家族葬では参列する方も少なく、受付係となる人が必要かどうかわかりずらいですよね。
もし必要となった場合には誰が受付係をすればいいのかもわからないですよね。
親族がやるべきなのか、孫などの少しい関係性が遠い人がやるべきなのか迷うかと思います。
そこで今回は、受付係は誰がするべきか、受付係の役割と注意すべき点をまとめました。
この記事のポイント
家族葬における受付係
家族葬の場合、参列する方が少ないため受付係は必要なのでしょうか?
実際のところ、家族葬の受付係は必要ある場合もありますし、ない場合もあります。
それぞれについて解説致します。
家族葬とはいえ、香典の受け取りや返礼品のお返しを渡す必要がある場合には受付が必要になります。
また、参列する人は親しい友人やあまり付き合いが深くない親戚が参列されるという場合があります。
喪主が顔を知らないということもある場合には受付を用意して、ちゃんと参列者を把握しましょう。
家族葬では受付を設けていないということもあります。
参列者が少数で直接香典や返礼品の受け渡しができる場合には受付がないこともあります。
受付係の候補としては下記のような人物が考えられます。
受付係の人数は最低でも2人いると安心です。
香典を受け取る場合は、受付係は重要な役割となります。
お金の管理を任せられる、信頼がおける相手を選びましょう。
受付係の候補
遺族は、式中席に座ることになるので、それ以外の人を選びます。
しかし、参列者が少なく、10人に満たないと予測される場合は、直系の親族が担当する場合もあります。
参列者が10~15名以上になる場合は、受付係を直系以外の親族に頼んだ方が無難です。
孫を受付係にするということもあります。
ただし、遺族の代表となりますので、礼儀作法などで心配がないという場合にしましょう。
もし、お願い出来る人がいない場合は葬儀スタッフに依頼する事も出来ますが、別途費用が発生します。
受付が把握すること
受付係に選ばれた人は、行うべき事が沢山あります。
まずは、何をすべきか、喪家と事前にしっかりと打ち合わせをしておきましょう。
特に式の開始時間、喫煙所、トイレ場所などはよく聞かれますので、しっかり頭に入れておきましょう。
受付の流れ
受付係はその役割上、すべての参列者の方と顔を合わせることになります。
そのため身だしなみには特に気をつけましょう。
服装は、男性なら黒のスーツ、女性なら黒のワンピースやスーツ。
学生なら制服で構いません。
黒いストッキングに5㎝以内のヒール、光沢のある素材は避け、髪はピンやゴムでまとめておきます。
喪家に挨拶し、祭壇で先に焼香を済ませた後、打ち合わせを行います。
そして会場のことや、式の流れなどを把握しておきましょう。
受付に必要な道具が揃っているか確認しましょう。
受付に必要な道具
などが最低限準備されているものです。前もって芳名帳に番号をふっておくと、香典の管理が楽になります。
「ご弔問ありがとうございます」
「本日はお忙しい中をお越しいただき、ありがとうございます」
という風に、お礼を述べます。
「恐れ入りますが、ご住所とお名前のご記入をお願いいたします」と言って記入してもらいます。
電話番号などの抜けが無いかしっかりチェックしましょう。
連名の場合は、打ち合わせ時に記入して貰います。
もし、香典を受け取る場合は、「お預かりいたします」と述べ、一礼します。
受取らない場合は、「誠に勝手ながら、故人の遺志により香典は辞退しております。」と伝えましょう。
受取った香典袋に芳名帳と同じ番号をその場で記入しておきましょう。
その時、お供花やお供え物をいただいたら、葬儀スタッフに渡してお供えして貰います。
記帳を忘れずに行いましょう。弔電の場合も同様にします。
香典を受け取った流れで会葬御礼品(香典返し)をお渡しします。
参列者が多ければ、2人で分担して行うと良いでしょう。
帰りにお渡しする事もあるので、打ち合わせで確認します。
「会場はあちらになります。」と手で指し示してご案内します。
ご年配の方なら、ドアまで付き添ってあげると親切です。
弔問客がいなくなってから、香典の確認を行います。
こちらも打ち合わせで都度確認するか、まとめて確認するかを決めておきます。
参列者には、失礼に当たらないように、丁寧な言葉使いを心掛けて下さい。
何か分からない事があれば、自分だけで判断せずに、近くの葬儀スタッフや喪家に確認しましょう。
受付係はその役割上全ての人と顔を合わせます。
家族葬で参列者が少ないとはいえ、マナーなどには特に気をつける必要があります。
家族葬の受付係のマナー
やはり葬儀という場においては身だしなみは大切です。
