葬儀のマナー

故人と対面する際の基本的な作法&気を付けるべき6つのマナー

故人と対面する際の基本的な作法&気を付けるべき6つのマナー

大切な人が亡くなったとき、あなたは失礼のない作法で故人と最後の対面ができますか?あらためて聞かれると、正しい作法に自信がない方も多いでしょう。

この記事では葬儀に参列した経験が少ない方にもイメージしやすいように、場面ごとの基本的な作法を解説します。さらに、服装や気を付けるべきマナーも解説します。悔いを残さずに故人と対面できるよう、作法やマナーを把握しておきましょう。

故人と対面する際の作法

故人と対面する際には、作法があります。作法がわかれば、ご遺族に失礼ない態度をとる心配もありません。そのため、正しい故人との対面方法を学んでおきましょう。

1.弔問に伺いたい気持ちを伝える

弔問とは「お悔やみを伝えに行くこと」です。

大切な人に最後に一目逢いたいと思ったら、弔問に伺いたい気持ちをご遺族に伝えてみましょう。弔問に伺いたい気持ちを伝えることは、失礼にはあたりません。

逆に許可をもらわずに弔問に伺うことは、ご遺族の心情に配慮しない非常に失礼な行動です。絶対にやめましょう。

まずは、ご遺族に弔問に伺いたい気持ちを伝えてみてください。気持ちを伝えることが故人との対面の第1歩です。

2.弔問時の服装に着替える

お通夜前の弔問は、喪服でなくてもマナー違反ではありません。喪服は葬儀を待っていた印象を与えてしまいかねません。

そのため、故人と親しい間柄であれば平服で弔問しても問題ありません。この平服でもTシャツやジーンズ、サンダル、スニーカーのようなラフな格好は不適切です。

ここでは、弔問時の服装のポイントを男女別に紹介します。

<男性>
・落ち着いた色のビジネススーツ
・(派手なネクタイ、華美なネクタイピン・カフスなどは避ける)

<女性>
・落ち着いた色のワンピースやアンサンブル
・色味をおさえたナチュラルなメイクにする
・アクセサリーは結婚指輪のみ
・ネイルはオフする

3.お悔やみの言葉を伝える

弔問に伺ったら、ご遺族にお悔やみの言葉を伝えます。「お悔やみ申し上げます」その一言だけで十分です。安易な励ましの言葉はつかわず、ご遺族のつらい気持ちに寄り添うことを心がけましょう。

4.ご遺族から故人との対面を勧められる

弔問の際に、故人と親しかった方は、最期の対面を勧められることもあるでしょう。その場合には、ご遺族の意思に寄り添い対面させてもらいましょう。

補足:故人との対面を勧められなかったら?

事故や事件、病気療養後など死因によっては、ご遺族が故人との対面を望まない場合があります。

親しい関係や、対面したいとお伺いすることが問題なさそうであれば「顔を拝見しても良いでしょうか」と尋ねてみてください。尋ねる行為はマナー違反ではありません。

5.故人と対面する

故人と対面するときの作法は以下の通りです。
1. 故人のかたわらでお礼を述べて、一礼して合掌 
2. 扉を開けてもらう・布を外してもらうのをまつ
3. 故人に近づいて対面する
4. 故人に合掌して一礼する
5. 対面が終わったらご遺族に一礼し、いたわる言葉を伝える

対面の際は一つひとつの動作を、あせらず丁寧に行いましょう。それだけでも、失礼な印象を与えにくくなります。

6.引き上げる

故人との対面が終わったら、長居は禁物です。故人への感謝の気持ちと、ご遺族の辛さを労い、あらためて通夜や告別式に伺うことを伝えます。どのような場面でも、ご遺族への配慮を忘れないようにしましょう。

故人との対面でよくある質問

ここからは、個人との対面でよくある質問をまとめました。故人との対面でのNGマナーと、対応にこまってしまうシーンについて解説していきます。

Q.故人との対面で気をつけるべきマナーはありますか?

故人との対面でやってはいけないNGマナーは全部で6つあります。

以下の3つの行動は、故人・遺族に失礼にあたるため注意してください。

・白布を外す
・お柩の扉を開ける
・故人に触れる

故人との対面の際には、遺族に促されてから行動するようにしましょう。

それ以外にも、遺族を傷つける3つのNGマナーがあります。

・死因を尋ねる
・不謹慎な発言は慎む
・長居する

どのようなときも、ご遺族の心情に配慮した言動を心がけましょう。

Q.顔を見る自信がないため対面を断ってもよいですか?

対面を断ることは失礼にはあたりませんが、断り方に注意しましょう。

「故人の逝去が辛く顔を見る心の余裕がない」と失礼のない言葉で正直な気持ちを伝えます。その際に「嫌です」など、ご遺族のせっかくの心遣いを否定する言葉を使用するのは避けましょう。

「元気だった故人の顔を覚えておきたい」と、ご遺族を傷つけないような言葉選びが大切です。

Q.対面後にご遺族にどのようなお声がけをすればよいですか?

対面後にご遺族にお声がけするときに、以下の順に話をしてみましょう。誰でも、ご遺族に失礼のないお声がけができます。

1. お悔やみの言葉
2. 故人の訃報に触れた正直な気持ち
3. 生前の故人への感謝
4. 最期に対面ができたことへの感謝
5. ご遺族の心労や、弔問に際しての心遣いへの感謝

ご遺族にお声がけするときに上手に話せなくても、言葉につまっても失礼ではありません。訃報に際しての正直な気持ちを、あなた自身の言葉で伝えることが何より大切です。

大切な方と対面して感謝とお別れを伝えましょう

葬儀にもマナーや作法はつきものです。けれども、大切な人が亡くなることは、一生のうちでめったに経験するものではありません。経験がなくても故人との対面の際には、故人とご遺族の心情に配慮しましょう。失礼のない行動を心がけることが大切です。

自分が故人やご遺族の立場になったときに、辛く感じてしまう言動は絶対に避けましょう。そうすれば、心穏やかに大切な方との最期の対面を行い、感謝とお別れを伝えることができるはずです。ぜひ、この記事を参考にして故人様と対面をしてください。

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最近では一日葬や直葬など、「できるだけ簡素に見送りたい」というご要望を特に多くいただきます。
しかし、「予算を抑えたい」「故人の遺志だから」という理由だけで深く考えずに決めてしまうと、思わぬトラブルが発生し、後悔や心労の残るお別れになりかねません。

葬儀の規模や内容の決定にあたっては、
故人様の遺志のみならず、ご親族の意向や、故人様の交友関係、菩提寺とのお付き合いなど、
様々な観点からじっくりと検討する必要があります。

私共「葬儀コンシェル」は、頂いたご質問・ご要望に的確にお答えするのはもちろんのこと、
お客様を取り巻く様々な状況・ご要望を整理しながら、最適なお別れの形を提案させていただきます。

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