香典は、大切な家族を失って悲しみに暮れるご遺族に渡されるものです。
「このお金で、故人様の好物を供えてあげてください。」
「このお金で、葬儀費用の負担が楽になれば幸いです。」
このような気持ちを込めて香典を渡してくれた人には、香典返しをしましょう。この記事では、香典返しの贈り方について解説します。
香典返しとは、葬儀で香典をくれた方にするお礼のことをいいます。
故人様は死後に裁きを受けて、故人の霊が極楽浄土に行けるかが決まります。ご遺族は、故人様があの世へ逝けるように供養を行わなければいけません。そのため、葬儀に参列をしたお礼などは行えないのです。忌明け法要によって、故人様が、あの世へ旅立ちます。
そのため、忌明け法要を終えたら「無事にあの世へ旅立ちました」という報告を兼ねて、香典のお礼をします。
◆宗教別の忌明け法要
宗教 | 死後の日数 | 忌明け法要 |
仏式 | 49日目 | 四十九日法要 |
神式 | 50日目 | 五十日祭 |
カトリック | 30日目 | 追悼ミサ |
プロテスタント | 1ヵ月目 | 昇天記念日 |
次に、香典返しの選び方について解説します。
香典返しの金額の目安は、香典金額の1/3~1/2程度とされています。参列者の中には、扶助目的で高い金額の香典を渡してくる方もいるかもしれません。このような場合は、香典金額の1/4~1/3程度の品物をお返ししましょう。
香典返しに選ばれる品物は、消耗品です。不祝儀を残さないという意味が込められています。
いつ召し上がるか分からないため、お茶やコーヒー、海苔など賞味期限が長い食べ物が人気です。また、石鹸や洗剤なども選ばれています。
香典返しの品物として、カタログギフトが人気です。
近頃は、相手の好きな物が購入できるように、クオカードや商品券を渡す方が増えています。しかし、金額が分かるものを渡す行為は、好ましくありません。
カタログギフトであれば、相手に金額が知られることもなく、好きな物を選んで頂けます。
次に、香典返しの贈り方について解説します。
香典返しの品物には、掛け紙をします。黒白の結び切りを使うのが一般的です。結び切りは2度と解けないという意味を持っており、不幸が繰り返されないようにと願いを込めるもの。結び切りの掛け紙に「志」と記載したものを、品物につけます。
香典返しを贈る場合は、挨拶状を添えます。故人様との別れを偲び、香典を渡してくれた方に対して、無事に忌明け法要を終えたことを報告しましょう。宗派によって、挨拶状の書き方は異なるため、気をつけてください。
従来は、忌明け法要の後に、香典を渡してくれた方を訪問していました。しかし、さまざまなライフスタイルが登場して、1人1人を訪問するのは難しくなりました。
そのため、香典返しは手渡しではなく、配送でも問題がありません。香典返しの品物を選び、挨拶状を添えたら、配送手配をしましょう。
故人様やご遺族の気持ちを汲んで、励ますために香典を渡してくれた方には、お礼をしましょう。香典返しの正しいマナーを覚えておくことで、今後も良好な関係でお付き合いすることができるはずです。
この記事では、香典返しの選び方や贈り方をご紹介しました。ぜひ、この記事を参考にして、香典返しの手配をしてみてください。
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