葬儀では派手すぎない格好を意識するようにしましょう。
髪型は長い場合には低い位置で一つに結ぶ、明るい色の場合は一時的に暗い色にしましょう。
女性の場合にはネイルなどは目立たないように落としたり、手袋をつけるなどの工夫をしましょう。
男性の場合、ひげなどはしっかりと剃って清潔感のある身だしなみを意識しましょう。
受付の役割のところで言葉使いは多少説明しましたが、葬儀では使ってはいけない言葉というのもあります。
下記のような言葉には気をつけましょう。
葬儀で気をつける言葉
近頃では、葬儀での言葉を気にしないという話もありますが、葬儀ではさまざまな世代の方が集まります。
まだ、忌み言葉を嫌う年配者も多いです。
そのため、忌み言葉を使用しないように気をつけましょう。
重ね言葉は、不幸が続くことをイメージさせてしまうため使用してはいけません。
身近な方が亡くなると死について考えてしまうものです。
しかし、そのような気持ちを引き起こさないためにも、重ね言葉を使用してはいけません。
ますます | いよいよ | みるみる | まだまだ | だんだん | 重ね重ね |
返す返すも | 重々 | くれぐれも | 度々 | しばしば | いろいろ |
再々 | 次々 | わざわざ | またまた | 皆々様 | どんどん |
日々 | ときどき |
益々(ますます) | 一段と、よりいっそうの |
---|---|
返す返すも | 本当に、まことに、振り返ると、思い起こせば |
次々 | 立て続けに、休みなく、たくさん |
重ね言葉と同様に、不幸が続くことを連想させてしまう続き言葉も使用してはいけません。
追って | 追いかける | 再び | 再三 | 再三再四 | 再度 |
何度も | なおまた | なお | 次に | 続いて | 続けて |
続く | 引き続き | さらに | 加えて | 繰り返し | 繰り返す |
重ねて | もっと | 追伸 | 今一度 |
追って | 後ほど、同様に |
---|---|
次に | その後、新たに、別の機会に |
もっと | 一段と、その上、おまけに |
故人と年齢が近い方が葬儀に参列すると「今度は自分の番かもしれない」と考えてしまうこともあります。
不吉な言葉を使用して、周囲の人を弱気にさせてしまうようなことは控えます。
消える | 大変なことになる | 落ちる | とんでもないこと | とんだことに | 死を連想させる数字の四 |
苦を連想させる数字の九 | 流れる | 敗れる | 終わりに |
四 | 「し」ではなく「よん」と発音すれば使用できる |
---|---|
九 | 「く」ではなく「きゅう」と発音すれば使用できる |
日本の文化では、直接的な言葉も好まれません。
「死」という言葉を使用しなくても色々な言い回しができるため、別の表現に置き換えることが大切です。
死亡 | 死ぬ | 亡くなる | 死去 | 自殺 | 急死 |
生きる | 生存 | 御存命中 | 生存中 | 生きていること |
死亡 | 逝去、他界 |
---|---|
生存中 | ご生前、お元気な時 |
急死 | 突然のこと |
葬儀の宗派によっても変わります。
例えば、仏教では天国という言葉は存在しません。
天国を例えるときは「浄土」とか「空の上」と言います。
とくに浄土真宗の場合は、他の仏教との考えと大きく異なるため、仏教用語がそぐなわないことが多いです。
仏教 | 天国、浮かばれない、浮かばれぬ、迷う |
---|---|
浄土真宗 | ご冥福、霊前 |
キリスト教 | お悔み、成仏、冥福、供養、往生、哀悼 |
もし受付係を依頼した場合にはお礼をすることが一般的です。
受付係のお礼は「心付け」として渡します。
具体的には1~3,000円ほどの金額を封筒に入れ、「志」あるいは「御礼」などの表書きをして渡しましょう。
もし2日間手伝ってもらったという場合には5,000~1万円ほど包みます。
また、人によってはお金の受け取りを辞退したりという場合もあります。
そういった場合には菓子折などをお礼に渡すといいでしょう。
この記事のポイント
受付係になる人は、特に決まった縛りは無く、信頼の置ける相手であれば誰でも構いません。
受付係をお願いされた人は、遺族の一員という意識を持って、弔問客に丁寧に接しましょう。
やるべき事が多く、簡単な仕事ではありません。
しかし事前にしっかりと打ち合わせを行い対応すれば問題ありません。
信頼に報いる事で、より遺族との絆や交流を深める事ができるでしょう。
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