家族葬のマナー

家族葬の連絡はどうすべき?

家族葬の連絡はどうすべき?

「訃報の連絡はどのように入れれば良いのだろう…」「家族葬の場合は訃報の連絡は誰にすれば良いのだろう…」と悩む方も多くいます。とくに家族葬を行う場合は、連絡の仕方を間違えてしまうと、トラブルに発展しまうこともあるため注意が必要です。そのため、正しい連絡マナーを身に付けておきましょう。

ここでは、家族葬を行う際の連絡方法について分かりやすく解説します。この記事を読めば、どのように連絡をすれば良いか分かるようになるでしょう。ぜひ、これから連絡を入れる方は、参考にしてみてください。

家族葬の訃報で伝えるべき内容

身内の訃報は、人生で何度も経験するものではありません。そのため、訃報の連絡の仕方に不安を感じる方もいるでしょう。とくに、家族葬を行う場合は連絡の抜け落ちがあると、相手に迷惑をかけてしまったり、人間関係に亀裂を生んでしまったり、大変なことになります。そのため、正しい連絡方法を覚えておきましょう。ここでは、訃報の連絡で伝えるべき内容について解説します。

葬儀の形式

家族葬で葬儀を行うことを必ず伝えましょう。葬儀の形式を伝え忘れてしまうと、職場関係や近所の方が参列しに来てしまうので注意してください。

また、葬儀の形式を伝える際に、葬儀会場や開催日時を伝えてしまうと「生前にお世話になったから、最期のお別れの挨拶をしたい」と多くの参列者が訪れてくるかもしれません。このような事態を避けるために、葬儀の形式が家族葬であることだけを伝えて、会場や日時などの詳細の情報を伝えないようにしましょう。

故人との関係

会社に対して訃報の連絡を入れる目的として、忌引き休暇の取得申請があります。この忌引き休暇の日数は、故人との関係性によって取得できる日数が変わるため、会社に連絡を入れる場合は、故人との関係も忘れずに伝えてください。

一般的に配偶者や両親など、続柄が近くなればなるほど、忌引き休暇の日数は伸びます。気を付けなければいけないのは、休暇取得ができた場合、いつが起算日に当たるのかも確認しておきましょう。起算日を間違えてしまうと、会社側に迷惑をかけてしまうことになります。

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忌引休暇期間

忌引き休暇の取得申請が通れば、その期間、仕事を休むことになります。日頃、一緒に仕事をしている仲間や取引先には、いつまで休むのかを明確に伝えておきましょう。また、休暇前にトラブルの原因になりそうなものがある場合は、事前に処理をしておくなどの気配りをしておくと親切です。

緊急時の連絡先

休暇中に仕事でトラブルが発生してしまうこともあるでしょう。そのような場合に、連絡がつかなくなると周囲の人に迷惑をかけてしまうことになります。また、訃報の連絡内容に不備があった場合に、どこに問い合わせをして確認すれば良いのか分からなければ、案内を出した相手に対して失礼に当たります。そのため、何かあった場合の緊急時の連絡先も忘れずに伝えるようにしましょう。

香典辞退

家族葬を行う場合は、親族と生前親しかった友人だけの小規模な葬儀で行われるため、一般的に職場関係者や近所の方からの香典や弔問は辞退します。

香典辞退する旨を伝え忘れてしまうと、気を遣わせてしまい「せめて香典だけでも送りたい」と郵送してくる人も出てきてしまい、結果的に香典返しの対応に追われてしまうことになりかねません。そのため、香典を辞退する場合は、その旨も訃報の連絡時に伝えるようにしましょう。

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家族葬の案内の通知方法

家族葬の案内を出す場合は、どのように通知をすれば良いのでしょうか? ここでは、家族葬の案内の通知方法をご紹介します。

家族や親族、友人に電話連絡をする

家族葬の日程は、親族の都合を聞いて調整して行われることが多いです。そのため、身内の訃報があった場合は、最初に家族や親族に連絡をかけましょう。配偶者・両親・子供・兄弟・姉妹・叔父・叔母・姪・甥など故人から見て3親等くらいまでが範囲の目安となっています。

遠方に住んでいる親族には、移動時間も考慮して早めに連絡を入れてあげましょう。また、家族葬に参列をして欲しい友人にも電話をかけて都合を聞きます。

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参列を依頼しない友人への連絡はハガキを送る

参列を依頼しない場合は、事後報告でも失礼に当たりません。もし、事前に連絡をする場合は、ハガキや手紙で通知します。ハガキを送る場合は、家族葬に呼ばないことが失礼に当たらないように「故人の遺志によって、家族葬で葬儀を執り行います」ということを記載しましょう。また、葬儀の会場や日時については記載しません。

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近所の方などに対しては直接訪問をして報告する

近所の方に訃報を知らせる場合は、直接訪問をして報告するようにしましょう。もし、訪問する時間がない場合は、自治体に訃報を知らせて近所の方に連絡を入れてもらいます。ハガキで通知をすると「こんなに近くに住んでいるのに直接言って来ないの?」と思わせてしまうこともあるため、注意しましょう。

