新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、緊急事態宣言も発令されることとなりました。不要不急にはあたらない葬儀ですが、現在では、感染リスクを減らした形で行われていることがほとんど。中でも「家族葬」を選ぶご遺族が増えています。
「家族葬」は何人で行うものか?という明確な定義は実はありません。飽くまで親しい人々とお見送りするという趣旨の葬儀ですので、少人数で行う、大人数で行うなど、ケースバイケースです。例えばジャニーズ事務所創業者のジャニー喜多川さんは150名もの関係者が参列したそうですが、「家族葬」と報じられていました。
エンディングノートなどで故人が遺志を告げていた場合、それに則った葬儀を行います。宗教的儀式を一切やらないなど、その方法はさまざま。親族が集まってにぎやかに過ごすのが好きだったからと、音楽をずっとかけたお葬式を行ったというケースも。
大事なことは遺族と故人の気持ち。形にこだわらずに行えることも、家族葬のメリットです。
三密を避け、人との接触を減らさなければいけないコロナ禍において、家族葬を選択するご遺族は増えています。ご臨終後は、ただでさえ悲しみの中、慌ただしく準備をしなければならない。さらに新型コロナウイルスの感染拡大への懸念を抱えるのは大変です。
その点家族葬ならば人数を絞ることが可能ですし、席の間隔を空けるなどの感染予防策も講じやすい。
通夜、告別式、出棺(火葬)まで、全て家族葬で行い、後日改めてお別れの会を設けたい、というご遺族も多いようです。
「なぜ知らせてくれなかったのか」「招いてもらっていない」などのトラブルを招かないように、お知らせする範囲には注意が必要です。
参列者やその人数については、故人の意思を尊重することもあります。故人と親しい人のみの式となるため、家族葬は心を込めてお見送りするのにぴったりな葬儀様式です。
コロナ禍では、三密や消毒の徹底、マスクの着用など、感染予防対策が重要な役割を果たします。故人を偲び、参列者・遺族ともに心残りなくお別れができる葬儀を行いましょう。
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