葬儀の費用

葬儀費用の平均相場

葬儀を執り行うには、いくら必要なのでしょうか? 他の方が、どれぐらいの費用を葬儀にかけているのかも気になるでしょう。この記事では、葬儀費用の平均相場について分かりやすく解説します。これから、葬儀を執り行う方は、ぜひ、参考にしてみてください。

葬儀費用の平均相場

人生のうちに何度も経験することのない葬儀。いったいどのくらい費用がかかってしまうのか初めて葬儀を行う人は不安ですよね。

葬儀にかかる費用の平均相場がわかれば、だいたいどのくらいお金を用意したらいいかの目安になりますので、日本の葬儀費用の平均相場と、人気の高い葬儀社の葬儀費用を比較してみましょう。

葬儀費用の全国平均は195万円

2017年に一般社団法人日本消費者協会が実施した「第11回葬儀についてのアンケート調査」が、現在の葬儀費用の相場として認知されています。

アンケートの結果では、全国平均は195万円ですが、地域によって葬儀にかける費用がかなり違っており、葬儀にかける費用の最高額は関東地区Aの約238万円。最低額は北海道地区の約154万円になり約80万円の差があります。

また、西日本よりも東日本の方が葬儀にお金をかけていることがアンケート結果から読み取ることができます。

【地域別葬儀費用一覧】

地域葬儀費用相場
全国平均193万円
北海道地区154万円
東北地区202万円
関東A地区(千葉・群馬・茨城・栃木)238万円
関東B地区(東京・神奈川・埼玉)186万円
中部A地区(新潟・富山・石川・福井)227万円
中部B地区(愛知・静岡・岐阜・長野・山梨)245万円
近畿地区189万円
中国地区163万円
四国地区156万円
九州・沖縄地区166万円

葬儀にかかる費用の平均が200万円近くになることを知って驚いた人も多いのではないでしょうか?

確かに、参列者の多い大規模な葬儀は費用がかかりますが、最近では家族葬などの小規模葬儀を行うケースが増えているのに、それでも平均費用がこの金額になってしまう理由は何故でしょう?

家族葬などの小規模葬儀が全体の4割を占めるようになり、都市圏では火葬葬や直葬といった簡易形式の葬儀を利用する方も増えています。そのため葬儀にかけるお金は年々減少しているにも関わらず、2013年のアンケート結果では1,899,000円でしたので、4年間で平均価格が30万円近くも上昇しているという現象が起きています。

アンケートの注釈には「限られたデータでの単純な平均額なので、数値のみにとらわれることのないように留意してほしい。また、地域ごとの回答者数が少なく、地域の特性を反映しているとは言いがたいので、参考値として見ていただきたい」と記載されているように、サンプルの数が少ないこと、サンプルの選抜の方法についても、一般葬の中でも高額な葬儀を行った人だけにアンケートをとった可能性があるため、197万円という費用を平均価格と考えるのは無理があると思います。

また、平均相場だけを参考にすることで、実際のプランがある程度高額であっても、平均の相場と比べると低いということで、実際の適正価格がわかりづらくなってしまいます。本当の平均相場を知るためには、葬儀を行っている葬儀社のプランを比較して、利用されることが多いプランを確認するのがいいでしょう。

それでは実際に利用者の多い葬儀社の料金はどのようになっているのか見てみましょう。

実際はいくら? 葬儀コンシェルの葬儀料金

希望の葬儀内容と予算によって、全国の葬儀社を提供する葬儀コンシェルでは、葬儀の高額な料金を大幅に見直し、通常の葬儀プランでも58万円で提供しています。

通常の葬儀プランでの参列者は80~120名程度の参列者が来ることを想定していますので、小規模葬儀というものではありません。

小規模葬儀として人気が高まっている家族葬のプランになると、30万円台から葬儀を行えるプランが用意されているので、この提供価格を見ると、葬儀の平均相場が197万円というのはやはり信憑性に欠ける数字ではないかと思ってしまいます。

また、日本消費者協会のアンケート結果によると、葬儀の平均料金195万円の内訳では、お布施や飲食代を除いた葬儀費用にかかるお金が117万円となっているので、葬儀コンシェルに依頼した場合の葬儀費用は、アンケート結果の約半額で収まることがわかります。

