葬儀の流れ

葬儀の受付は何をすればいい?

葬儀の受付は何をすればいい?

葬儀の受付係を頼まれたら、どのように動いていけば良いのでしょうか? 葬儀の受付係をはじめて担当する方は不安に感じてしまうかもしれません。

この記事では、葬儀の受付の役割や仕事の流れを分かりやすく解説します。これから、葬儀の受付を担当する方は、ぜひ、この記事を参考にしてみてください。

葬儀の受付の役割と流れ

葬儀の受付を依頼された場合、どのように立ち振る舞えば良いのでしょうか? ここでは、葬儀の受付の役割と流れについてご紹介します。

1.準備

芳名帳、筆記用具、香典受、名刺受けなどの備品を用意して、返礼品を渡しやすい場所に配置します。また、参列者から質問を受けることが多いため、会場やお手洗い、喫煙所の場所を覚えておきましょう。

2.参列者に応対する

受付に参列者が訪れたら「本日は、お忙しい中、本当にありがとうございます」と挨拶をします。

3.芳名帳に記帳してもらう

「恐れ入りますが、ご住所とお名前をご記入願えますか?」と伝えて、芳名帳への記帳をお願いします。

4.香典を受け取る

参列者が香典を差し出してきたら「お預かりいたします」と伝えて、必ず両手で受け取り一礼しましょう。

5.会葬返礼品を渡す

香典を受け取ったら「ありがとうございます」と伝えて会葬返礼品を渡します。

6.式場へ案内する

最後に「葬儀の会場はあちらです」と声をかけて、参列者を式場で誘導します。

葬儀の受付の仕事内容

葬儀の受付係になったら、どのような仕事を行うのでしょうか? ここでは、葬儀の受付の仕事内容をご紹介します。

参列者に挨拶する

お葬式の開始時刻前に、参列者が続々と受付に入ってきます。

参列者が入ってきたら「本日は、ありがとうございます」「本日は、お忙しい中、お越しいただきましてありがとうございます」という挨拶をします。もし、当日の天気が雨や雪などが降っていたら「足元の悪い中、お越しいただきまして誠にありがとうございます」と伝えると良いでしょう。

もし、親族の方が見えた場合は「この度は、誠にご愁傷様でした」という挨拶をします。親族と参列者の方との挨拶は異なることを覚えておきましょう。

香典を受け取る

参列者の方は、喪主やご遺族の方の葬儀費用の負担を軽減させてあげたいという理由で香典を持参してきます。もし、香典を受け取る場合は「お預かりします」と両手で受け取り、一礼をします。

会場へ案内する

受付係は、参列者を会場に案内する役割もあります。葬儀会場を手で指し示し「葬儀会場はあちらでございます」と声をかけて誘導します。参列者に会場やお手洗い、喫煙所、待合室の場所など尋ねられる機会も多いため、当日は早めに会場に入り、位置関係を事前に把握しておくようにしましょう。

また、参列者の中には、ご年配の方や妊婦の方もいるでしょう。もし、そのような方がいたら、入口のドアを開いてあげたり手を貸すと親切です。

会葬返礼品を渡す

会葬返礼品は、弔問へのお礼の品です。そのため、弔問客全員に焼香の後に渡すのが本来のタイミングです。そのため、葬儀に参列してくれた人に渡します。会葬返礼品を渡すときは、「お忙しい中、ありがとうございました」「どうぞ、お納めください」と声を掛けましょう。

また、会葬礼状は忌引きや役所などでの証明として提出が求められることがあるため、会葬返礼品と合わせて用意されているかを確認してから、参列者の方にお渡しください。

葬儀の受付マナー

葬儀の受付を任せられたら、「あなたに依頼をして良かった」と喪主やご遺族の方から思ってもらえるように立ち回りましょう。ここでは、葬儀の受付マナーについてご紹介します。

挨拶をきちんとする

葬儀の受付係を引き受ける場合は、ご遺族側の立場の人間になります。そのことを自覚して、参列者に対する挨拶はきちんと行いましょう。

言葉遣いには注意する

葬儀では使わない方がいい「忌み言葉」というものがあります。忌み言葉とは、その場にふさわしくない不吉な言葉や縁起の悪い言葉のため、葬儀の場での使用を控えます。

死(4)や苦しみ(9)を連想させる数字や表現はしないようにしましょう。また、「重ね重ね」や「くれぐれ」もなど不幸が重なることを連想させる言葉や「切る」や「浮かばれない」などの演技が悪い言葉も使用しないようにしましょう。

式の流れを覚えておく

少しでもスムーズに落ち着いて葬儀が進められるように、葬儀の式の流れを覚えておきましょう。流れを覚えておくことで、当日は緊張せずに対応することができます。

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服装マナーを守る

受付係はご遺族側の立場となるので、男女とも黒無地のスーツなど正式礼装を着用しましょう。女性の方が受付係をする場合は、髪の毛をまとめておきましょう。

参列者に一礼する際に、髪の毛が顔にかかると清潔感が感じられません。また、ノーメイクである必要はありませんが、あまりに濃い化粧は好ましくありません。葬儀の受付係を引き受ける際は、服装マナーを守るようにしましょう。

ご遺族の代理という自覚を持つ

葬儀会場で、最初に参列者の対応をするのが受付係です。受付係は、町内会の方や故人が勤めていた会社関係者の人が来ることもあるでしょう。そのため、受付係を引き受ける方は、ご遺族の大切な代理として受付係を引き受けているという自覚を持って、受付係に臨むようにしましょう。

