大切な人の葬儀、トラブルに巻き込まれることなく、心理的にも経済的にも大北負担が少ないものにしたいですよね。
葬儀社に見積もりを事前にお願いすることで、葬儀を行う際に起こりがちであるトラブルを避け、負担を減らせるうえに故人やご遺族のご意向に沿った葬儀をすることができます。ここでは葬儀費用の見積もりを行う利点や注意点についてまとめています。
冠婚葬祭の中でも、葬儀は結婚式の次にお金がかかると言われており、通常の形式よりも安い価格で行える火葬式や、一日葬もありますが、どちらも亡くなった方を送る儀式が必要となります。
支払いが高額になることが予想されるのにも関わらず、正確にかかる金額について全く知らないというのは精神的にも大きな負担となります。なので必ず打ち合わせをする際には見積もりをとって、どのくらいの金額を支払う必要があるのかということを頭に入れておきましょう。
また、見積もりを取る目的は、金額的な面だけではなく、式の形を自分の理想に近づけるためという意味合いもあります。担当者と話し合って、送られる故人や、参列される方が満足できる葬儀を作るためというものです。
葬儀にかかる費用は、大きく分けて以下の3つです。
通常、葬儀社から提出される見積書に記載されているのは葬儀本体費用だけで、飲食費や、寺院費用は含んでいません。
寺院費用は通常、遺族から直接寺院にお布施として支払われるものなので葬儀社が見積書に入れることはできませんが、僧侶を葬儀社が手配したり、基本プランに寺院費用がセットになっている場合は含まれている場合もあります。
飲食費に関しても、料理を用意するのが提携している仕出し屋や料理屋だったり、引き出物も贈答品業者からの納品であったりするので、一般的には葬儀会社から金額の提示はしませんが、こちらからお願いすることで概算を教えてくれるでしょう。
葬儀社の見積書には葬儀本体使用のみで、飲食費や寺院費用は踏まれていないことがほとんど。場合によっては寺院費用が含まれていたり飲食費の目安を出してくれることもあるので要確認。
タイミングは2回あります。1つは病院で臨終を告げられ、遺体搬送をお願いした業者と打ち合わせをする際、もう1つは予め生前に相談を行う時です。
葬儀社から見積もりをもらう時のおそらく最も一般的なタイミングが、臨終を迎えてから葬儀社に連絡し打ち合わせをした時です。この場合は限られた時間の中で葬儀全体の形式を決める必要があるため、葬儀社からの提案で形式を決定し、そのパッケージ料金が見積もり料金となる形です。
参列者の数によって、基本プランの選択が行われて、追加されるオプション料金を含めた見積もりを作成してくれます。
支払う金額がどのくらいになるかということはある程度掴むことができますが、複数の業者に出してもらってから業者を決定する相見積もりのような形は時間が制限されていることから難しいです。
葬儀の準備をするのはあまり縁起がいいと思われておらず、かつては敬遠されていましたが、最近では終活という言葉も一般的になり、事前に相談を行う人も珍しくはなくなりました。
事前に相談を行うタイミングも、病院から余命宣告を受けたり、危篤状態になってからという葬儀が近づいたからという理由だけではなありません。生前まだ元気なうちに相談を行い見積もりを取る人も増えているのです。
葬儀社では、直接訪問して事前相談を受け付けているだけではなく、電話やメール、FAXなどで相談の予約を受け付け、あるいは自宅へ訪問してくれるところもあります。式の流れについて不安な点があったり、早いうちに流れや概算を知り準備をしておきたいと考えるならば、時間が空いている時にでも事前相談の連絡を入れるといいでしょう。
葬儀の見積もりを取るタイミングは、ご逝去直後と事前相談時の2回。ご逝去直後の場合は葬儀社からの提案をもとに見積もりを取る形になる。事前相談なら、ご逝去する前から前もって準備ができる。
事前に相談を行うことで、実に多くのメリットがあります。
事前に相談をしないと時間が少ないゆえにトラブルも起こりがちですが、そうしたトラブルも事前に避けることができます。ここからは葬儀の事前相談をするメリットを細かく見ていきましょう。
病院で臨終宣告を受けてから葬儀社に連絡をして打ち合わせをする場合は、通常翌日がお通夜になるので、打ち合わせに多くの時間を要することができません。業者には様々なプランやオプションがありますが、遺族の精神状態も普段とは違い、混乱していることも多いことから、自分が希望するような式を思い描くことができずに、業者に提案されたプランをそのまま受け入れてしまうということも多いでしょう。
担当者に言われるがままにプランを決めてしまい、思ったよりも支払いが多くなってしまうこともあります。
事前相談で、どんなプランが用意されているのか、どのくらいかかるかについて検討することで、予算内で満足できる葬儀が行えるようになります。