気になる? みんなの葬儀の予算目安

首都圏エリアで177件の葬儀社が加盟しているみんなの葬儀のプランについても予算の目安を見てみましょう。

通常葬儀は、会葬者の数によって基本プランが3タイプ用意されており、会葬者と親族を合わせて20名程度の小規模葬儀プランであれば55万円です。

会葬者が増えた場合は、その上のプランになりますが、それでも料金は75万円になりますので、葬儀費用の平均とされる117万円と比較するとかなり安いことがわかります。

形式別の葬儀費用とプラン内容

通常葬儀や家族葬など葬儀形式によってプランに含まれる内容と費用には違いがあります。葬儀コンシェルの例を参考にして、各葬儀プランに含まれる内容などを確認してみましょう。

一般葬は52.3万円

一般葬は参列者が80~120名を想定したプランになり、2日間で通夜と葬儀を行う基本的な葬儀形式です。他の葬儀プランと同様、病院で亡くなられた時に遺体を搬送する車の手配から始まり、火葬後に自宅に設置する後飾りの祭壇までがセットの内容になっています。

【遺体搬送~自宅安置まで】

セット内容
白木位牌四九日法要で本位牌に代わるまでの仮の位牌です。
寝台車病院からの搬送距離によって追加料金が発生しますが、50㎞までは別料金は発生しません
安置費用自宅に遺体を安置できない場合の安置費用です。3日間までは別料金は発生しません
ドライアイス遺体保管のためのドライアイスは4日分までが提供されます
枕飾り一式自宅に遺体を安置したときの枕飾りがセットになっています
仏衣一式納棺時に着替える仏衣のセットです
御棺布団御棺は直接床に置かず御棺布団を敷いた上に安置します
手続き代行死亡届の提出、火葬許可証の受け取りなどを代行します

【通夜~葬儀】

セット内容
お棺一般的な木製の棺になります
寝台車遺体の安置場所から斎場までの距離が50㎞以内ならば別料金は発生しません
生花祭壇白木祭壇に生花をお供えした一般的な祭壇になります
遺影写真祭壇に飾る故人の遺影写真を作成します
焼香設備通夜・告別式で焼香を行うための、香炉や線香などのセットです
受付セット通夜や告別式の際の受付で使用する事務用品のセットです
会葬礼状参列者にお渡しする礼状は100枚までがプランに含まれます
運営スタッフ葬儀の運営を行うスタッフ
司会スタッフ通夜・告別式で司会を担当するスタッフ

【火葬】

セット内容
霊柩車斎場や自宅から火葬場までの距離が50㎞以内であれば追加料金は発生しません。
後飾り祭壇火葬後、四十九日法要まで自宅に飾る祭壇を設置します
骨壺火葬後に遺骨を納骨するための壷になります。

家族葬は39.3万円

家族葬は親族や知人などの参列者が50名前後という想定でのプラン提供になっています。斎場の小さな会場と自宅で行う家族葬のタイプが用意されており、自宅家族葬の方が、会場を借りる必要がないため若干安く提供されています。

家族葬と呼ばれていますが、30名程度の参列者になると家族だけではなく、親族やごく親しい知人の参列も想定されていますので「家族」という名前に拘る必要はありません。

【遺体搬送~自宅安置まで】

セット内容
白木位牌亡くなられてから四十九日法要までは仮の位牌を使います
寝台車病院からの搬送距離が50㎞を超えると追加料金がかかります
安置費用自宅に遺体を安置できない場合でも3日間までは預かってもらえます
ドライアイス遺体を保管するためのドライアイスは4日分が基本セットになります
枕飾り一式葬儀が終わるまでの間、自宅で使用する祭壇になります
仏衣一式納棺時に着替える白装束の仏衣セットです
御棺布団お棺を乗せる布団です
手続き代行市区町村への死亡届提出、火葬許可証の受け取りを代行します

【通夜~葬儀】

セット内容
お棺一般的な木製の棺になります
寝台車安置場所から斎場へ搬送します。
生花祭壇一般的な白木祭壇がベースとなった生花祭壇です
遺影写真故人の写真やフィルムから遺影写真を作成します
焼香設備香炉、線香、ロウソクなどがセットになっています
受付セット通夜や告別式の際の受付で使用する事務用品のセットです
会葬礼状会葬礼状は50枚までがプランに含まれています
運営スタッフ葬儀の運営をお手伝いするスタッフ
司会スタッフ告別式や通夜などで司会進行を行うスタッフ

