小さな骨壺や仏壇、アクセサリーなど、遺骨を納める手元供養を見かけたことがある人もいるのではないでしょうか?さまざまな商品が販売されていますが、なぜ、手元供養が広がりを見せているのでしょうか?この記事では、手元供養について分かりやすく解説します。
手元供養とは、故人の骨を供養の対象としたもの。別名で「自宅供養」と呼ぶこともあります。お墓に納骨するだけではなく、自宅で保管して慰霊の場を身近に置いて、故人を偲ぶためのものです。
お墓が遠方にあったり、お墓を持たない選択をしたりで手元供養を選択する人は増えつつあります。このような手元供養は「加工型」と「納骨型」に大別ができます。
手元供養は「加工型」と「納骨型」に大別できますが、次のようなものが主流となっています。
ミニ骨壺とは、約6センチの小さな自宅用の骨壺です。素材や形状、デザイン性にもこだわられていて、部屋に飾っても違和感がありません。リビングに飾ったり、仏壇の中に安置したりします。大切な方をより身近に感じたい、身近な場所で供養したいという気持ちを実現してくれるものです。
最愛の人とずっと身近にいたいという方から支持を集めているのが、アクセサリーの手元供養です。ペンダントやリング、ブレスレットなどがあります。
チャーム部分に少量の遺骨を納められるため、大切な人を肌で感じられるでしょう。デザインもシンプルで普段使いできるものから、オーダーメイドで作れるものまであります。
手元供養はしたいけれど、明らかに骨壺と分かるものは避けたいという方に人気なのが、インテリアの手元供養です。とくにメモリアルフォトスタンドが人気で、骨壺が収められていることが分かりづらくなっています。部屋に飾っても違和感がないため、インテリア性を重視したい方から支持を集めています。
手元供養を行う際の注意点はあるのでしょうか?どのように行うのでしょうか?手元供養を検討している方は、さまざまな疑問を感じています。ここでは、手元供養でよくある質問をご紹介します。
一般的に、遺骨を分骨する場合には、分骨証明書が必要となります。しかし、手元供養の場合は必要ありません。しかし、手元供養の遺骨を将来的に納骨する場合は、納骨証明書が必要となります。そのため、あらかじめ納骨証明書を取得しておきましょう。
手元供養には、細かい形式が定められておらず、宗教や常識にとらわれる必要はありません。ご自身のライフスタイルや考え方にあった手元供養を選び、故人を身近に感じることが一番の供養となります。
分骨を希望する場合は、ご家族で話し合いましょう。遺骨の所有者は決められており、承諾なしに分骨することはできません。そのため、所有者の了承を得る必要があります。どの程度の量の遺骨を手元供養にするのかをよく話し合いましょう。
また、宗派に信仰によって、分骨したくないという方もいるかもしれません。ご家族と揉めないためにも、分骨したい旨を伝えて、相談してみてください。
手元供養の魅力は、大切な人をより身近に感じられることです。最愛の人との突然の別れは簡単に受け入れられるものではありません。故人を身近に感じられる手元供養を選べば、悲しみを和らげる効果も見込めます。
近頃は、家族構成の変化や墓を購入しない人の増加もあり、手元供養を選ぶ人が増えてきました。さまざまな理由で選ばれる手元供養。ぜひ、検討してみてください。