近頃は葬儀の場で、故人様が生前に好きだった音楽が流れる機会が増えました。このような献奏は自由に行えるものなのでしょうか?曲選びの注意点はないのでしょうか?この記事では、献奏について分かりやすく解説します。
献奏とは、神様や仏様に対して音楽を演奏して奉納することをいいます。読経の代わりに献奏が行われることも多いです。
故人様に音楽の演奏を通じて祈りを捧げられるだけではなく、参列者の想いを1つにする手助けになります。参列者全員で、気持ちを1つにすることで悲しみを和らげられます。
演奏者数や演奏時間などによって、費用相場は変動します。プロの演奏者1人あたり20,000円~40,000円というのが1つの目安です。
献奏の費用を抑えたい場合は、カセットテープで音楽を流すという選択肢や、身内の方が演奏するという選択肢があります。
献奏は無宗教の自由葬で行われることが多かったですが、近頃は仏式の葬儀でも行われるようになりました。
【仏式で献奏を行う場合の流れ】
1. 参列者着席
2. 開式の挨拶
3. 僧侶による読経
4. 献奏
5. 弔電披露
6. お別れの儀式
7. 閉式の挨拶
葬儀で献奏を行う場合には、3つのポイントがあります。
全ての音楽を自由に演奏できるわけではありません。著作権を侵害しないように注意してください。
音楽を生み出した著作権者の死後から70年が経過したら、著作権は消滅をしています。それ以外の音楽を献奏する場合は、JASRAC(日本音楽著作権協会)や著作権者の許可を得なければいけません。
葬儀社の中には、JASRACと包括契約を締結しているところもあります。故人様が好きだった音楽を流したい場合は、包括契約を締結しているかを葬儀社に確認しましょう。
献奏は、故人様に捧げるために流すものです。そのため、故人様が生前に好きだった音楽を流してあげましょう。クラシックスやポップス、ロック、ラテンなど著作権の許可が得られるものであれば、基本的に式場で流せます。
献奏を行う場合は、相応の式場の広さと音響設備が必要になります。式場によって、広さや設備はマチマチです。そのため、葬儀社との打ち合わせで、理想の献奏が実現できるかを確認してください。
また、楽器の持ち込みが良いかも確認してください。式場によっては、音出しをNGとしているところもあるので、忘れずに確認をしましょう。
故人様が生前に好きだった音楽を演奏してあげれば、とても喜んでもらえることでしょう。また、献奏にはご遺族や参列者の気持ちを1つにするという効果があり、深い悲しみを和らげる作用もあります。
さまざまな効果があるため、近頃は仏式の葬儀でも音楽が流れるようになりました。ぜひ、献奏に興味がある方はご検討されてみてください。