家族葬は最近普及してきた葬儀スタイルですので、「家族葬には何名ぐらい呼べば良いのだろう」「普通は家族葬に何名ぐらいを呼んでいるのだろう」と疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。また、葬儀を執り行う機会は、人生で何度も起こるわけではないため、さまざまな面で不安を抱いてしまうこともあるでしょう。しかし、正しい知識を身につけておけば、安心して執り行うことができるはずです。
このページでは、家族葬の参列者の平均人数や人数の決め方について分かりやすく解説します。この記事を読めば、家族葬に何人くらい呼べば良いか分かるようになるでしょう。
全国で家族葬を行った人に対して調査した信憑性のあるデータはありませんが、大手葬儀会社アーバンフューネスの調査では、平均人数は10人~30人程度が最も多いようです。
家族葬の参列者人数 | 割合 |
---|---|
10人以下 | 25% |
10人以上20人以下 | 40% |
20人以上30人以下 | 22% |
30人以上40人以下 | 6% |
40人以上50人以下 | 3% |
50人以上 | 5% |
上記の結果から10人~30人程度の参列者数が全国平均ということが分かりますが、葬儀ホールでは収容人数が50人程度までとなっていますので、それ以上の人数でも葬儀を行えます。ただし、参列人数が多くなると大規模な会場を用意しなければならず、家族葬ではなく一般葬と同じプランになることが多いです。
どのような葬儀をあげるべきか悩んだ場合は、まずは葬儀社のコールセンターなどに相談してみることをおすすめします。
葬儀形式はさまざまなものがありますが、その中でも、家族葬を選ぶ方が増えています。なぜ、増えているのでしょうか? ここでは、家族葬が増えていて参列人数が減少している理由について解説します。
核家族とは、夫婦のみの世帯や、夫婦と子どもから成る世帯のことをいいます。単世帯または未婚の子を含む二世帯により構成される世帯のことをいうのです。核家族の世帯が増えると、育児や介護にかかる費用を捻出するのに精一杯で、葬儀費用まで手を回せないことも多々あります。
そして、両親の訃報などは突然訪れるため、葬儀費用が出せないという方も少なくありません。このような事情もあり、少しでもリーズナブルな葬儀をあげようと家族葬を選ぶ方も増えているのです。
昔は、男性が外で働きにいき、女性は育児をし地域コミュニティに参加するという暮らしが普通でした。しかし、近頃は女性の社会進出の機会の場が増えたため、共働き世帯が増えました。また、都心部では何でも揃ってしまうため、近所付き合いの必要性を感じないと思う方も増えています。
このような背景もあり、地域付き合いや親戚付き合いをする機会が少なくなってしまったのです。その結果、葬儀を行う際に参列者として呼ぶ人が少ないという方が増えてしまったのです。
日本は、1970年代から高齢化社会に突入しました。その後も、高齢者の数は急激に増えてきており、1994年に高齢社会、2007年に超高齢社会へと突入しました。今後も、高齢者は増えていくことが見込まれていて、2025年には約30%、2060年には約40%の人が高齢者になると言われています。
歳を重ねると足腰が悪くなってしまい、これまで苦に感じなかった遠出が辛く感じてしまうこともあります。また、お通夜と告別式の連日行われる葬儀が体力的に辛く感じてしまうこともあるため、葬儀を簡略化したいと思う方も増えているのです。
核家族化や高齢化などの要因で、家族葬が選ばれる時代となりましたが、参列者は誰を呼べば良いのでしょうか? 何を基準に考えれば良いのでしょうか? ここでは、参列者人数の決め方をご紹介します。
経済的な負担を減らすために「小規模の葬儀をあげたい」と家族葬を選ぶ方もいるように、予算と内容から葬儀の規模を決めます。規模が定まれば、何人程度の参列者を呼べるか分かるため、まずは葬儀の規模を確定していきます。
近頃は、「残された家族達に迷惑をかけたくないから……」「子供たちには自分自身のためにお金を使って欲しいから、葬儀を事前に契約しておきたい」という理由で、自分自身の葬儀を生前に契約する人も増えてきています。そして、家族に葬儀に呼んで欲しい友人などを伝えている人もいます。
葬儀は故人様を偲ぶために行う儀式のため、もし、故人様から参列者の案内に対して要望があった場合は、その要望を尊重してあげましょう。
誰を呼ぶかは根本的に自由です。しかし、制限がないため「この人は呼ぶべきなのか、呼ばない方が良いのか……」「生前は凄く良くしてくれた人だけど呼ばなくて大丈夫だろうか?」と悩んでしまうこともあるでしょう。このように悩んだ場合は、基本的に呼ぶようにしましょう。
呼んだ方が良い理由は、事後のトラブルを防ぐためです。「生前は仲良くしていたのにも関わらず、どうして、自分は呼ばれなかったのだろう……」という印象を相手に与えてしまうと、人間関係にヒビが入ってしまいます。そのため、少しでも迷った場合は、その相手を呼ぶようにしましょう。
家族葬は予算や内容に応じて葬儀の規模を決めた後に、誰を呼ぶかを考えていきます。そのため、予定していた参列者の人数を超えて、呼べないという事態も起こりうるでしょう。そのような場合は、呼べなかった人に対して配慮した気遣いを示さなければいけません。どのように対応すれば良いか、ここで分かりやすく解説します。
葬儀は、故人様のために行われる儀式です。そのため、葬儀の内容や参列者に関して、故人の遺志を尊重するべきです。もし、葬儀に呼べなかった人がいる場合は「故人の遺志で家族葬を執り行うことにしました」と伝えれば、納得してもらいやすくなります。周りの人に不快感を与えないためにも、このような一言を添えるようにしましょう。
家族葬を行うことを伝えたにも関わらず「生前、大変お世話になりました」と香典を郵送してくる人もいます。このような気遣いを拒んでしまうと失礼となるため、香典は快く受け取るようにしましょう。
また、香典を送ってくださった方に対しては、香典返礼品を返しましょう。香典返礼品は、四十九日の法要を無事に終えた後に、香典の半額程度の品物を手配します。香典返礼品を送る場合は、無事に法要も終えられたことを合わせて伝えましょう。
家族葬は、故人との最期の時間をゆっくり過ごせたり、経済的負担を安く抑えられたり等のメリットがあるものですが、デメリットも存在します。
例えば、故人が生前親交を深めていた人が多い場合は、後日弔問者が訪れにやってくるでしょう。一人一人、異なる時間に訪問してくることになりますが、それぞれに対応しなければいけないことを把握しておきましょう。
これまで家族葬に誰を呼ぶべきかの判断基準について解説しましたが、実際に家族葬を行った方は、どのような疑問を感じたのでしょうか? ここでは、良くある質問をご紹介します。
家族葬の人数は決められていないため、もちろん2名でも行うことができます。しかし、少人数で葬儀をあげる場合は負担がかかりやすいので、火葬式(直葬)などが勧められることもあります。そのため、どのような負担がかかるのか不安なことは葬儀社に質問をしてみましょう。
家族葬は数名で行っても、数百名で行っても構いません。故人様との最期の時間をゆっくり過ごすために親しい間柄の人が集まって行われる葬儀です。
友人なども呼ぶことができます。故人の立場になり、誰を呼んで欲しいかを想像しながら呼びましょう。