「葬儀にはさまざまな形式があるけれど、私たちが執り行うにはどれが良いのだろう」「家族葬が人気だと聞いたけれどなぜだろう」と疑問を持っている方もいるでしょう。実際に、時代の変化に伴い、家族葬を選ぶ方は増えてきました。
ここでは、家族葬と他の形式の葬儀を比較しながら、相違点を分かりやすく解説します。この記事を読めば、家族葬を選ぶべきか、どの形式の葬儀を選べば良いのか、などが分かるようになるでしょう。ぜひ、参考にしてみてください。
葬儀の形式には「一般葬」「家族層」「友人葬」「火葬式」「直葬」などがあります。さまざまな葬儀がある中で「家族葬」を選択する人が増えていますが、選ばれる理由とは何なのでしょうか? ここでは、家族葬ならではの3つのメリットをご紹介します。
一般葬の場合は、面識のない職場関係の方や近所の方などが参列にしてくれるため、「おもてなし」「しきたり」が重視されます。しかし、家族葬は会社の方や近所の方などを呼ばないため、自分達の好きなスタイルで葬儀をあげることができるのです。
例えば、故人が生前に大好きな音楽を流したり、大好きな食べ物を供えたりすることもできます。また、僧侶の方を呼ばないという方法も選択できます。このように、内容を自由に決められるのは、家族葬ならではのメリットです。
一般葬の場合、ご遺族は故人を失った深い悲しみ中で葬儀を仕切らなければいけません。慣れない葬儀に追われてしまって「故人とゆっくりお別れすることができなかった…」と悔やむ人も少なからずいます。
家族葬は、受付手続きや参列者に気を遣わずに済むため、故人とゆっくりお別れすることができます。故人との想い出をゆっくりと思い返しながら、最期のお別れをしたい方に最適です。
家族葬は一般葬と比較すると参列者が少ないため、お焼香などに要する時間が短縮できます。また、家族や友人だけで執り行われるため、受付業務が省略できます。
一般葬の場合は、参列者に訃報の連絡をしたり、食事や香典返しなどの下準備に追われたりしますが、家族葬は準備の必要がありません。近所の方には、事後報告でもマナー違反になりません。
昔から行われてきた一般葬は、世間体やしきたりを重視する方が選ぶことが多いです。この一般葬と家族葬で迷われる方が増えてきていますが、なぜ悩むのかを見ていきましょう。
一般葬とは、会社関係者や近所の方など、故人が生前お世話になった方々を呼んで、盛大に見送る葬儀のことをいいます。古くから行われていた形式であり、生前にお世話になった方に対して、一度で挨拶を済ませることができるため良い印象を与えることができます。参列者の人数は、100名を超えることも多いです。
一般葬の最大のメリットは、繰り返しになりますが、生前にお世話になった方に対して挨拶ができることです。家族葬は会社関係者や近所の方の参列を辞退します。そのため、四十九日後に弔問者がポツポツと来て、後日弔問者に対してお礼をしなければいけません。そのような家族葬と比較すると、一度で挨拶を済ませられるため、スッキリするでしょう。
メリット | デメリット | |
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一般葬 |
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家族葬 |
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従来の形式で盛大に故人を見送るための一般葬を挙げたいけれど、経済的に余裕がないために家族葬を選ぶ方もいるでしょう。そのような悩みを抱えている方におすすめの葬儀が「一日葬」です。会社や近所の方など生前お世話になった方を含めて盛大に見送ってあげたいとお考えの方におすすめです。どのような葬儀なのかを見ていきましょう。
一日葬とは、告別式のみを行う形式の葬儀のことをいいます。生前にお世話になった方達を呼んで、盛大に故人を見送りたい人向けの低価格の葬儀です。お通夜を省略するため、家族葬と同等の金額で行うことができますし、香典を受け取ることもできます。
また、近頃は高齢化社会となり、足腰が悪い参列者が増えて、お通夜と告別式を2日連続で行うが難しいという方も増えてきており、このような方からも一日葬が選ばれています。
一日葬が家族葬と大きく異なる点は、葬儀の規模と人数です。家族葬は小規模ですが、一日葬は会社関係や近所の方も呼ぶ大規模な葬儀で、参加人数は100名を超えることもあるのです。そのため、生前所縁のあった人に囲まれながら、故人を見送ってあげたいというお考えの方には、一日葬が向いています。
メリット | デメリット | |
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一日葬 |