【火葬】

セット内容
霊柩車告別式の後、火葬場までご遺体を搬送するための霊柩車です
後飾り祭壇忌明けの法要まで自宅に祭壇を設置します
骨壺火葬後、遺骨を納める骨壷

一般葬と家族葬のプラン内容を比べると、金額の割にはほとんど用意されるものは変わりません。家族葬の場合、斎場でも小規模葬儀専用の部屋が使われることが多いため、生花祭壇は一般葬よりも小さめのものを使用します。

また、運営に関わるスタッフの人数も、一般葬よりも数が少なくなるので、そこで一般葬と価格の差が出ています。

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一日葬は29.3万円

通常の葬儀は通夜と告別式の2日にかけて行われますが、一日葬では通夜を省いて葬儀のみを行います。通夜のために会場を利用する必要がないため、プランに含まれる設備が一般葬や、家族葬と同じグレードのものであっても価格は安くなります。

また、葬儀費用以外でも、僧侶に支払うお布施も葬儀の分だけで済むことや、通夜振舞いを行うことで飲食接待費も大幅に節約することが可能です。

【遺体搬送~自宅安置まで】

セット内容
白木位牌四九日法要で本位牌に代わるまでの仮の位牌です。
寝台車自宅や斎場へ遺体を搬送するための車になります
安置費用自宅に遺体を安置できない場合、2泊3日までは追加料金の発生なしで遺体を預かります。
ドライアイス通常の葬儀よりもドライアイスの利用は少ないので3日分がセットになっています。
枕飾り一式自宅に遺体を安置したときの祭壇のセットです
仏衣一式納棺時にスタッフや納棺師が仏衣に着替えさせてから納棺を行います
御棺布団お棺を置くために床に敷く敷布団のセットです
手続き代行役場への書類の提出や火葬許可証の受け取りを代行してくれます

【通夜~葬儀】

セット内容
お棺基本プランでは木製の棺になります
寝台車告別式の当日に自宅などから会場へ遺体を搬送するための車です
生花祭壇白木祭壇に生花を供えた一般的な祭壇のセットです
遺影写真故人の写真を使用し遺影写真を作成します
焼香設備参列者が焼香するときに必要な道具のセットです
受付セット受付で記帳などをしてもらうために必要な道具のセットです
会葬礼状参列者に渡す会葬礼状h30枚がセットになっています
運営スタッフ葬儀の運営を行ったり相談を受ける葬儀社のスタッフです
司会スタッフ葬儀の際に司会進行を務めるスタッフです

【火葬】

セット内容
霊柩車葬儀後に火葬場まで遺体を搬送します
後飾り祭壇四十九日法要が終わるまで自宅に祭壇を設置します
骨壺火葬後に遺骨を納める素焼きの壷です
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直葬は11.5万円

直葬は遺体を安置した後に通夜や葬儀などの儀式を行わずに火葬場へ直行します。そのためプランに含まれる設備なども故人を送るための必要最低限なものになっています。

直葬と火葬式は、どちらも葬儀、通夜を行わずに遺体を火葬場へ搬送するということで同じものと考えることもありますが、このプランの場合、火葬式のプランは、火葬前にお別れの会が用意されていたり、自宅に後飾り祭壇を設置する内容が含まれています。

直葬プランの場合、そのような儀式や祭壇の設置を行うことはありません。

【搬送~遺体安置】

セット内容
寝台車病院から50㎞以内であれば追加料金は発生しません
安置費用自宅に遺体を安置できない場合は2泊3日までお預かりします
ドライアイス安置後火葬場へ直行するのでドライアイスは最低限の3日分です
仏衣一式納棺時にスタッフや納棺師が仏衣に着替えさせてから納棺を行います
御棺布団お棺を上に乗せるための敷布団がセットになっています
手続き代行死亡届の提出などをスタッフが代行します

