新型コロナウイルスの世界的な感染拡大はおさまらず、2020年から引き続き、葬儀も変化を余儀なくされています。中でもオンラインで葬儀に参列する「リモート葬儀」は、コロナ禍で生まれた新たな葬儀形式の代表的なものです。実際にリモート葬儀を行う場合、費用はどれくらいかかるものなのでしょうか?
コロナ禍で遠方への移動制限、人が集まる密を避ける、高齢者の重篤化リスクなどを受け、あらゆることのオンライン化が一気に進みました。葬儀は不要不急ではない、必要急です。しかし、2020年は田舎へ里帰りなどはやめたという人が多くいました。それでも最後のお別れが言いたいという希望を叶えられるのがリモート葬儀。2021年現在、主に2種類の方法が取られているようです。
参列できない親族などに向け、LINEやメッセンジャーなどを使い、遺族が個人的にスマートフォンやタブレットで使用するケース。最も簡単な方法ですが、誰か必ずデバイスを気にかけていなければならず、またオンライン参列者が多数になる場合は維持が難しくなります。
需要に合わせ、リモート葬儀用のプランを用意している葬儀社も増加しています。Zoomやスカイプ、Google Meetなどの既存ビジネスツールを使用してつなぐ場合や、YouTubeでライブ配信を使用することもあるようです。
葬儀社独自ツールを使っている場合もあります。ユーザー専用ページを作成し、オンラインでの参列者がそこにアクセスする仕組みを使用しているという葬儀社も。同じページで香典や電報をオンライン決済できるようにするなど、テクノロジーを駆使して感染リスクのない参列を実現させています。
既存のビジネスツールを使用する場合は、オプション扱いとして、無料で行ってくれる葬儀社もあります。ご遺族が自分たちで準備するのは不可能ではないですが、ただでさえ葬儀は心理的・体力的にも負担が大きいもの。葬儀社に任せられれば安心です。
リモート葬儀を本格的な、いわばもうひとつの葬儀として行う場合は、機材や人件費など、別途費用がかかります。ほとんどの葬儀社では数万円程度、10万円を超えることはあまりありません。
リモート葬儀は、葬儀すべてを写せるわけではありません。他にも、ご遺族によってはご遺体を画面で出すことを避け、オンラインでの参列者はお顔が見られないといったケースも起きたようです。デメリットはあれど、リモート葬儀はオンライン参列者はもちろん、喪主やご遺族の感染リスクを減らすことにもつながります。遠方にお住まいの方や、高齢者も参列できるリモート葬儀、費用と規模を鑑みながら、検討してみてはいかがでしょうか。
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