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家族葬 |
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家族葬は比較的新しい形式の葬儀ですが、近頃は友人葬も登場しました。あまり聞きなれないですが、どのような葬儀なのでしょうか? ここでは、友人葬と家族葬の違いについてご紹介します。
創価学会が分裂後に、在家の会員が僧侶を呼ばずに葬儀を行ったことが、友人葬の誕生の始まりです。僧侶を呼ばずに、会員たちが集まり葬儀を行うため、御布施代を用意する必要はありません。創価学会に入団しなければいけませんが、このような新しい形式の葬儀も誕生してきて、今後広がりを見せていくと予想されています。
友人葬が家族葬と大きく異なることは、背景に創価学会があるかどうかです。家族葬は故人の遺志で、葬儀の形式を自由に決められますが、友人葬は創価学会のルールに従わなければいけません。
どのようなルールがあるのかを少しご紹介すると、香典を受け取ってはいけない、数珠は創価学会で決められたものを使用するなどのルールが定められています。
メリット | デメリット | |
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友人葬 |
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家族葬 |
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家族葬を選ぶ人が増えていますが、その次に増えている葬儀の形式が火葬式です。火葬式は別名では直葬と呼ばれます。選択する人が増えている火葬式とは、どのような葬儀なのでしょうか? ここでは、火葬式と家族葬の違いをご紹介します。
火葬式とは、お通夜や告別式は省略し火葬のみを行います。基本的に弔問者も受け付けず、家族だけで執り行います。遺体は24時間安置しなければいけないため、24時間経過後に火葬し、収骨したら終わりという極めてシンプルな形式の葬儀です。
火葬式は、とてもシンプルな葬儀のため、経済的負担がかかりません。しかし、非常に簡素な葬儀となるため、親族の方から火葬式を執り行うことに対して同意が得られにくいでしょう。
火葬式も家族葬も、経済的な負担を減らすために選ばれやすい形式の葬儀ですが、内容が異なります。家族葬は葬儀の規模を小さくして経済的な負担を減らす方法のため、お通夜や告別式を執り行います。それに対して、火葬式はお通夜や告別式を省略する形式の葬儀です。
火葬式は簡素な形式になってしまうため、「故人に対して手厚い供養をしてあげたい」と思う方は家族葬を選ぶ傾向があります。しかし、生前に自分の葬儀を選ぶ人が増え「子どもたちには負担をかけたくない」という理由で、火葬式を選ぶ方も増えてきました。
メリット | デメリット | |
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火葬式 |
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家族葬 |
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密葬と家族葬は、親族や親戚、親しい友人だけで執り行う葬儀という共通点がありますが、2つは異なる形態の葬儀です。ここでは、密葬と家族葬を比較しながらご紹介します。
密葬とは、大規模な葬儀(例えば社葬)を行う前に、家族や親しい家族で執り行う葬儀のことをいいます。例えば、著名人や企業の社長などがお亡くなりになり、多数の方が参列することが想定される場合は、準備にもかなりの時間を要するため、ご遺族の方は大切な故人様とゆっくり過ごす時間が設けられません。
そのため、後日に本葬が行われることを前提に、家族だけで心おきなく行う葬儀のことを密葬といいます。
家族や友人だけで執り行う葬儀という意味で似ている密葬と家族葬ですが、大規模な葬儀(社葬)を行うことを前提に開くどうかが違います。密葬は、後日に改めて本葬やお別れの会などを行うことを前提しているということが、家族葬との大きな違いです。
メリット | デメリット | |
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密葬 |
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家族葬 |
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