家族葬の流れ

家族葬後の法要まとめ【初七日・四十九日・一周忌法要】

家族葬後の法要には、初七日・四十九日・一周忌法要があります。それぞれの法要は、故人様の供養を行うための大切なものです。そのため、正しい手順やマナーを覚えておかなければいけません。この記事では、家族葬後に執り行う各法要の意味とマナーについて解説します。

家族葬後の法要:初七日

家族葬を終えて、初めての法要が「初七日法要」です。初七日とは、故人様が亡くなってから七日目のことをいいます。初七日法要は、故人があの世に逝けるようにお祈りをする大切な法要です。実際に、初七日法要を執り行うために、法要の具体的な流れやマナーを理解しておきましょう。

法要の流れ

初七日の法要は、葬儀当日に行う場合と葬儀とは別日に行う場合があります。

葬儀当日に行う場合

葬儀当日に初七日の法要を行う場合は、火葬後の葬儀場で法要を行う「繰り上げ法要」と、火葬前に法要を行う「繰り込み法要」があります。地域の習慣なども関係しているため、どのように行うべきかを葬儀社に相談してみてください。

[繰り上げ法要の流れ]

  1. 葬儀・告別式
  2. 出棺
  3. 火葬
  4. 初七日法要
  5. 精進落とし
  6. 解散

[繰り込み法要の流れ]

  1. 葬儀・告別式
  2. 初七日法要
  3. 出棺
  4. 火葬
  5. 精進落とし
  6. 解散

葬儀とは別日に行う場合

初七日の法要を葬儀とは別日で行う場合は、自宅に僧侶を招くか、寺院に遺骨や位牌を持参して法要を行います。法要では読経と焼香をしますが、その後に精進落としをするのが一般的なので、会食の手配や挨拶の準備をしておかなければいけません。また、僧侶に渡すお布施も用意します。

服装

葬儀と同日の場合は、喪服を着用します。男性ならば黒のスーツにネクタイ、女性の黒のスーツやワンピースを着用します。靴や鞄も黒色のものを用意しますが、光沢のない艶消しタイプのものを用意してください。

葬儀と別日に法要を営む場合は、喪主と遺族は喪服を着用しなければいけませんが、参列者は略式喪服で構いません。グレーや紺のスーツでも失礼にならないため、会社帰りに参列しなければいけない場合でも、そのまま参列することができます。しかし、アクセサリーを外すなど派手にならないように注意してください。

香典や供物

香典

初七日の法要には、葬儀とは別の香典が必要です。葬儀と同日に執り行われる場合は、必ず香典を2つ用意します。初七日の法要の香典は、葬儀の香典の半分の金額が目安です。

30,000円~50,000円
兄弟・姉妹 30,000円
祖父母 5,000円~1,0000円
叔父・叔母 5,000円~10,000円
親戚 3,000円~10,000円
友人 3,000円~10,000円

供物

供物は参列者で分けて持ち帰ることが、一般的なマナーとなっています。そのため、簡単に分けることができる個包装になっている箱菓子などがおすすめです。熨斗には、故人様への敬意とご遺族の方に対する労りの気持ちを込めて熨斗をかぶせます。熨斗には「御供え」と書くようにしましょう。

家族葬後の法要:四十九日

四十九日の法要はで行われる儀式は「四十九日法要」「納骨法要」「開眼法要」「お斎」の4つです。購入したお墓や仏壇に仏様の魂を入れ込むための儀式を行います。法要が終わった後は、僧侶や参列者を招いて会食するのが一般的です。お寺や自宅、セレモニーホールなど指定した場所で行います。

法要の流れ

僧侶の方の入場

法要開始と同時に、僧侶の方に入場してもらい、仏前に着席します。ご遺族の方は、法要開始前までに、着席していなければいけません。着席する順番は、僧侶の方から近い順に故人との血縁が近い順に座っていきます。

施主の挨拶

施主として、法要に参列してくださった方に感謝の気持ちを示す挨拶を行います。

[施主の挨拶の例文]

「本日は、お忙しい中、大勢の方にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。只今より、故〇〇〇〇の四十九日の法要を執り行わせていただきます。それでは、ご住職、宜しくお願いいたします。」

読経

施主の挨拶が終わったら、僧侶が読経に入ります。読経の時間は、僧侶によって差が出ますが、平均30分程度です。

焼香

焼香をする順番は喪主が最初に行い、その後は前の席から後ろの席の人に向かって、順番に焼香していきます。焼香の方法は、席から立って、前方に設置されている焼香台まで移動するケースと、着席したままで回して焼香する場合があります。

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法話

寺院の本尊であるお釈迦様や寺院の開祖に関する仏教の話を僧侶の方が分かりやすく教えてくれます。法話が終われば、四十九日の法要は終わりです。

納骨式とお墓参り

四十九日の法要が終わった後に、納骨式を続けて行います。石材店に依頼して墓石の納骨を行う部分のフタ(カロート)を開けてもらいます。納骨を終えたら、僧侶が再び読経を始めます。故人と近しい親族から順番に焼香をし終えて、読経も終われば納骨式は終了です。

施主による挨拶

納骨式とお墓参りが終わったら、施主による挨拶で締めます。しかし、法要終了後には、お斎を行うのが一般的です。献杯で開始して食事を始めたら、その後は個々で自由解散となります。

服装

四十九日の法要では、何を着ていくべきか悩む方もいますが、ご遺族の方は、三回忌までは原則的に喪服となります。参列者の方は略式喪服の着用で大丈夫です。

香典や供物

四十九日の法要では、故人様があの世に逝くための大切な儀式が行われます。そのため、故人の冥福(冥途での幸福)を祈り、生前の感謝を伝えるために香典や供物を渡しましょう。

