葬儀の流れ

神葬祭の流れとは?祖霊祭との関係についても分かりやすく解説

葬儀の形式も多様化しており、仏式以外の葬儀形式も数多く行われるようになりました。神葬祭も日本古来から伝わる葬儀形式の1つですが、あまり馴染みがない人も多いのではないでしょうか?実際に、神葬祭はどのようなものなのでしょうか?この記事では、神葬祭の流れや祖霊祭との関係性について解説しています。

神葬祭とは?

日本の葬儀形式では約8割が仏式です。今まで、仏式の葬儀に参列した経験がある人は多いでしょう。逆に、仏式以外の葬儀に参列された経験はないのではないでしょうか?

日本に仏教が伝わったのが飛鳥時代から平安時代。その後、庶民に仏教が広がり、江戸時代になると、今と同じ割合で仏式による葬儀が行われるようになりました。

しかし、仏教が伝わる以前、日本では神道が広まっていたのです。従って、葬儀も神道に従って行われていました。神道形式の葬儀を「神葬祭」と呼びます。

神葬祭は質素かつ小規模で行われる葬儀ということで、葬儀形式として見直され、最近では神葬祭を希望する方が増加しています。

祖霊祭とは?

祖霊祭も神道の儀式の1つです。仏教における年忌法要と同じく、亡くなられてからの経過日数によって供養が行われます。

・十日祭…死後10日目に初めて行われる祖霊祭です。
・五十日祭…近親者が亡くなられた後、親族は50日間は喪に服する習わしとなっています。五十日祭が終了すると、忌明けとなります。
・一年祭…神道では亡くなられてから1年以内に墓石を建てる習わしがあります。

1年祭の後にも祖霊祭を行って、祖先の霊に感謝し御祈りを捧げましょう。祖霊祭が行われるのは、亡くなれた後の3年、5年、10年、20年、30年、40年、50年となっています。

神葬祭の流れについて

神葬祭については理解して頂けたと思いますが、実際に、どのような流れになるのでしょうか?参列前に流れについて確認しておきましょう。

臨終・納棺

訃報を受けた親族は、故人が亡くなられたことを神棚に報告します(帰幽報告)。報告後、神棚が穢れないように、扉を閉じて白い半紙を貼ります。 遺体を清めて着替えを行った後、北枕にして寝かせます。遺体の近くに祭壇を設置して、米や水をお供えします。棺の用意ができたら、遺体を棺に移して白い布で覆います。

通夜祭

通夜祭の前に、会場の入り口の置かれた桶から水をすくい手を清めます。手を清めた後は水を口に含み口を漱ぎます。神職が祝詞を奏上します。参列者は故人に近い関係の人から順番に玉串を捧げます。 通夜祭の後に「直会」という会食が設けられます。仏教の葬儀の通夜ぶるまいと同じように考えていいでしょう。

遷霊祭

通夜祭の中で、故人の魂を位牌に宿らせる最初の「遷霊祭」が行われます。遷霊祭はこの後、10日、20日、30日と10日ごとに行われ、五十日の忌明けまで続きます。

墓場祭

通夜祭の翌日の行われます。仏教では「告別式」にあたる故人とのお別れの儀式になります。通夜祭と同様に玉串奉奠が行われ、弔電などが披露されます。

火葬祭

火葬場に到着して、火葬される前に行われる儀式です。神職が最後に祝詞を奏上します。参列者は玉串を奉ります。

帰家修祓の儀

火葬場から戻ったときに、お祓いをしてもらいます。手を水で洗い清め、体を塩で清めて穢れを取り除きます。

埋葬祭

火葬された故人の遺骨を墓に埋葬するときの儀式になります。

帰家祭

埋葬を終えた喪主が家に帰り、無事に埋葬祭までが終わったことを神棚に報告します。
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