【火葬】

セット内容
霊柩車安置場所から火葬場へ遺体を搬送する車です
後飾り祭壇四十九日法要が終わるまで自宅に祭壇を設置します
骨壺火葬後に遺骨を納める素焼きの壷です
お別れ花火葬の前に遺族の手によって棺に生花を入れます
運営スタッフ搬送から火葬までの運営を行うスタッフです
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葬儀費用の内訳

葬儀にかかる費用は、葬儀社に支払う葬儀一式費用だけではありません。亡くなられてから、火葬を終えるまで、どのような費用がかかっているのかその内訳について見てみましょう。

葬儀一式費用

葬儀一式費用は、祭壇、寝台車、棺など、各プランごとに料金が設定されています。上記の各プランの説明のように、基本セットが全て含まれていますが、注意しなければならないのは基本プラン以外に発生する追加料金になります。

基本プランに加えて追加料金が発生するケースは以下のものがあります。

搬送先からの距離が長い場合

基本プランでは50㎞までの遺体搬送が料金に含まれていますが、火葬場や自宅までの距離が遠く、50㎞の搬送距離を超えた場合、10㎞ごとに追加の料金が発生します。

火葬場を変更する場合

各葬儀プランでは公営の火葬場での火葬を想定してプラン料金を設定しています。しかし、日程の都合により公営の火葬場が休みの場合、休み明けまで火葬を待つか、公営の火葬場以外を利用することになります。公営火葬場以外だと、火葬料金が違ってきますので基本プランに含まれている料金に火葬料金がプラスされる場合があります。

火葬まで時間がある場合

火葬場の関係や、参列者の都合などで火葬までの日数が開いてしまう場合、基本プランに含まれているドライアイスの量では足りない場合があります。通常は3~4日のドライアイスが用意されていますが、火葬までの日程によってはドライアイスの追加料金が発生する場合があります。

参列者の数が増えたとき

参列者の想定人数によって、基本プランの料金は設定されています。しかし、思ったよりも参列者数が多いのであれば、想定して用意された会場では収容することができず、大きめの会場に変更しなければなりません。プランでは参列者が30人、50人と想定人数が設定されているので、それを大幅に上回る場合は追加料金が発生する可能性があります。

遺体の損壊が激しい場合

事故などで遺体の損壊が激しい場合、遺体を修復する必要があります。また保管についても特別な措置をとらなければいけないケースであれば、追加料金が発生します。

飲食接待費用

飲食接待費用は、通夜後の通夜振舞いや火葬後の精進落としなどの会食で用意する飲み物や食べ物に関する費用になります。お酒なども振る舞われるため、最初に用意した飲み物では足りなくなる場合もあり、一般的に見積は出してもらえません。

飲み物や食べ物以外でも、参列者にお渡しする会葬品や、香典返しの費用も飲食接待費用に含まれます。一般的には、参列者にお返しする返礼品は3分の1~半額となっているので想定の参列者数で計算することで概算を出すことが可能です。返礼品については、余った場合に引き取りしなければならないのか、返品が可能なのかについても確認をしてくだだい。

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寺院費用

寺院費用というのは、通夜や告別式に読経してもらうために招待した僧侶に支払うお布施になります。また、宗派によっては戒名をつけてもらうために戒名代を支払うケースもあります。僧侶へのお布施の他にも、会場までの「お足代」を渡したり、僧侶が会食に出席しない場合はその分上乗せして支払う必要があります。

寺院費用は、宗派による違いや、故人と寺院との繋がりの深さなどによってお布施として支払う金額が違ってきます。読経を僧侶に依頼する際に、お布施の金額について確認しておいた方がいいでしょう。最近では、葬儀社と寺院が提携していて、寺院費用がパック料金として提示されているものもあります。菩提寺がなく、僧侶との繋がりがないのであれば、このようなプランを利用することで寺院費用を抑えることも可能です。

飲食接待費用と寺院費用は見積りに含まれていない

葬儀社から受け取る見積書に、飲食接待費用と寺院費用は含まれていないのが一般的です。寺院費用の場合は、葬儀社から寺院に支払いを行うわけではなく、寺院によってお布施の相場は違うので、葬儀社が正確な見積を出すことができません。

