火葬式の費用相場は？火葬式は格安！費用を安くするために正しい知識を身につけよう

火葬式を希望する方は年々増加しており、東京や大阪などの大都市圏だけで見ると25％の方が火葬式を行なっています。また、前年からの増加率は26％と急激に増えています。

葬儀や通夜を行わずに火葬のみを行うことで、費用や時間を最小限に抑える火葬式ですが、実際にかかる費用はどのくらいなのでしょうか？　この記事では、火葬式の費用相場について説明します。

火葬式の費用相場

火葬式は他の葬儀形式と比較して、料金が格段に安いことがメリットになります。平均的な火葬式の相場の目安は以下の表のようになります。

葬儀本体費用	20万円
飲食接待費	0円
寺院費用	6万円
火葬式の合計費用	26万円

お金をかけるということだけがいい葬儀を行う条件ではありません。葬儀にお金をかけたくない、葬儀はなるべくコンパクトに行いたいなどという希望がある方は、火葬式での葬儀を検討してみることをおすすめします。

火葬式の費用内訳

火葬式の費用には、葬儀本体費用以外にどのようなものがかかるのか、火葬式費用の内訳について説明します。

火葬式と直葬の違い

病院や自宅から火葬場へ遺体を直接搬送するのが直葬と思われている方もいらっしゃいますが、亡くなられてから24時間は火葬することができないので、必ず、自宅や安置所を経由して火葬場へ運ぶことになります。

そのため、直葬と言うのは通夜や本葬儀などの儀式を行わずに火葬する葬儀形式のことです。火葬式も同様で、通夜や葬儀を行わずに火葬のみを行う葬儀形式ということになりますので、直葬も火葬式も同じ形となります。

葬儀本体費用

火葬式の葬儀本体費用の相場は10～30万円程度になります。以下の一覧にある項目が一般的に本体費用に含まれるものとなります。

1.寝台車や霊柩車の利用料金	10,000～20,000円
2.遺体の安置費用	10,000～20,000円
3,ドライアイス代	5,000～10,000円
4.火葬費用	0～60,000円
5.棺代	30,000円～
6.骨壺代	5,000～30,000円
7.スタッフ人件費	40,000～50,000円

1.寝台車、霊柩車の利用料金

故人の遺体を安置所へ運ぶとき、安置所から火葬場へ運ぶときの2回寝台車や霊柩車を利用することになるので、一回につき10,000円程度の料金がかかります。

走行料金が10㎞以内であれば基本料金内で収めることができますが、搬送する距離が長い場合は別途追加料金が加算されます。

2.遺体の安置費用

亡くなられてから24時間は火葬を行うことができませんので、火葬までの間、安置室を利用した場合にかかる費用になります。ご自宅などで遺体を安置した場合は、安置費用はかかりません。

通常であれば、亡くなられた次の日に火葬を行うので、安置室の利用は亡くなられた日と火葬を行う日の2日分になりますが、友引や年末年始などで火葬場の休みと重なってしまった場合は、安置する日が伸びるため、費用が加算されます。

3.ドライアイス代

遺体を保存するためにドライアイスを使用します。年末年始や友引など火葬場の休業日に当たり、火葬までの安置が長くなる場合や、夏場で気温が高くドライアイスの量が増える場合は金額は高くなります。

4.火葬費用

地域によっては、火葬場の料金が無料のところもありますので、その場合は相場はさらに安くなります。

5.棺代、骨壺代

棺代と骨壺代は材質によって価格が変動します。火葬式で葬儀を行う方の場合、骨壺も棺も一番安いものを利用される方が多いようです。

6.スタッフ人件費

火葬式の場合は、基本的に担当が1人で葬儀のアシスタントを行うことが多いため、人件費は一人分しかかかりません。

飲食接待費

一般的な葬儀や家族葬では、通夜の日に行われる通夜振舞いや、火葬が終わってからの精進落としなどの会食で接待飲食費がかかりますが、火葬式の場合は通夜や葬儀を行いませんので飲食接待費はかかりません。

