大切な故人様との別れは突然訪れ、葬儀を無事に終えても、やらなければいけない事務処理があります。大切な故人様のために、葬儀に参列してくださった方に失礼のないように、葬儀後の事務処理もしっかりと行いましょう。この記事では、葬儀後の事務処理について分かりやすく解説します。
葬儀の受付係や会計係が担当していた事務業務を引き継ぎます。引き継ぐものとして、次のようなものが挙げられます。
・会葬者名簿
葬儀に参列して下さった方の名前と住所を確認するためのものです。葬儀当日に挨拶ができなかった人がいた場合は、後日、挨拶に出向きます。
・香典帳
誰からいくらの香典を受け取ったかを記す帳簿です。香典帳の内容を見て、香典返しを手配します。また、法要の案内状作成などにも役立ちます。
・葬儀費用の追加請求分
葬儀で発生する費用は、葬儀会社が立て替えてくれています。当日に必要となった物品の購入や、会食人数を変更した場合は追加請求となります。後日の葬儀社からの請求金額に驚かないように、会計係に急遽必要となった物品があるか?会食人数の変更はあったか?を確認しておきましょう。
葬儀を終えた後は、ご遺族様は菩提寺に出向き、お礼を手渡すことが慣例となっています。寺院へ御礼を伝えにいくための挨拶ですが、服装は普段着で問題ありません。
葬儀が終わった翌日に挨拶に出向くのが一般的です。故人様の戒名を頂いたり、読経してくれたりした御礼にお布施を渡します。
葬儀社によって、支払方法は変わりますが、葬儀終了後1週間以内に葬儀費用を支払います。支払方法としては、現金一括か銀行振り込みが一般的です。
近年では、クレジットカードやコンビニ決済で支払うことができる葬儀社も増えてきました。葬儀社が提示する支払方法で葬儀費用の支払いを済ませましょう。
葬儀を無事に終えたら、お世話になった方(喪主の世話役や近所の人、故人の恩人や勤務先の人)へ挨拶に行きます。葬儀の翌日に挨拶回りに行くのがベストですが、スケジュール的に難しい場合もあるでしょう。
そのような場合は、初七日までに挨拶に行きます。葬儀後の挨拶回りのため喪服を着用しましょう。
葬儀を終えたら、遺品整理を始めましょう。葬儀直後で悲しみが癒えない中で、故人様の遺品を片付けるのは難しいかもしれません。
しかし、相続をする場合は、故人が亡くなってから10ヵ月以内に手続きをしなければいけないことになっています。四十九日法要が遺品整理の1つの目安と言われています。そのため、遺品整理業者を探しておきましょう。
形見分けは、故人様があの世へ逝く四十九日法要後に行うものです。故人様の愛用品を通して、故人の思い出を分かり合うために贈ります。
高価な品物を贈るときには、贈与税がかかるので注意しなければいけません。そのため、遺品整理と同時に形見分けを行い、相続税や贈与税について専門家にアドバイスをもらいながら、各手続きを進めていきましょう。