飲食接待費は、追加料金などが発生することが多いので、正確な見積が出しにくいというのが理由になります。正確な見積は出してもらうことはできませんが、参列者の数を見てだいたいどのくらいの料金がかかるのかアドバイスを受けることは可能です。

また、葬儀費用の中に僧侶の読経が含まれていたり、定額制で僧侶を呼ぶプランがある場合は葬儀費用と一緒に見積もりを出してもらうことができます。

金額別で行える葬儀プラン内容

予算金額からどのような葬儀を行うことが可能なのか、予算別にできるプラン内容を確認してみましょう。

20万円の場合

葬儀費用の予算が20万円くらいの場合、各葬儀社が用意している最安値のプランを利用することになると思います。最安値のプランは火葬式、直葬のプランになります。

二つのプランのどちらも、通夜や葬儀を行わずに火葬のみを行う形式になりますが、火葬式の場合は火葬前に、お別れ会をおこなうため、参列者の想定人数が直葬よりも多く設定されています。

また、火葬式プランの場合は火葬後に自宅に弔問に来られる方を想定して後飾り祭壇を設置することもできますので、価格は直葬プランよりも高くなっています。20万円の予算であれば、火葬式のプランを選択することが可能ですし、さらに費用を抑えたい場合は直葬のプランを選択するのがいいでしょう。

50万円の場合

葬儀費用の予算が50万円であれば、小規模葬儀を行うことが可能です。最近、増えて来ている家族葬では、参列者が30名程度ですから、50万円以内の葬儀プランで対応することができるでしょう。

家族葬は、小規模葬儀にはなりますが、形式的には一般葬と変わらず、通夜、告別式などを行いますので、参列された方が葬儀形式について不満を持つことも少ないと思います。参列者の人数が少ないため、通夜振舞いや精進落としなどの飲食費も抑えることができますし、同様に返礼品についても多くを用意する必要がありません。

葬儀コンシェルなどの家族葬の基本プランを見ると、50名まで対応可能となっていますが、実際の家族葬では10~30名ほどの参列者で行われることがほとんどなので、かなり価格を抑えることができるでしょう。葬儀プランは30万円台なので、葬儀費用だけならば50万円以内に抑えることはできますが、火葬式とは違い、通夜、告別式に僧侶を招待するため、基本プランに寺院費用と、飲食費用が加わり、総額では50万円を超えてしまう可能性があります。全ての料金を含めて50万円以下に抑えたい場合であれば、通夜を行わない形式の一日葬のプランがおすすめです。

一日葬のプランは30万円以下で用意されていること、通夜を行わないため、通夜振舞いにかかる飲食接待費が抑えられることから、寺院費用を含めて50万円以内で葬儀を行うことが可能になります。

500万円の場合

葬儀費用の全国平均が195万円と言われている中で、費用が500万円もかかる葬儀はいったいどんなに派手な葬儀なのだろうと思ってしまう人もいるでしょう。しかし、全国的にみると500万円ほどの葬儀費用がかかるケースもそれほど珍しいものではないことがわかります。

何故、そこまで高額になるのか? 確かに高額の葬儀の場合、祭壇や遺影なども豪華で大きなものを使用することが多いです。遺体を納棺する棺の素材や、骨壺の素材によっては、それだけで500万円を超えてしまうものも存在しています。しかし、設備に関してはよほどレアで高額なものを用意しない限り、そこまで高額になることはまずありません。

葬儀費用が500万円の場合、費用の多くを占めるのは会場利用費になります。

通常の葬儀を行う場合、一般の葬儀社が用意している斎場で収容できる人数は300人くらいまでのところが多く、それ以上の参列者が想定される場合は別の施設を葬儀会場として使用する必要があります。大きな施設を借りることで、会場の費用だけで100万円をこえることも少なくありません。そして、どんなに大規模の葬儀であっても、亡くなられた次の日に通夜を行いますので、通夜までに会場の設置を間に合わせなければなりません。

参列者が50名くらいの葬儀であれば、会場の設置もそれほど多くのスタッフを必要としませんが、大きな会場での葬儀になると、通常葬儀の数倍の運営スタッフ、設置スタッフが必要になるため、スタッフに支払う人件費もかなりの金額になります。最近では、大規模な葬儀を行うことは少なくなっているものの、大企業の社長や関係者が亡くなられた時の社葬などは、今でも大規模葬儀が行われることが多いです。

