新型コロナウイルスの世界的な流行で、一般葬を避け、「直葬」で葬儀を行うご遺族も増えてきました。直葬とは、納棺後に通夜・告別式を行わず、火葬をする葬儀形式です。以前は経済的事情で選ばれることが多かった直葬。費用はどのくらいかかるものなのでしょうか?
ご臨終を迎えたのち、清拭・着替えやエンゼルケアなどを行い、納棺となります。ここまでは通常の葬儀と変わりません。現在の法律では、ご臨終から24時間以上経たないと火葬はできません。そのため、病院の霊安室かご自宅など、安置する場所が必要になります。
なお、故人の死因が新型コロナウイルスであった場合、接触感染を防ぐべく、特別な措置を施されます。 リンク
直葬だとしても、葬儀社を手配することが基本です。費用の見積もりを行い、どのようにお見送りするか打ち合わせましょう。お身内以外を招く場合はこの時に連絡します。
納骨を受諾してくれないというトラブルを防ぐため、菩提寺がある場合、直葬でも可能かどうか事前に相談しておきましょう。
霊柩車に棺をお乗せし、遺族が火葬場へと向かいます。コロナ禍では搬送の車に同乗できない可能性がありますので、車の手配や交通手段を確認しておくと安心です。
僧侶に読経してもらう場合、火葬の寸前に火葬場で行うことが多いようです。短い時間ですが、ここが故人との最期のお別れとなります。
直葬の費用はインターネットで見る限りでも15万~25万、45万程度とさまざまです。やはり他の葬儀に比べると、費用がかかりません。最近では定額プランを打ち出している葬儀社もありますので、比較検討してみることをおすすめします。
読経をお願いすると、葬儀社とは別に僧侶へのお布施が別途必要です。
また、コロナ禍では感染予防対策を講じるため、オプションの費用が含まれる場合も。不要なオプションにより高額になるというトラブルも起きているので、見積もりは必ず確認するようにしましょう。
直葬は時間も費用も少なくて済むため、遺族の負担を軽減できる葬儀形式です。ただ、遺族以外はほとんど最期のお別れを言えないだけに、故人の関係者が「参列したかった」と不満・無念に思うケースも。弔問を受け付ける、もしくは手紙での挨拶状を送付するなど、フォローするとトラブルを防げます。
コロナ禍で選ばれる機会が多くなった直葬ですが、ひとつの選択肢として、直葬は今後ますます増えていくかもしれません。