葬儀の受付の挨拶例文

葬儀の受付係を手伝う際は、しっかりと挨拶を行わなければいけません。どのように挨拶をすれば良いのでしょうか? ここでは、葬儀の受付の挨拶例文をご紹介します。

受付時の挨拶

葬儀の参列者をお迎えするときの挨拶は「本日は、お忙しい中、お越し頂きありがとうございます」と一礼し、突然の訃報を受けてお越しくださった弔問客の方々に感謝を伝えましょう。

もし、葬儀当日が悪天候の場合は、雨にも関わらず参列していただいた方に対して、「本日は、お足元の悪い中、お越し頂きまして、誠にありがとうございます」と言い回してみても良いかもしれません。

香典を受け取る場合

参列者が香典を差し出してきたら「お預かりします」と受け取りましょう。稀に「頂戴いたします」とお礼を述べている人もいますが、香典を受け取るのはご遺族で、受付係の人がもらうものではありません。そのため「頂戴いたします」が正解です。

お悔みの言葉を頂いた場合の挨拶

参列者から、お悔みの言葉を頂くこともあるでしょう。そのような場合は「ありがとうございます」と言わずに「恐れ入ります」「ご丁寧に恐れ入ります」と返すことができるように練習しておくと良いでしょう。

葬儀の受付は誰に頼むものか

葬儀の準備を万全にするのは難しいものです。いざ、葬儀を執り行う際に、受付係を誰に頼もうかと悩んでしまうでしょう。実際に、葬儀の受付は誰に頼むものなのかをご説明します。

直系ではない親戚に依頼する

一般的に、葬儀の受付は直系以外の親戚に依頼することが多いです。直系ではない親戚とは、直接的な親子関係に加えて、親の親もしくは子の子といった関係の連鎖で結ばれる関係のことをいいます。そのため、直系家族以外とは故人の親、子、孫以外の親戚ということになります。

葬儀社に依頼する

さまざまな事情によって、葬儀の受付をお願いできる人がいない場合もあります。そのような場合は、葬儀社に依頼することも可能です。葬儀社のスタッフに受付を依頼する受付代行サービスが用意されている場合があるため、受付代行サービスが利用できるかどうか打ち合わせで確認しておきましょう。

葬儀社のスタッフは、葬儀のプロであるため、安心してお任せすることができます。しかし、受付代行サービスを利用する場合は、別途費用がかかると認識しておきましょう。

孫が受付担当することも多い

近頃は、葬儀の形式もさまざまで、家族葬を執り行う方も増えてきました。限られた親族のみで行う小規模な葬儀が増えてきているのですが、このような葬儀の参列者が直系の親族のみということも考えられます。そのため、必ずしも直系の親族が受付をやってはいけないということはありません。このような小規模の葬儀の場合は、孫が受付担当になることが多いです。

葬儀の受付係へのお礼の仕方

葬儀の受付係を引き受けてくれた人に対しては、感謝の気持ちを必ず伝えましょう。しかし、いつ、お礼を伝えれば良いのでしょうか? ここでは、葬儀の受付係へのお礼の仕方について解説します。

お礼をするタイミング

受付係のお礼をするタイミングには「葬儀終了後」と「後日」の2通りがあります。

葬儀終了後にお礼をする

葬儀を無事に終えたら「お蔭様で葬儀を無事に終えることができました」と感謝の言葉と共に心づけを渡します。葬儀を終えたら遠方に帰ってしまい、次に会う機会がなかなかないという人には、葬儀終了後にお礼をしましょう。

後日改めてお礼をする

葬儀当日は、ご遺族は心労があり、慣れない葬儀に慌ただしくしているため、改めてお礼をすることもあります。後日改めてお礼をする場合は、協力してくださった方の自宅に出向き、心づけを渡します。相手の自宅に出向くため、必ず、先方の都合を伺うようにしましょう。

用意するお礼

葬儀の受付係を手伝ってくれた人に対する心づけは、お札をそのまま渡すのではなく、袋に入れて渡すのがマナーです無地の白い封筒を使用して、表書きに「志」もしくは「御礼」と書きます。また、誰からの心づけなのか分かるように、裏に名前を書きます。

受付係へお礼する際の平均相場

葬儀の受付係は、参列者から受け取った香典の管理もしなければいけないため、親戚や親しい友人などにお願いするケースが多いです。身近な人であれば3,000円、知人であれば5,000円ほどの相場のお礼をしましょう。

もし、お通夜と告別式の両方で協力してもらった場合は、それぞれの葬儀が終わった後に渡します。また、受付係を依頼した方が遠方から来ている場合は、旅費交通費や宿泊費を渡すこともあります。

あまりにも高額なお礼をすると、相手も委縮してしまうことが多いため、相場を基準に心づけを用意するようにしましょう。

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しかし、「予算を抑えたい」「故人の遺志だから」という理由だけで深く考えずに決めてしまうと、思わぬトラブルが発生し、後悔や心労の残るお別れになりかねません。

葬儀の規模や内容の決定にあたっては、
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様々な観点からじっくりと検討する必要があります。

私共「葬儀コンシェル」は、頂いたご質問・ご要望に的確にお答えするのはもちろんのこと、
お客様を取り巻く様々な状況・ご要望を整理しながら、最適なお別れの形を提案させていただきます。

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