新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、オンライン葬儀や、一日葬や直葬を選ぶなど、葬儀のあり方も変わってきました。参列者のマナーはどのように変化したのでしょうか?通常のマナーに加え、感染予防対策の上で出席することが求められています。
通常、葬儀や告別式に参列する際は、男性は黒ネクタイのブラックスーツ、女性もブラックフォーマルが基本となります。お子さんの場合は制服か、地味な色合いの服装で。また仏式は香典と数珠が必要です。
現在は新型コロナの影響でマスクを必ず着用することが必要です。マスクは不織布がベストですが、布やウレタンでも問題ありません。不織布の場合、色は白でも構わないとされています。
「葬儀に供花や供物を贈りたい」という場合は、事前に喪主・家の意向を確認してから贈りましょう。宗教や宗派によってはNGとなるものがありますし、地域のしきたりに従うといったケースもあるので、注意が必要です。
規模などの関係で供花・供物を辞退すると決めている喪家もいらっしゃいます。せっかくの気持ちが無駄にならないよう、確認を怠らないようにすることが大切です。
感染拡大を避けるために参列者を絞ったり、自宅葬を行ったりするケースも増えてきました。遠方に住んでいるなど、出席を見送った場合、香典を郵送することになります。基本的には葬儀から1週間~1ヶ月程度を目処に、現金書留で送付します。その際に、現金は不祝儀袋に包み、お悔やみと弔問できなかったことへのお詫びを一筆添えるのがマナー。縦書きの便箋に黒で書くのがベストです。
近年、香典をキャッシュレス決済にするという取り組みも始まっています。ご遺族と親しい間柄ならばキャッシュレス送金を相談してみるのもひとつの手かもしれません。
「不要不急」にはあたらないとされる葬儀。各葬儀社はガイドラインに従って、感染拡大予防策を講じています。三密の防止や消毒液の設置、座席間隔の拡大に加え、参列者の検温を行うケースもあるようです。
悲しみの中にいるご遺族の負担を軽減することこそ、参列者最大のマナー。感染リスクをできる限り減らし、故人をお見送りするようにしましょう。