葬儀は粛々とした雰囲気の中で行われるものです。ご遺族は深い悲しみの中で、葬儀の準備をして招いてくださっています。そのため、葬儀の挨拶は失礼のないようにしましょう。
挨拶マナーで覚えておきたいものとして「敬称の使い方」があります。この記事では、葬儀の挨拶で使用する敬称について分かりやすく解説します。ぜひ、参考にしてみてください。
敬称(けいしょう)とは、人や役職などの名詞に続けて用いられる接尾語です。相手への敬意や尊敬の念を表すために使用します。「〇〇様」「〇〇殿」「〇〇先生」などの接尾語を使用した経験はあるでしょう。
また、代名詞を用いて敬意を表すことがあります。葬儀でお悔やみの言葉を述べるときや弔電を送るときは、故人様に敬意を示す必要があります。「御父祖様」「御婦人様」など、さまざまな代名詞があるため、葬儀マナーで恥を掻かないように敬称を学んでおきましょう。
父親(義理の父) | ご尊父様、お父様、お父上様 |
母親(義理の母) | ご母堂様、お母様、お母上様 |
祖父・義祖父 | ご祖父様、祖父君(おじぎみ) |
祖母・義祖母 | ご祖母様、祖母君(おばぎみ) |
夫 | ご主人様、旦那様 |
妻 | ご令室様、奥様 |
息子 | ご令息様、ご子息様 |
娘 | ご令嬢様、ご息女様 |
兄 | ご令兄様、兄上様 |
弟 | ご令弟様、弟様 |
姉 | ご令姉様、姉上様 |
妹 | ご令妹様、妹様 |
伯父(父母の兄) | 伯父様、ご令伯 |
伯母(父母の姉) | 伯母様、ご令伯 |
叔父(父母の弟) | 叔父様、ご令淑 |
叔母(父母の妹) | 叔母様、ご令淑 |
孫 | ご令孫様 |
実際に、敬称を使用した葬儀の挨拶文を確認しておきましょう。
「この度は、誠にご愁傷様でございます。ご主人様(奥様)のお元気な姿を思い出すと、悲しみで言葉もありません。ご家族様の心が早く癒えますよう、心よりお祈りいたしております。」
「この度はご愁傷様でございます。お父様(お母様)の訃報に接し、驚きと悲しみを深くしております。ご家族の皆様の悲しみを思うと、お慰めの言葉もございません。一日も早く直られますよう、お祈りいたしております。」
「この度はご愁傷様でございます。ご子息様(ご息女様)の元気な姿を思い出すと、悲しみで言葉もありません。胸が張り裂けてしまいそうです。ご両親のお悲しみは計り知れないものでございましょう。どうか、シッカリと気をお持ちください。」
敬称は相手への敬意を示すために使用されるものです。葬儀の場合は、喪主から見た故人の続柄で、故人様に敬意を表すために使用します。
葬儀に招待してくださった故人様やご遺族様に失礼のないよう、敬意を示した挨拶ができるようにしておきましょう。この記事では、挨拶例文をご紹介しました。ぜひ、葬儀に参列する前に確認をしてみてください。