また、接待飲食費の内訳には、香典返しのお金も含まれますが、香典を辞退することの多い火葬式では香典返しを用意する必要がありませんので、通常の場合は接待飲食費はゼロと考えていいでしょう。

寺院費用

火葬式を行う場合でも、火葬される前に僧侶にお願いして、枕経を読んでもらう場合は僧侶に対してお布施をお渡しする必要があります。また、故人に戒名をつけてもらう場合も、費用がかかります。一般的な相場として、僧侶に対してのお布施が5万円程度になり、戒名代は授けてもらう位によって変動しますので、1番安いもので3万円程度と考えていいでしょう。

直葬を希望する方は、寺院の檀家に入っていなかったりして、繋がりのある僧侶がいない方が多いですが、火葬式を行う業者のオプションプランで、業者と提携した僧侶に依頼し、火葬前の読経と、戒名代をセットで受け付けているところもあります。相場としては、読経と戒名代で5-6万円程度に設定している業者が多いです。

全国の火葬料金の相場

北海道、東北地方の火葬場

関東甲信越地方の火葬場

中部北陸地方の火葬場

近畿地方の火葬場

中国地方の火葬場

四国地方の火葬場

九州・沖縄地方の火葬場

東京都の火葬料金

東京23区の火葬料金は一部の火葬場を除いて、相場は59,000円になっていますが、在住している区民ではない場合は60,800円です。

通常は各自治体が火葬場を運営していますが、臨海斎場に関しては、大田区、品川区、港区、目黒区、世田谷区の5つの自治体で運営するものになり、他の火葬場よりも火葬料金は低く設定されており、相場は35000円前後になっています。

東京の市部では火葬料金が無料となっているところも多いです。

東京23区の火葬料金

東京市部の火葬料金

生活保護者の火葬料金

生活保護を受けている方にとっては、経済事情が苦しく火葬費用を捻出することも難しいことが考えられます。そのため、生活保護の受給者の方には葬祭扶助の制度を利用することで、葬儀の補助金が国から支給されます。

支給金額は各自治体により異なりますが、平均的な支給金額は

• 成人の葬儀　206,000円
• 子供の葬儀　164,800円

になりますので、直葬で葬儀を行う場合は支給金額内で全て支払うことが可能です。

公営火葬場の料金

公営火葬場の料金も各自治体により違いがあります。傾向的には人口が多い都市、大きい都市になればなるほど火葬料金が高くなります。

東京都の場合で見ると、東京23区内での火葬料金は6万円前後の費用がかかるのに対し、市部ではほとんどの自治体で火葬費用は無料になっています。

民営火葬場の料金

民営火葬場の料金は、公営と比較すると若干高めに設定されていますが、サービスの点で公営ではできないことが可能になることもあります。

通常はサービス面と料金面の比較を行い、公営火葬場か民営火葬場のどちらを利用するか検討することになりますが、火葬式の場合は、料金面を重視する方が多く、ほとんどの方が公営火葬場を利用しているようです。

火葬式の費用を安く抑えるには？

火葬式の費用を安く抑えるポイントを紹介します。

セットプランを活用する

火葬式のメリットは費用が格段に安いことですが、業者に言われるがままにオプションなどを追加してしまうと、家族葬と同程度の支出になってしまうケースがあります。

必要になるものが予めセットになっているセットプランを利用することで追加料金の発生を抑えることができ、予算内で葬儀を行うことが可能です。

葬儀社に見積もり依頼をする

通常の葬儀の見積は、葬儀の費用はもちろんのこと、サービス面などの比較も必要になりますが、火葬式の場合は、サービス面にはほぼ違いがないところが多いので、各業者とも価格面での競争を行っています。

火葬式を専門に取り扱う業者も増えているので、数社に見積もりを依頼し、一番価格の安い業者を選ぶことで葬儀費用を抑えることが可能です。