テレビでお馴染みの魚類学者「さかなクン」が、トレードマークの帽子を被ってお別れ会に参列したことが話題になりました。
さかなクンの帽子は、葬儀マナー違反にならないのでしょうか?
この記事では、葬儀参列時のマナーについてわかりやすく解説しています。
さかなクンのトレードマークといえば、いつも頭に被っている大きなトラフグの帽子です。
バラエティ番組ではいつもの姿ですが、この姿のまま葬儀に参列したことで賛否両論となりました。
2016年「ゲゲゲの鬼太郎」などの作者、水木しげるさんが他界し、生前親交が深かったさかなクンも葬儀に参列しました。
喪服での登場ですが、頭にはいつものトラフグ帽子です。ただし、いつもの黄色や水色のカラフルなトラフグ帽ではなく、黒いトラフグ帽での登場。ネットでは「葬儀用」の帽子と言われていましたが、真実は定かではありません。
帽子を被ったまま葬儀に参列することはマナー違反です。しかし、さかなクンの場合は、マナー違反ではないといった声も多数ありました。
さかなクンのトレードマークの帽子を被って、参列が葬儀のマナー違反には当たらないと言われるのは何故でしょうか?その理由を紐解いていきます
さかなクンは2001年にテレビに登場したときから、約20年間トレードマークの帽子を被っています。彼が帽子を脱いでテレビに出演したことはありません。
「帽子はファッションではなく、さかなクンの体の一部。彼のアイデンティティであるから葬儀で着用していても全く問題がない」という意見が寄せられていました
また、タレントのタモリさんも、親友の赤塚不二夫さんの葬儀に参列したときには、トレードマークのサングラスを着用したままでした。
このときもさかなクンの帽子と同様、葬儀のマナーについて賛否両論の意見が交わされました。しかし、サングラスはタモリさんの体の一部という声や、目の怪我を隠すためのアイテムだから問題ないという声が多かったようです。
さかなクンは2020年2月12日 国会に参考人として出席しています。
帽子を着用したまま国会に出席することは「品位・礼節」を欠く行為であることから禁止されています。そのため、出席前にさかなクン側から、国会での帽子の着用について質問をすると
「さかなクンの帽子は品位・礼節を欠くものではないので着用しての国会出席を認める」 と言う返答が返ってきたそうです。
また、2017年に平成天皇に謁見したときもトラフグの帽子を被っていました。
「さかなクンがトラフグのまま葬儀に出席!」
このようなセンセーショナルな見出しで報道されましたが、水木しげる先生の葬儀は家族や親族のみの密葬で行われており、さかなクンが出席したのは「お別れ会」です。
お別れ会と葬儀では会場の雰囲気も全く違います。
亡くなられた翌日からの通夜・葬儀では、遺族や親族は悲しみにくれて憔悴しています。
しかし、葬儀後1ヵ月以上経ってから開かれる「お別れ会」は悲しみの中で行われる会ではなく、故人に最後の感謝の気持ちを表すという前向きな気持ちの中で行われることが多いです。
水木しげる先生のお別れ会は、葬儀から約2ヵ月後に行われたものでした。
もしも、参列するのが葬儀や通夜だったら帽子を被っていたかどうかわかりません。
お別れ会では生前にお世話になった先生に、いつもと変わらない姿でお別れをしたいという気持ちがあったのでしょう。
葬儀の服装マナーを考えるときは、自分の参列時の姿は故人や遺族、親族から許されるものか?葬儀の雰囲気にそぐわないものか?を念頭に考えるべきです。
自分だけで判断することができなければ、故人の親族や参列者に意見を聞いてから判断するのがいいと思います。
今回のさかなクンの帽子は品位があるものであり、お別れ会の場だから着用したのではないでしょうか?相手との関係を考慮して、どのようなマナーで参列すべきかを考えてみましょう。