日本には、献体団体が62団体存在しており、約29万人の方が献体登録をしています。この記事を読んでいる方も、臓器提供をして医学発展に寄与したいと思われているのではないでしょうか?しかし、気になることが一連の流れ。この記事では、病理解剖に臓器提供する手続き方法について分かりやすく解説します。
献体登録(病理解剖)は、医師の人材育成や医学研究のために、ご遺体を提供することをいいます。献体を希望する方は、関連団体の手続きをして会員証を発行してもらいます。カード型の会員証は、お財布の中に保管しておきましょう。
献体登録は、医学研究に役立つため社会貢献ができます。それだけではなく、ご遺体の搬送費用や火葬費用、永代供養の費用を関連団体に負担してもらえます。
献体登録(病理解剖)の流れは、次の通りです。
お住まいの近くにある大学で、献体登録を実施しているかを確認してください。献体申込書を受け取り、必要事項を記載して返送します。
献体申込書には、家族の同意書が必要です。そのため、家族・親族に臓器提供をしたい気持ちを伝えて、了承を得ておきましょう。自分自身が臓器提供を望んでも、亡くなった後にご遺族が献体に遺体を回さなければ、希望は実現されません。そのため、家族・親族には、臓器提供したい旨を伝えておきましょう。
献体申込書が受領されたら、献体登録証(会員証)が発行されます。関連団体によって異なりますが、A4サイズとカードサイズの会員証が渡されることでしょう。カード型の会員証はお財布の中に入れておいてください。A4サイズの証明書は、ご遺族が見つけやすい場所に保管しておくか、渡しておくことをおすすめします。
献体登録者が死亡した場合、家族・親族が関連団体に連絡を入れます。献体で使用できる遺体として引き取ってくれるものは、死後48時間以内のもの。終了後に、関連団体に遺体を引き取りに来てもらえるように打ち合わせをしておきます。
研究機関(大学)で献体が行われて、臓器提供されます。研究内容によって、ご遺体が自宅に戻ってくるまでの期間は変わってくるため気をつけてください。ご遺体の返送から3年以上になる場合もあります。臓器提供した遺体は火葬され、骨壺に遺骨が納められた状態で戻ってきます。
次に、病理解剖でよくある質問をご紹介します。
持病や障害がある方でも献体登録ができます。健康的な人と病気を抱えている人との違いが研究できるなど、医師教育や研究に役立ちます。そのため、興味がある方は献体登録をしてみてください。献体申込書の欄に、病歴や手術歴など記入する箇所があるので、忘れずに記入をしましょう。
家族の同意は必要です。家族が「やはり、お断りしたいです。」と拒否をしたら行えません。そのため、臓器提供したい旨を説明して、家族の同意は得ておきましょう。
献体にかかる費用は、大学や研究機関が負担してくれます。こちら側が負担する費用はありません。また、謝礼金とは異なりますが、火葬費や永代供養の費用まで負担してもらえます。
死亡の確認が遅れてしまって、死後48時間以上経過した場合は、遺体を引き取ってもらえません。そのため、死亡を確認したら早い段階で連絡を入れるようにしましょう。
基本的に匿名で解剖が行われています。献体の担当者を知りたいと問い合わせをしても、聞き出すことはできません。
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