高い葬儀費用を安くする方法

格安プランを検討したり、事前に予約することで葬儀の費用を抑えることが可能です。また、葬儀を行ったときに給付される、葬祭給付金などは申請しなければ受け取ることができません。

葬儀の費用を少しでも抑えるためにできることはどんなことがあるのか紹介します。

最安値の葬儀プランを選択する

葬儀の価格を重視するのであれば、最安値のプランを選らんだ方がいいでしょう。

各葬儀社のプラン価格を見ると、どの葬儀会社でも一番安いプランは直葬や火葬式のプランになりますので、費用だけを考えたら最安値のプランを選択するのがいいと思います。しかし、火葬式などは通常の葬儀の形式とは違い、通夜や葬儀といった儀式を省いたものであるので、親族から反対されるケースも少なくありません。

通常葬儀と同様の葬儀形式を行い、価格を抑えるのであれば、参列者数を制限した家族葬を選択するのがおすすめです。親族のみで行う家族葬や火葬葬であれば、他の参列者のことを気にする必要がないので、葬儀式を行える最低限の設備があれば十分です。プランの価格が違うだけでなく、参列者を制限することで、葬儀費用とは別に計算される飲食費なども格段に安くなります。

1ヵ月前に予約して事前割引を適用する

生前に葬儀の予約をする方が増えています。生前に葬儀の相談を行いプランを決めることによって、自分が送られる時、思い通りの葬儀の形式やプランニングを行うことができます。生前葬の申込を行うのは、葬儀で送られる方本人のことが多いですが、本人以外が葬儀の申込を事前に行う場合もあります。

親族が医師から余命の宣告を受けていたり、意識がないまま入院をしているケースの場合は、予め亡くなってからのことを考えて葬儀社に事前予約をする方も少なくありません。

事前予約をした場合、葬儀社によって割引率は変わりますが、概ね1割程度が通常の葬儀申込よりも割引されることが多いので、葬儀の予定が間近にありそうな場合は、事前の申込を検討するのもいいと思います。

葬祭給付金を受給する

故人が国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入していたならば、葬儀が終わった後に喪主が申請を行うことによって葬祭給付金を受け取ることができます。各自治体によって給付される金額は違いますが、概ね2~5万円程度の支給になるところが多いです。葬祭給付金は申請をしなければ受け取ることができないので、忘れないように必ず申請をしておきましょう。

国民健康保険の脱退申請期限が14日間になるので、自治体に手続きに行ったときに、一緒に申請をするのがいいと思います。

  • 申請時に必要なものは
  • 葬祭費の支給申請書
  • 故人の健康保険証
  • 申請を行う方の印鑑
  • 喪主名義の振り込み先の口座番号
  • 喪主の名義が確認できる書類

葬祭費の支給申請書は各自治体の健康保険課の窓口で受け取ることができます。喪主の名義が確認できる書類は、葬儀を行ったときの領収証や、参列者にお渡しした会葬礼状などがあれば大丈夫です。申請期限は葬儀を行なってから2年間になります。後で申請をしようと思うと手続きを忘れてしまう可能性が高いので、葬儀後に速やかに申請しておくことをおすすめします。

生活保護者は葬祭扶助制度を利用する

生活保護を受けていて、親族が亡くなって葬儀を行う立場であっても葬祭費を捻出することができない場合、葬祭扶助制度を利用して、葬儀を行うことができます。注意しなければいけないのは、あくまでも葬儀を施工する立場の方が生活保護受給者の場合に扶助してもらえるのであって、亡くなられた方が生活保護を受けていても、遺族が葬儀を行える経済状況であれば、扶助制度は利用できないというこうとです。

また、葬祭扶助制度は葬儀代として現金を遺族に支給する制度ではなく、葬儀社に生活保護の葬祭扶助制度を利用する旨を伝えることで、簡素な生活保護葬を施行してもらい、葬儀代金を葬儀社に直接振り込むという形式が取られています。生活保護葬は、直葬に近い形式の葬儀になり、通夜や告別式などをおこなわない簡素なものになります。扶助制度は、葬儀を施行する費用が足りない方のための制度になるので、基本的には葬儀を行う前に利用を申請する形になります。葬儀後に扶助制度を申請した場合、葬儀を行えるだけの経済力があったと見做されて、扶助制度を利用できない場合もあります。

