深く感謝します。本日は誠にありがとうございました。」
通夜の挨拶に関しては、少し改まった言葉も使用します。
「本日はお忙しい中、○○の通夜へお越しいただき誠にありがとうございます。生前のご厚誼に厚く御礼申し上げます。○○は、最後も皆様に見守られてさぞ幸せな人生だったと思います。ささやかではありますが、食事をご用意しましたので故人を偲んでいただけたらと思います。」
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