新型コロナウイルスは猛威を振るい、自宅療養者は10万人を超えました。病院に入院できない不安やコロナハラスメント、肉体的・精神的負担により自殺する方も出てきています。
コロナ感染者が自殺した場合は、どのような葬儀が行われるのでしょうか?この記事では、コロナ感染により自殺した場合の葬儀の流れについて解説します。
自宅療養者による自殺がニュースとして取り上げられました。残されたメモに「コロナに感染して周囲に迷惑をかけてしまった」と記載されていたようです。なぜ、コロナ感染で自宅療養している方が自殺に追い込まれてしまうのでしょうか?まずは、コロナ感染者の自殺の原因について解説します。
コロナ感染による死亡者数は1万6,000人以上を超えて、基礎疾患がない方も亡くなられています。そのため、コロナ感染者は健康面での不安が募ります。病院へ入院を希望したくても、コロナ感染者の急激な増加に伴い入院拒否をされることが社会的に問題視されています。自宅療養者は「突然、症状が重症化しないだろうか?」「重症化したら入院できるのだろうか?」と精神的負担に苛まれてしまいます。
コロナ感染者数が急激に増加をしたため、誰もが感染リスクに脅かされています。その一方で、企業側はクラスター感染が発生したら営業に支障が出るため、コロナ感染を発生させたくないと思っています。その結果、コロナ感染者に対して「あなたのせいで仕事に支障が出る」「あなたのせいでクラスター感染になった」といったコロナハラスメントが起きているようです。このようなコロナハラスメントを受けて、思い悩み自殺をする方が増えています。
自宅療養中に重症化しても入院拒否されてしまい、職場からも復帰を歓迎してもらえないなどの被害に遭う方も少なくないようです。
新型コロナウイルス感染拡大の当初から非対面が推奨され、以前のように誰かと気軽に会えなくなり、孤独を感じている方もいます。そのような孤独を感じている方は、自宅療養期間中に重症化しても助けてもらえないとなると、精神的負担は重くのしかかります。「誰も自分のことを助けてくれない」「自分なんて必要とされない」と感じて、自殺する方もいるのでしょう。
コロナ感染者の自殺の原因について解説しましたが、お亡くなりになられた場合は、どのように葬儀を行うのでしょうか?次に、コロナ感染による自殺者の葬儀の流れについて詳しく解説します。
まず、自殺現場を発見した方が警察と救急車に連絡をします。自殺現場を発見した場合は動揺してしまう恐れがありますが、落ち着いて対応してください。また、絶対に一人で抱え込まず信頼できる人に相談をしましょう。
自殺の場合は現場検証が行われて、事件性がないかを確認します。本当に死因が自殺かを現場検証と事情聴取で確認をしていきます。自殺現場の発見者やご遺族は警察から事情聴取を受ける可能性がありますが、指示に従うようにしましょう。
現場検証と事情聴取の結果、事件性がないと判断された場合は、監察医が死体検案書を発行してくれます。死体検案書は、火葬許可証を発行してもらうために必要な書類のため大切に保管しておきましょう。
死亡の確認が取れたら、葬儀社へ連絡をして遺体搬送に来てもらいましょう。通常であれば、安置場所にご遺体を搬送して安置後に葬儀プランの打ち合わせをします。
しかし、コロナ感染者が亡くなった場合は、火葬場に直接搬送します。感染リスクを考慮して葬儀は省略され火葬のみが行われます。
葬儀社が遺体を搬送してくれます。遠隔地で亡くなられた場合は、近場の搬送専門業者に依頼した方が搬送費を安く抑えられます。遺体搬送前に、ご遺体を納体袋に入れられます。
棺の中に納体袋のまま入れて、そのまま火葬してもらいます。コロナ感染を避けるために、ご遺族は待合室や駐車場で待つことになります。通常であれば、骨上げの儀式が行われますが、骨上げも火葬スタッフが代理で行います。
コロナに感染して自宅療養している際に自殺する方が増えています。コロナ感染者が亡くなった場合は、通常の葬儀と流れが変わるので気をつけましょう。自殺による死は受け入れがたいですが、大切な故人様の最後を見送るために正しい手順を覚えておきましょう。