新型コロナウイルスの感染拡大を受け、人が集まることが制限された2020年。その影響は宗教施設にも及び、仏教のみならず、キリスト教やイスラム教なども「祈りの場」に集まることを避けるようになりました。
キリスト教式でも通夜・告別式の葬儀を行います。しかしコロナ禍で「追悼ミサ」や「記念祭」にも変化が起こったようです。
日曜日は教会に集まり、聖書を学び、オルガンが演奏され、聖歌(賛美歌)を歌い、というのがキリスト教の一般的なイメージかと思いますが、このたびのコロナ禍でさまざまな制限を受けることになりました。日本基督教団は独自ガイドラインを2020年12月に出しています。
「キリスト教」と一口にいっても、カトリックとプロテスタントでは大きな違いがあります。例えば葬儀式を行う司祭。
カトリック→神父
プロテスタント→牧師
混同しがちですが、服装や結婚の可否など、明確な違いがいくつかあります。
礼拝での歌も、カトリックでは聖歌、プロテスタントでは賛美歌という呼び名になり、葬儀で行う儀式も別物となります。
焼香はキリスト教では行わず、献花が一般的です。そのため、香典は「お花料」としてお渡しします。また、キリスト教では「死」は神のもとへ向かうことであり、祈りは神にささげるもの。葬儀においてあまり悲しむべきでないという考え方があります。参列の際は覚えておきましょう。
カトリックでは葬儀のミサを行い、告別式は別となります。一方プロテスタントでは一度に行うのが特徴。コロナ禍ではカトリックも一日葬を選ぶケースが増えました。
宗教法人カトリック中央協議会は「日本のカトリック教会における感染症対応ガイドライン」 を発表しています。例えばカトリックでは神父が信徒に「油を塗る」という行為が重要視されており、病気の人やご遺体に塗る儀式は大切なものです。しかしコロナ禍では指で直接触れると感染リスクが高くなるため、油を染み込ませた綿棒などで接触するよう、ガイドラインで定めています。葬儀や(通常のミサでも)飛沫感染を防ぐため、歌唱を控える教会も多かったようです。
カトリックでは故人の死後、3日目、7日目、そして30日目追悼儀礼としてミサを行います。1年経った記念ミサは規模を大きくして行うことが多いようです。
プロテスタントも同様に死後1ヶ月に「召天記念日」として、「記念式」が行われます。どちらも、仏教における法事と似た意味合いを持ちます。
コロナ禍では人数を絞った「家族葬」を選び、人が集まる儀式を控え、コロナ収束後に行いたいと希望するケースが増えています。通夜・告別式を家族葬にし、後日お別れの書いをと望むご家族が増えているのと同様です。
規模こそ縮小される傾向がありますが、飛沫感染、接触感染を控え、「聖水盤」(カトリックで使用。信者が教会に入る前に手に水をひたす、手水鉢に似ている)など、共用のものは使用中止にすることで、葬儀式が行われています。もちろんアルコール消毒やマスクの着用とといった日常的な感染防止対策を徹底すれば、感染リスクは軽減可能です。
キリスト教では、死者は(善き人ならば)神のもとへ向かいます。葬儀式は本当に最期のお別れ。コロナ禍でも悔いの残らないよう、誰もが苦労と制限の中、葬儀式を行っています。
24時間365日対応。いざというタイミングだけではなく、将来の不安解消や、後々の相続のご相談も承ります。
最近では一日葬や直葬など、「できるだけ簡素に見送りたい」というご要望を特に多くいただきます。
しかし、「予算を抑えたい」「故人の遺志だから」という理由だけで深く考えずに決めてしまうと、思わぬトラブルが発生し、後悔や心労の残るお別れになりかねません。
葬儀の規模や内容の決定にあたっては、
故人様の遺志のみならず、ご親族の意向や、故人様の交友関係、菩提寺とのお付き合いなど、
様々な観点からじっくりと検討する必要があります。
私共「葬儀コンシェル」は、頂いたご質問・ご要望に的確にお答えするのはもちろんのこと、
お客様を取り巻く様々な状況・ご要望を整理しながら、最適なお別れの形を提案させていただきます。
「頼んでやってよかった。あの人も喜んでいると思う。」
そう言っていただけるよう、私達は、お客様に寄り添いサポートいたします。