近頃は、家族や友人だけで行われる小規模の葬儀が選ばれるようになりました。その結果、葬儀が終わった後に訃報の知らせが入ることがあります。
このような場合、香典を渡した方がよいのでしょうか?どのように香典を渡すべきなのでしょうか?この記事では、葬儀が終わった後に香典を渡す方法について分かりやすく解説します。
葬儀が終わった後に訃報を聞いたら、どのように香典を渡せばよいのでしょうか?ここでは、香典の渡し方について解説します。
まずは、喪主に連絡を入れて弔問したい旨を伝えましょう。喪主やご遺族の都合を尊重してあげてください。弔問は葬儀後3日空けた頃から四十九日法要までにしておきましょう。
弔問の日程が決まったら、香典と服装の準備をします。
・香典
故人様との関係性を考慮した金額の香典を用意します。友人であれば1万円、近所や会社関係者の方であれば0.5万円が平均相場です。
水引が結び切りで黒白の香典袋を選んで、表書きと裏書きをして現金を包んでください。表書きは宗教・宗派によって異なります。下にフルネームを書きましょう。裏面には住所と金額を旧字体の漢数字で書きます。
その後に旧札を用意して、すすり泣いているように肖像画が下に来るように現金を入れましょう。
仏式 | 御霊前(※四十九日法要後は御仏前になる) |
神式 | 御榊料、御玉串料 |
キリスト教式 | 御花料、御ミサ料 |
・服装
弔問時は喪服である必要はなく、平服で構いません。黒色や紺色、灰色などの地味な色のスーツやアンサンブルを着用してください。アクセサリーなど光沢のあるものは身に付けるのは控えてください。また、数珠も忘れずに用意しておきましょう。
まずは、お悔やみの言葉(この度は、ご愁傷様です)を簡単に述べます。その後に、お焼香に誘導されるので、故人様に挨拶をしましょう。
【焼香の流れ】
1 仏壇の前に座って一礼をする
2 ご遺族に一礼する
3 遺影に一礼する
4 ろうそくの火で線香に火をつける
5 線香の火を手で仰いで消す
6 線香を香炉に立てる
7 合掌する
8 遺影に一礼する
9 ご遺族に一礼する
その後に、喪主やご遺族の方に「ご香典を渡しても宜しいでしょうか?」とお伝えして、仏前に供えます。
葬儀が終わった後の香典の渡し方で、よくある質問をご紹介します。
喪主が香典辞退をしている場合は、香典を渡すのは控えてください。親しい人に葬儀費用の相互扶助の目的で香典を渡したくなるものですが、相手にとっては迷惑です。香典返しの手配の手間を省き、故人様を偲びたいという想いから香典辞退しています。そのため、喪主やご遺族の気持ちを尊重しましょう。
香典辞退をしている場合は、お悔やみの手紙を送ってあげてください。また、供物や供花を送る場合には香典返しは不要であることを伝えましょう。
遠方で弔問ができない場合には、香典を現金書留で送りましょう。現金書留の封筒に現金を入れるのではなく、香典袋に現金を包んでください。現金書留の封筒に香典袋ごと入れて送ります。
現金書留は届け先の距離によって異なりますが、3日程度で宛先に届きます。
弔問は手短に済ませましょう。喪主やご遺族は、他の弔問者の対応や葬儀後の各種手続きなど慌ただしくしています。そのため、日程調整をしてくれたとしても、長居するのは控えてください。
葬儀が終わった後でも、生前にお世話になった故人様にお別れの挨拶をしましょう。弔問することで、故人様に感謝の気持ちを伝えられるだけではなく、ご遺族の悲しみを和らげることができます。
しかし、葬儀マナーを守らなければ、相手の迷惑になりかねません。そのため、正しい手順を把握して弔問をしてみてくださいね。
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