会社には電話連絡とメールの通知を併せて報告する

家族葬を行うために、忌引き休暇の取得申請をしなければいけません。そのため、訃報を受けた後は直属の上司に電話をかけて、親族が亡くなったため休暇が欲しいという旨を伝えます。 この忌引き休暇は労働基準法で定められている休暇ではないため、会社によっては有給消化で休まなければいけない場合もあるので注意してください。気になる方は、会社に置いてある就業規則を確認してみましょう。また、上司に電話をかけて報告した後は、メールでも連絡を入れておきましょう。こうすることによって、情報の抜け落ちを防止することができるため、併せて連絡を入れるようにしましょう。

家族葬の案内状の例文

家族葬の連絡は、参列を依頼するか否かで文例が変わります。

家族葬に案内する場合

家族や生前親しかった友人に対しては、電話で訃報を知らせることになりますが、必ずしも電話がつながるということはありません。そのような場合は、次のような文例を送って葬儀の案内をします。 父 田中太郎 儀(行年78歳)が12月28日逝去致しました ここに生前のご厚誼を深く感謝申し上げ謹んでご通知致します 通夜並びに告別式は 仏式 にて下記の通り執り行います

                                   記

通 夜:令和1年12月30日19時00分から

場 所:〇〇葬祭センター セレモニーホール

東京都台東区柳橋〇丁目〇〇-〇

035-XXXX-XXXX

告別式:令和1年12月31日10時00分から

場 所:〇〇葬祭センター セレモニーホール

東京都台東区柳橋〇丁目〇〇-〇

035-XXXX-XXXX

喪 主:田中一郎(長男)

住所:東京都台東区柳橋〇丁目〇〇-〇

電話番号:080-XXXX-XXXX

                                                 以上

家族葬の参列をお断りする場合

家族葬は、家族や生前親しくしていた友人のみの小規模の葬儀となるため、職場関係者や近所の方の参列は辞退されるのが一般的です。参列をお断りする場合は、簡単な通知をします。葬儀会場や開始時刻を記載してしまうと「最後のお別れをどうしても伝えたくて…」と訪問に来てしまう方もいるため、記載するのは辞めましょう。

【文例】

父 田中太郎が逝去いたしました
故人 または妻の遺志によって遺族のみで家族葬を執り行います
つきましては ご香典 ご弔電などのお気遣いは辞退させていただきます
生前の御厚情にお礼を申し上げます
田中一郎

事後報告で訃報を知らせる場合

家族葬は、故人との最期の時間をゆっくり過ごしたいというご遺族の意向で行われるため、訃報の知らせが事後報告になってもマナー違反となりません。事後報告で訃報を知らせる場合は、次のような通知を送ります。弔事の手紙では「拝啓」などの語頭などは使用しないため注意しておきましょう。

【文例】

父 田中太郎
かねてより入院療養中でしたが 去る12月28日
78歳にて永眠いたしました ここに故人が生前受け賜りましたご厚誼に対し
心よりお礼を申し上げます

葬儀につきましては
故人の遺志により
近親者のみにて執り行いました

ご連絡が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
略儀ながら謹んでご通知申し上げます。

東京都台東区柳橋〇丁目〇〇-〇
田中一郎

家族葬の連絡を受けた場合の対応方法

家族葬の連絡を受けた側は、どのように対応すれば良いのでしょうか? 対応方法は一般葬と異なるため、基本的なマナーを覚えておきましょう。

香典辞退が明記されていたら香典を渡すのは控える

お知らせに香典辞退が明記されていたら、香典を渡すのは控えましょう。「故人には生前にお世話になったから、せめてもの気持ちを香典で出したい」という方も多くいるでしょう。しかし、このような気持ちで香典を送ってしまうと、ご遺族は香典返しの準備に追われてしまうことになりかねません。

家族葬は弔問者の対応や香典返しや精神振る舞いなどの準備を省いて、気兼ねなく、故人との最期の別れを偲ぶために行われるものです。そのため、香典辞退が明記されている場合は、香典を渡すのは控えましょう。

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香典辞退に触れていない場合は郵送しても良い

香典辞退が記載されていない場合は、香典を渡して良いものか悩む方もいるでしょう。このような場合は郵送して渡しても良いことになっています。もし、送るのであれば香典と一緒に弔電を打つとより親切です。

後日の弔問は四十九日後を終えた頃が良い

ご遺族に対する配慮をしつつも、故人様にはお礼を述べたいという方もいるでしょう。そのような方は、後日の弔問をしましょう。弔問に最適な時期は、四十九日の法要を終えた頃と言われています。この時期になると、葬儀も一通り終えてご遺族も心身的に落ち着く頃です。そのため、快く後日弔問を歓迎してもらえるでしょう。

後日弔問のときに、香典を渡すことも問題はありません。やはり、対面して渡した方が気持ちを込めることができるため、時間に余裕がある方は、四十九日の法要を終えた頃合いに弔問するようにしましょう。

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最近では一日葬や直葬など、「できるだけ簡素に見送りたい」というご要望を特に多くいただきます。
しかし、「予算を抑えたい」「故人の遺志だから」という理由だけで深く考えずに決めてしまうと、思わぬトラブルが発生し、後悔や心労の残るお別れになりかねません。

葬儀の規模や内容の決定にあたっては、
故人様の遺志のみならず、ご親族の意向や、故人様の交友関係、菩提寺とのお付き合いなど、
様々な観点からじっくりと検討する必要があります。

私共「葬儀コンシェル」は、頂いたご質問・ご要望に的確にお答えするのはもちろんのこと、
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