また、複数の業者に見積もりをお願いして、比較検討を行うことも可能ですから、相談を行うことで節約できる可能性が大きくなります。
基本プランとは別に、様々なオプションも用意していますが、翌日が通夜といった状態での打ち合わせでは、全てのオプションを理解することは不可能です。
オプション以外でも、故人の生前の人間性などを鑑み、こんなこともしてみたいという提案もあると思います。まだ時間的に余裕がある場合は、遺族側からも様々なアイデアが生まれることでしょう。
また本人に対して希望を聞くこともできるので、送られる人にとっても希望通りの満足できる葬儀を行えるでしょう。
知人や友人などがどのくらい参列するか、誰を招待したらいいかなど、同居している親族ならばある程度の把握はできますが、別居している親族の場合、本人から聞いておかなければ、いざと言う時に誰に連絡を取ったらいいのかわからず参列する方の数も全く予想できないという事態を防ぐためにも、相談をしておくことは大きなメリットになります。
葬儀を行う立場になることは、人生のうちに何度もあることではないでしょう。そのため、病院で臨終の宣告を受けたときにはその後どうすればいいか、どの葬儀社に連絡をしたらいいかなど慌ててしまう人がほとんどです。
事前に相談をして見積もりを取ることにより、逝去の際の混乱を防げます。また、互助会のシステムを採用しているところも多く、互助会に入会することにより、葬儀時の個人の費用負担を減らせるというメリットもあります。
業者に見積もりを提出してもらう時に注意するポイントは以下の通り。
見積書は葬儀本体価格のみが提示されていることが多いので、記載されている金額が葬儀にかかる全ての請求金額ではないことに注意してください。
特に寺院にお渡しするお布施や戒名料などは高額になるので、菩提寺がある場合は住職にどのくらいの金額が相場なのか確認しましょう。菩提寺がなく寺院を紹介してもらう場合は、担当者に寺院費用の相場について確認してください。
葬儀社が立替などを行っているものが記載されていないことが多いです。見積書を受け取った時には、記載されている項目以外に請求される立替分があるかどうか確認しましょう。
本体費用は、参加者の数に多少変動があっても、それほど大きな影響は受けずに見積通りの金額になることが多いですが、飲食費や接待費については、参加者が増加することで大きく金額が変動してしまいます。
参列する親族の数などは、遺族側である程度予測が可能ですが、故人の知人、友人関係の方の参列者はなかなか正確な人数が把握できないことが多く、予想した参列者を大幅に上回ってしまうこともあります。
通夜振る舞いの際に、料理が足りなくなることを防ぐために、ある程度余裕をもって人数を決定していても料理の数が足りなくなることも考えられます。参列者の方の中にお酒を召し上がる方が多い場合も、想定した飲食費以上に追加の料金が発生します。
返礼品についても同様で、参列者の数が増えた分だけ発注を追加しなければいけません。返礼品は、余った場合は無条件での返品を受け入れているところが多いので、その点も確認をしておくことが必要です。
不測の事態で、予定した火葬の日に火葬ができずに、もう一日火葬を遅らせるという事態も考えられます。そういった場合は、遺体安置所を1日分多く借りる必要や、ドライアイスも追加でかかりますので、最初に提示してもらった金額に追加料金が発生してしまいます。
また、想定された気温よりも高くなった場合もドライアイスの追加などが必要になりますので注意してください。
親族で受付などを行う場合は特に心づけは必要ないですが、町内会の人や近所の人に受付や、仕切りをお願いした場合は、お礼をお渡しするのが丁寧です。また、霊柩車の運転手や、送迎を行うバスやハイヤーの運転手に対して心づけを渡す習慣がある地域も存在しますので、地域での慣習などわからないことは担当者に確認をとっておくことで安心できます。
参列者が予想よりも大幅に増えて、飲食費などが見積もりを大きく上回る場合も多く、忘れてはいけないのは、参列者が増えることで香典収入も増えるということです。最初に提示してもらった金額を大幅に上回ってしまっても、香典収入で相殺することで、個人の負担に関してはそれほど変わりがないという場合がほとんどなので、その点は忘れないでください。
いかがでしたでしょうか。葬儀にかかる費用の見積もりを事前に出してもらうことのメリットがお分かりいただけたでしょうか。
葬儀は一生に幾度とない出来事で、多額の費用が掛かります。事前に葬儀費用を知っておくことで精神的に楽になったり、余裕をもって比較検討することで経済的な負担も軽くすることができます。
しかし見積書にはふつう記載されない費用があったり、参加人数の多寡により変動する費用があるなど注意点もいくつかありますので、なるべく時間のある時に落ち着いて検討するのが良いでしょう。
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