電車の人身事故の件数は、年間1108件。万が一、家族が電車の人身事故で亡くなった場合は、葬儀はどのような流れで行うのでしょうか?
また、人身事故を起こした損害賠償金は支払わなければいけないのでしょうか?この記事では、電車の人身事故による葬儀の流れについて分かりやすく解説します。
国土交通省によると、電車の人身事故の件数は、年間1,108件で損害賠償額は46億5,360万円にもなると言われています。電車に飛び込み自殺を図ると、車両や線路、設備の損傷を招きます。
また、電車ダイヤの遅延によって、乗客にご迷惑をかけてしまうのは必然です。乗客の中には、ダイヤの乱れを原因に、乗車券の払い戻しをする方もいるでしょう。このような賠償金額を支払わなければいけません。
電車の人身事故死は、年間1,108件発生しています。もし、人身事故が起きた場合の葬儀はどのような流れになるのでしょうか?ここでは、人身事故死による葬儀の流れについて解説します。
警察から連絡が来て、遺体安置室に呼ばれます。故人に関する質問がされるため、回答してください。遺体の損傷が酷くて本人確認ができない場合は、DNA鑑定がされます。DNA鑑定となった場合は、1週間程度かかるので待ちましょう。
病院に入院をして、医師に看取られながら亡くなった場合以外は、検察による検視が行われます。検視のタイミングはマチマチです。
犯罪の可能性がないと分かれば、遺体の引き渡しになります。故人の身分証明書と印鑑を持って、遺体を引き取りに行きましょう。
遺体を引き取るときには、死体検案書が発行されるので受け取ってください。
遺体を引き取ってから、7日以内に市役所に死亡届を提出します。死亡届が受理されると、火葬許可証が交付されて、遺体を火葬することができるようになるのです。
死亡届の書き方が分からない場合は、葬儀社に相談すれば代行してくれることもあります。そのため、少しでも不安に感じたら、葬儀社に相談をしましょう。
葬儀社と打ち合わせをして、通夜式と告別式を行います。葬儀は、宗教や地域によって流れが変わる場合があるため、葬儀社に確認しておきましょう。
次に、電車の人身事故死でよくある質問をご紹介します。
事故死で遺体が損傷している場合は、痛々しく感じてしまうかもしれません。このような場合は、葬儀社に相談をしてエンバーミングをしてもらってください。エンバーミングを依頼すれば、生前に近い姿まで修復してもらえます。
しかし、事故による遺体の損傷具合により、修復の可否は異なります。そのため、葬儀社の方に相談をしてみましょう。
参列者には死因を伝える必要はありません。また、故人の死因や病状を聞かないのが、葬儀の基本マナーとなっています。
大切な家族を亡くして悲しんでいるご遺族にとって、死因や病状は聞くのはタブーとされています。そのため、死因を隠すことができるのです。
故人の故意や過失によって、電車の人身事故が発生した場合は、損害賠償金を支払う必要があります。損害賠償金の責任は、ご遺族に相続されるものです。
ご遺族は、相続権を放棄することができます。相続権を放棄すれば、損害賠償金を支払う必要はありません。しかし、預貯金や不動産を相続する権利も失ってしまうため気をつけてください。
また、相続放棄の期限は事実を知ってから3ヵ月です。そのため、早めに相続放棄をしてください。
家族が電車の人身事故で亡くなってしまうと、気が動転してしまうかもしれません。しかし、葬儀の流れや損害賠償についての知識は適切に覚えておきましょう。死亡届の提出や相続には期限が定められており、「知らなかった…」では済まされません。
少しでも、不安に感じた場合は、1人で悩まずに葬儀社に相談をしてみてくださいね。