葬祭扶助制度を申請するときは、各自治体のケースワーカーや民生委員に相談して詳細を訪ねてください、その際に必要なものは以下のものになります。

  • 申請者の住所
  • 故人の氏名、生年月日、お葬式執行人との関係
  • 死亡診断書
  • 遺留の金品の状況

葬儀費用で良くある質問

葬儀費用に関してのよくある質問についてまとめてみました。

葬儀費用の支払方法について教えてください

葬儀費用の支払時期は、葬儀社によって違いがありますが、一般的には葬儀が行われてから1週間~10日以内に支払い時期を設定しているところが多いです。

葬儀社に直接訪問して現金で支払う方法の他にも、指定された金融機関の口座への振り込みや、大手の葬儀社ではクレジットカードでの支払いが可能なところも増えてきました。葬儀社によっては、支払い時期にまとまったお金が用意できない人のために、葬儀ローンとして、分割払いで葬儀費用の支払を受け付けしているところもあります。葬儀費用の支払については、プラン二ングの相談をして、見積もりを出してもらった時に、支払い方法についても確認しておいた方がいいでしょう。

支払時にトラブルになりがちなケースを二つ紹介しておきます。

・故人の口座は凍結されてしまう

故人の口座から引き落として葬儀費用に充てようと思っている方もいらっしゃると思いますが、死亡届を出した後、故人の金融口座は凍結されてしまい、引落をすることはできなくなります。

故人の口座を凍結する目的は、遺産相続のトラブルを防ぐためなので、遺産相続の権利がある人が申請することで、口座凍結は解除されますが、葬儀費用の支払には間に合わないことがありますのでご注意ください。

・互助会の積立金について

ご自身の葬儀費用の足しになればと考えて、葬儀社の互助会の積み立てを利用されている方も少なくありません。気を付けなければならないのは、互助会で積み立てたお金全てを葬儀に利用できるかどうかということです。利用に対して口数の制限が設定されている場合もありますので、担当の方に利用方法を確認しておいた方がいいでしょう。

葬儀プランを決める際の注意点はありますか?

葬儀プランを決定する時には、故人がどのように送られたら幸せかということと、参列する遺族全てが満足できる葬儀の形式はどのようなものかということから検討を始めるのがいいでしょう。

大事なのは参列者の数を把握することです。参列者の数が多ければ、広い会場を確保する必要がありますし、会場の大きさに合う祭壇を選ぶ必要があります。大きな会場を使っての葬儀になると高額なプランになる可能性が高いですが、参列者が多ければ受け取る香典などである程度相殺ができます。

もう一つ気を付けなければならないのは、初七日法要をどうするかということです。初七日法要は、亡くなられた日から7日目に故人の冥福を祈る追善法要になりますが、最近では参列者の時間の都合なども考慮して、葬儀当日の火葬後に繰り上げ法要として行うケースが増えています。

葬儀のプラン内容には、法要の料金が含まれておりませんので、当日に法要を行う場合は、法要の会場使用料や、僧侶へ支払うお布施、参列者との会食「精進落とし」などの費用がかかります。

最安値の葬儀では香典は見込めませんか?

冠婚葬祭の中でも、葬儀の施行は、香典収入の割合が多く、ほとんどの葬儀の場合、葬儀費用と相殺して赤字になるケースは少ないと言われています。葬儀費用が高額になってしまっても、参列者が多ければ香典で十分費用を賄えるということになりますが、小規模な家族葬などでは、参列される方の香典を辞退することも少なくありません。

しかし、遺族側から香典を辞退する旨を参列者に伝えていない場合、どのような葬儀形式であっても香典を持参することが葬儀マナーになりますので、参列者がいるのであれば、香典が見込めないということはないでしょう。最安値の葬儀というのは、直葬のことを指していると思います。

直葬の場合、参列者の想定人数は5名程度になっています。ごく近い親族のみで葬儀を執り行うことがほとんどなので、親族以外に参列者を招待しない場合は香典を受け取ることはできないでしょう。

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