全ての家庭が夫婦円満ではありません。3組に1組が離婚をする時代です。家庭の中には「死んだ後も夫婦で同じお墓に入りたくない…」という夫婦もいるでしょう。このような場合に、夫婦別のお墓を希望する方がいます。
夫婦別のお墓に入ることはできるのでしょうか?ここでは、夫婦別のお墓に入る方法について分かりやすく解説します。
結論から説明すると、夫婦別の墓に入ることはできます。妻が夫の家の墓に入るという法律は存在しません。遺骨を埋葬する方法についての法律は定められていますが、これらの法律を守れば、基本的にどこのお墓に入れてもよいのです。
お経には「般若心経」という考えがあり、そこでは「捉われない心」を教えています。この教えの通り、自分の埋葬方法は選ぶことができるのです。そのため、夫婦別のお墓に入ることができます。
夫婦別のお墓に入るためには、生前に準備をしておかなければいけません。どのような準備が必要になるのでしょうか?ここでは、夫婦別のお墓に入る方法をご紹介します。
夫婦別のお墓に入りたいと希望する奥様の中には「実家のお墓に入りたい…」と希望する方も多いです。実家のお墓に納骨してもらう場合は、権利者の承諾が必要です。実家のお墓を管理している権利者に、一緒に納骨して欲しいと伝えます。もしくは、自分専用のお墓を購入します。
お墓を引き継ぐ人がいない場合や、ご遺族に負担をかけたくない場合には、寺院に管理してもらえる永代供養墓がおすすめです。納骨堂や樹木葬、合祀墓など、さまざまな永代供養墓が登場しています。どのようなお墓を選ぶかによって異なりますが、購入資金として30万円~150万円ほど必要となります。
自分専用の墓を購入しても、ご遺族に納骨を依頼しなければいけません。そのため、子どもや親戚、友人に別のお墓に入る旨を伝える必要があります。理解してもらって、自分自身の遺骨を納骨して欲しいとお願いしておきましょう。
また、お墓参りが大変になったり、維持費の負担が大きくなったりします。そのことに関しても同意を得るようにしましょう。
夫婦別のお墓に入ることができますが、気をつけなければいけないことがあります。ここでは、夫婦別のお墓に入る場合の注意点をご紹介します。
夫婦別のお墓に入ると、ご遺族の負担が増えます。別の場所にお墓があると、お墓参りに行くのが大変になります。また、お墓の管理費が修理費の負担も増えることを理解しておかなければいけません。自分自身のお墓を子どもに引き継ぐことを考えている方は、承諾を得ておきましょう。
自分専用のお墓を購入する場合には、費用がかかります。お墓を建てる場合は「墓石代」「墓地代」「年間管理費」がかかり、平均相場は150万円程度です。近頃は、永代供養墓として納骨堂や樹木葬を希望する方も増えており、低価格のプランであれば30万円程度のものがあります。
どのようなお墓を選ぶかで、費用相場は変動しますが、お墓の購入費用がかかるので用意しておきましょう。
自分専用のお墓を探す場合は、手間がかかります。さまざまなお墓が登場しているので、迷ってしまうかもしれません。また、ご遺族の同意を得る必要もあります。夫婦で同じお墓に入るよりも、手間と労力がかかるので気をつけましょう。
自分が入るお墓は自由に選べる時代となりました。そのため、生前整理として自分のお墓について考えてみましょう。しかし、夫婦別のお墓に入るとご遺族に負担をかけてしまうかもしれません。それらを考慮して、どうするべきかを考えましょう。
また、夫婦別のお墓にする場合は、周囲の同意を得てからにしてください。トラブルを防ぎながら、理想の埋葬方法を選んでみてくださいね。