葬儀のマナー

弔電と香典を両方送るときのマナーとは?両方とも送って大丈夫?

やむを得ない事情で葬儀に参列できないとき、亡くなられた方や遺族との関係の深さによっては弔電を送ったり、香典を送ったりすることも多いでしょう。この記事では、弔電や香典を送るときに気を付けなければならないマナーについて解説しています。

弔電とは

親しい間柄の方が亡くなられた、もしくは亡くなられた方の遺族と関係性が深い場合、通常ならば葬儀に参列しますが、遠方に住んでいるなどの事情で、葬儀や通夜に参列できないときに、故人や遺族にお悔やみの意を表すために打つ電報が弔電です。

お悔やみの意を伝えるだけならば、電話でも可能ですが、葬儀場に送られた弔電は、葬儀の際に読み上げられるため、多くの遺族に対して哀悼の意を伝えることができます。

香典とは

香典は、亡くなられた方に供える金品のことです。線香や供花の代わりとして供えるものとされており、香典の「香」は線香のことを指し「典」と言う文字は供えるという意味を表すものになります。

香典は、不祝儀袋(香典袋)に入れて葬儀場で遺族に手渡しするのが一般的ですが、葬儀に参列できない場合は、現金書留などで郵送される場合もあります。

弔電と香典を送るときのポイント

葬儀参列時に多くのマナーがあるように、弔電や香典を送る時にもマナーがあります。マナーを知っておかないと、自分が恥をかくだけではなく、遺族に対して大変失礼に当たりますので、重要なポイントは押さえておきましょう。

故人との関係の深さで変わる

故人と深い付き合いがあった場合には、弔電と香典の両方を送ります。あまり関係が深くなかった場合は、弔電だけを送るのが一般的です。

香典の金額は、故人との関係性によって変わります。また、香典を出す人の年齢によっても変わってきます。香典の金額は多いほどよいというものではなく、自分と相手との関係性を考えて、適切な金額を送るようにしましょう。

故人との関係性 故人との関係性 金額
祖父母 20代 30,000円
30~40代 30,000~50,000円
50代以上 50,000円~
叔父・叔母 20代 10,000円
30~40代 10,000~30,000円
50代以上 30,000円~
友人・知人 20代 5,000円
30~40代 5,000~10,000円
50代以上 10,000円
上司・同僚(職場関係者) 20代 5,000円
30~40代 5,000~10,000円
50代以上 10,000円

遺族の都合に配慮する

近年、家族葬や直葬などの小規模葬儀が増加し、香典や供え物をお断りするケースも増えています。香典などをお断りする場合は、訃報のおしらせや葬儀の案内状に、その旨が記載されています。

遺族が香典を辞退されている場合は、どんなに故人との関係性が深くても、遺族の都合に配慮して、香典を送るのは自粛するのがマナーとなることを覚えておきましょう。

遺族が香典を辞退しているにも関わらず、香典を送ってしまうと、香典返しなどを用意しなければならない手間も増え、遺族に迷惑をかけてしまう可能性もあります。

地域によって葬儀マナーは異なる

香典は不祝儀袋に入れて送りますが、地域によっては不祝儀袋の書き方や形式が異なることがありますので注意が必要です。

香典袋には水引がついていますが、水引の色にも違いがあり、関東では黒白か銀色、関西では黄白か銀色になります。葬儀が遠方で行われるために参列できずに、香典のみを送る場合、その地域のマナーを調べて、地域の風習に合わせることが必要です。

大切なことは遺族の立場を考えること

葬儀に参列できずに、弔電や香典を送るのは、故人に対してではなく、遺族に対して哀悼の意を表していることになります。

そのため、一番大事なのは、身内が亡くなられて気を落としている遺族の立場を考えてあげることです。

葬儀に参列して、直接哀悼の意を伝えることが一番ですが、参列できない場合は、弔電や香典を送るときのマナーをしっかり守って、遺族へお悔やみの言葉を伝えて下さい。

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