香典

四十九日の法要の香典は、施主が法要のために用意した物の費用に対して渡すものです。そのため、香典を用意しなければいけません。故人との関係性によって金額は変動します。

30,000円~50,000円
兄弟・姉妹 30,000円
祖父母 5,000円~1,0000円
叔父・叔母 5,000円~10,000円
親戚 3,000円~10,000円
友人 3,000円~10,000円

供物

家族が集まる法要のため、小さな子供がいる場合は洋菓子などが好まれます。また、お花を飾る場合は、四十九日までは忌中となるので、故人を弔う意味も込めて、白を基調としたお花を送ります。しかし、献花ではなく、籠が付いていて、そのまま飾れるような花が重宝されやすいです。

補足1:四十九日までに位牌を用意する

四十九日は、初七日から七日ごとに受けるお裁きにより来世の行き先が決まるため「満中陰」と呼ばれています。故人の成仏を願い極楽浄土に無事に行けるように法要を行うのです。

開眼供養の儀式によって、位牌も白木の位牌から本位牌に変わります。そのため、本位牌を用意しておきましょう。

補足2:納骨式も同時に行うケースが多い

納骨式は、いつ行うかの決まりはありませんが、開眼供養の儀式を行う四十九日と同日に行うのが一般的です。僧侶の都合やご遺族や親族の都合などを考慮して、法要と同時に行うケースが増えています。補足になりますが、遅くても三周忌までに納骨するのが望ましいとされています。

家族葬後の法要:一周忌

一周忌法要とは、故人が亡くなってから1年目の命日に行われる法要です。年忌法要の中では、最も重要とされています。

法要の流れ

一周忌の法要の流れは、四十九日の法要の流れと同じで、次のような流れになります。

  1. 僧侶入場
  2. 施主の挨拶
  3. 僧侶の読経
  4. お焼香
  5. 僧侶による法話
  6. 僧侶退場
  7. 施主の挨拶
  8. お墓参り

服装

ご遺族の方は、喪服を着用します。三周忌までは基本的に喪服を着ます。参列者の方は簡略喪服でも問題ありません。しかし、アクセサリーや腕時計は外して派手にならないように気を付けましょう。

香典や供物

香典

一周忌の法要に参列する場合は、準備をしたご遺族の負担を少しでも減らすために香典を包んで持参します。香典の金額は故人との関係性で平均相場が変動します。

30,000円~50,000円
兄弟・姉妹 30,000円
祖父母 5,000円~1,0000円
叔父・叔母 5,000円~10,000円
親戚 3,000円~10,000円
友人 3,000円~10,000円

供物

一周忌の供物も食べ物や飲み物など、消費されて消えてなくなるものを選びます。しかし、お花は白でなくても構いません。そのため、故人が生前好きだった物を供える人も多くです。

各法要の挨拶状の文例

家族葬後に「初七日」「四十九日」「一周忌」の法要を行う大切は、ご理解頂けたと思います。法要に招待をする場合は、どのような挨拶状を送れば良いのでしょうか?ここでは、各法要の挨拶状の文例をご紹介します。

初七日

父 〇〇〇〇 儀(行年○○才)が○月○日逝去致しました

ここに生前のご厚誼を深く感謝申し上げ謹んでご通知致します

通夜並びに告別式は 仏式 にて下記の通り執り行います


通 夜       (その時の元号)○年○月○日○時○分〜
場 所       ○○葬祭センター セレモニーホール○○
住 所       ◯◯市◯◯町 ◯−◯−◯
電 話       ◯◯◯−◯◯◯−◯◯◯◯ 告別式       ○年○月○日○時○分〜
場 所       ○○葬祭センター セレモニーホール○○ 喪主        ○○○○(長男)(電話◯◯◯−◯◯◯−◯◯◯◯)

四十九日

謹啓 ◯◯の侯  皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます

亡祖父 ◯◯の葬儀の際は温かい御厚志を賜り まことに有難うございました

万事行き届かぬ事ばかりにて申し訳なく存じております

早いもので来る◯月◯日には忌明け(四十九日)を迎えることと相成りました

つきましてはささやかな法要を営みたく ご多忙中まことに恐れいりますが ご参会賜りますようご案内申し上げます

敬具

日 時       令和◯◯年◯◯月◯◯日(◯曜日)午前◯時◯分より
場 所       自宅にて
住 所       ◯◯市◯◯町 ◯−◯−◯
電 話       ◯◯◯−◯◯◯−◯◯◯◯
※なお、法要後は供養の粗宴をご用意いたしております

令和 ◯◯年◯月
住所◯◯市◯◯町 ◯−◯−◯
電話◯◯◯−◯◯◯−◯◯◯◯

※お手数ではございますが ◯月◯日までに返信にてご都合をお知らせ下さい

一周忌

謹啓 ◯◯の侯  皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます

このたび亡祖父 治朗の一周忌にあたり左記のとおりささやかな法要を営みたいと存じます

つきましてはご多忙中まことに恐れいりますが ご参会賜りますようご案内申し上げます

敬具

日 時      令和◯◯年◯◯月◯◯日(◯曜日)午前◯時◯分より
場 所      自宅にて
住 所      名古屋市中区◯◯町 ◯−◯−◯
電 話      ◯◯◯−◯◯◯−◯◯◯◯
※なお、法要後は供養の粗宴をご用意いたしております

令和◯◯年◯月 住所 ◯◯市◯◯町 ◯−◯−◯ 電話 ◯◯◯−◯◯◯−◯◯◯◯

※お手数ではございますが◯月◯日までに返信にてご都合をお知らせ下さい。

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