神道では、故人様やご先祖様の霊は「守護神」になるという伝えがあります。守護神に当たるご先祖様の供養を粗末にしてしまうと、災厄が訪れるかもしれません。家を粗末にすることは、神様を粗末に扱うことに直結するからです。
そのため、神道によるご先祖様の祀り方の基本マナーを覚えておきましょう。この記事では、神道のご先祖の祀り方について分かりやすく解説します。
神道でご先祖様を祀るためには、どうすればよいのでしょうか?まずは、神道によるご先祖様を祀る方法について分かりやすく解説します。
神道では、故人様の霊は家の守護神となり、子孫を守ってくれるものとされています。そのため、故人の霊を御霊舎(みたまや)に祀ります。近年では、各家族化が進んでいるため、神棚や御霊舎を設けない家も増えています。
しかし、神社に初詣に行き、神様のお札を持ち帰り、神棚に納めている人を見かけたこともあるでしょう。そのため、御霊舎の飾り方を学ぶ機会は減ってきています。
正しい知識を持って飾ることで、心のこもった供養ができるとされているとして、神道でも家庭祭壇が飾られるのです。
御霊舎は、家族のライフスタイルに合わせて、好みのものを選べます。省スペースでも安置できる上置き型、部屋の壁に取り付けられる壁掛け型などがありますが、基本的に飾り方は同じです。
霊璽(仏式では位牌に当たる)は、御霊舎の最上段に置きます。霊璽を飾ったら、中扉は閉めて、その前に神鏡を置きます。
真榊は左右で対になっていますが、鏡や勾玉が付いたものを左側、剣が付いたものを右側に置きます。その手前に、徳利、水玉、三宝を飾りましょう。
神道では、毎月「1日」「15日」が節目とされているため、新しい神饌や榊を供えましょう。
御霊舎は、故人様の霊(祖霊)を飾るために設置するものです。そのため、故人様の霊が、召天者になる五十日祭までに御霊舎を用意しておきましょう。五十日祭に故人様の納骨が行われるため、霊璽を御霊舎へ移します。
核家族化の信仰などで、御霊舎(祖霊舎)の祀り方を学ぶ機会は減りました。しかし、神道では、守護神となったご先祖様がご家族を守ってくれているという言い伝えがあります。そのため、御霊舎の飾り方のマナーについて把握しておきましょう。
ご先祖様に感謝の気持ちを込めて、供養することで、暖かく見守ってもらえるはずです。ぜひ、これを機会に、故人様・ご先祖様の祀り方を覚えてみてください。
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