葬儀の日に降る雨を「涙雨」と呼びますが、雨風が強くても葬儀は延期になりません。雨の日にレインコートや長靴は着用してよいのでしょうか?雨の日の葬儀に参列する場合のマナーはあるのでしょうか?今回は、雨の日の葬儀に参列する場合のマナーについて解説します。
雨風が強くても、基本的に葬儀は予定通りに行われます。雨風を理由に葬儀が中止になることは基本的にありません。
訃報の知らせは突然届くものであり、天候を決めることはできません。雨の日に葬儀が行われる場合でも、故人様に最後のお別れの挨拶をしに行きましょう。
ずぶ濡れの姿で葬儀会場に現れるのはマナー違反となります。そのため、雨の日の葬儀に参列する場合の持ち物を揃えておきましょう。
傘は喪服に合わせて黒色のシンプルな傘を選びます。黒色の傘を持っていない場合は、紺やグレーの地味な傘も認められています。
派手な色や柄の傘を差して行くのは、マナー違反となるので控えてください。地味な色の傘をお持ちでない方は、コンビニでビニール傘を購入して差していきましょう。
傘は、葬儀会場の傘立てに預けることになります。一目で自分の傘とわかるように目印を付けておくと紛失の心配がなくなります。
レインコートは地味な色のものを選びましょう。派手な色は避けて、装飾がされていないシンプルなコートを着用してください。どうしても雨風が強くてレインコートを着用して行きたい場合は、葬儀会場に入る前に脱ぎましょう。
雨の日の葬儀に長靴を履いていくことは認められています。
しかし、長靴も地味な色が基本です。レインコートと同様で葬儀会場に入る前に脱ぎ、葬儀用の靴に履き替えます。そのため、長靴を履いていく方は履き替える靴を用意しておきましょう。
雨の日でも革靴を履いて行きたい方もいるでしょう。革靴を履いて行きたい方は、防水加工をしておくと便利です。革靴用クリームを塗って、乾燥後に防水スプレーを吹きかけると強度が上がります。
また、ラバーソールやラバーシートを貼っておくと、葬儀会場で滑ることもなく安心です。
雨の日に葬儀会場に出向く際に濡れてしまいます。濡れた状態で葬儀に参列するのはマナー違反となるため、会場に入る前にタオルで水滴を拭き取りましょう。フェイスタオルを1枚持っておくと、雨具や喪服の水滴を拭きとれます。
長靴やレインコートを着用する場合は、葬儀会場に入る前に脱ぎます。雨具を片付けるためのビニール袋を用意しておきましょう。ビニール袋に片付けることで、雨具に付着している水が滴る心配もありません。
次に、雨の日の葬儀に参列する場合のポイントをご紹介します。
ずぶ濡れの状態で葬儀に参列するのはマナー違反だと説明しました。そのため、雨の日に葬儀に参列する場合は、交通手段を工夫してみてください。
例えば、雨に濡れないように葬儀会場までタクシーを利用することで、ずぶ濡れになる心配はなくなります。
葬儀会場に出向く際に喪服が濡れた場合は、タオルを使用して軽く抑えてください。ゴシゴシと水滴を拭き取ると、喪服に浸透してしまいます。そのため、水滴を取るように濡れた部分を軽くタオルで押さえましょう。
レインコートや長靴、傘などの雨具は葬儀会場の受付に預けるとスムーズです。ビニール袋にまとめて預けると、受付の人も助かるでしょう。傘も折り畳み傘を選ぶことで、雨具をコンパクトにまとめて預けられるためおすすめです。
葬儀の日に降る雨を「涙雨」と呼びますが、雨風が強くても葬儀が中止になることはありません。雨の日の葬儀でずぶ濡れで参列することはマナー違反になりますし、体調も心配です。そのため、雨具を使用しましょう。
葬儀会場の受付で雨具を預けるとスマートな対応になります。ぜひ、参考にしてみてください。