家族葬

家族葬をするときの近所への対応は?トラブルを防ぐには?

家族葬をするときの近所への伝え方について

「家族葬を行うと近所トラブルが発生すると聞いた」と家族葬を行う上で不安を抱える方もいるでしょう。

実際に、家族葬のお知らせ方法を間違えてしまうと、トラブルを招いてしまうこともあります。

では、どのように伝えれば良いのでしょうか?

近所の方に家族葬のお知らせをする方法をご紹介します。

当記事を読めば、どのように連絡すれば良いか分かり、安心して連絡できるようになるでしょう。

この記事のポイント

  • 近所の方への家族葬の連絡は参列をお願いするかどうかで変わる
  • 参列をお願いする場合は訃報の連絡とともに伝える
  • 辞退をお願いする場合は葬儀後に連絡をするか、葬儀前に連絡する場合には日時を伝えない
  • トラブルを避けるために、故人の意思で家族葬であることを伝える

家族葬とは?

家族

家族葬とは、身内や仲の良い友達などを中心として行われアットホームな葬儀のことを指します。

遺族にとって精神面で負担の少ない葬儀だともいえるでしょう。

家族葬に明確な定義はありません。

一般的には参列者の人数は1名~20名ほどであり、基本的な葬儀と同じく僧侶を依頼をするケースが多いです。

もともとは家族葬ではなく一般葬が多く行われていましたが、最近は家族葬の需要は増えています。

また、近年では交流のあった友人や知人が少ないという人も増えていることが特徴です。

そのため、葬儀に参列する人の人数が減っており、一般的な葬儀も規模が小さくなっている傾向にあります。

もし、自分に万が一のことがあった際には身内だけで葬儀を行ってほしいと考える人が多いのです。

そのため、家族葬は、現代の人々にマッチしている葬儀スタイルだといえるでしょう。

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家族葬ならではの3つのメリット

メリット

葬儀の形式には「一般葬」「家族層」「友人葬」「火葬式」「直葬」などがあります。

その中で「家族葬」を選択する人が増えていますが、選ばれる理由とは何なのでしょうか?

では、家族葬ならではの3つのメリットをご紹介します。

葬儀の内容を自由に決められる

音楽

一般葬の場合は、多くの方が参列するため、「おもてなし」「しきたり」が重視されます。

しかし、家族葬は限られた人のみなので、自分達の好きなスタイルで葬儀をあげることができるのです。

例えば、故人が生前に大好きな音楽を流したり、大好きな食べ物を供えたりすることもできます。

また、僧侶の方を呼ばないという方法も選択できます。

このように、内容を自由に決められるのは、身内葬ならではのメリットです。

故人とゆっくりお別れができる

焼香

一般葬の場合、ご遺族は故人を失った深い悲しみ中で葬儀を仕切らなければいけません。

慣れない葬儀に追われてしまってゆっくりお別れすることができなかったと悔やむ人も少なからずいます。

家族葬は、受付手続きや参列者に気を遣わずに済むため、故人とゆっくりお別れすることができます。

故人との想い出をゆっくりと思い返しながら、最期のお別れをしたい方に最適です。

準備の時間が減らせる

時間

家族葬は一般葬と比較すると参列者が少ないため、お焼香などに要する時間が短縮できます。

また、家族や友人だけで執り行われるため、受付業務が省略できます。

一般葬の場合は、参列者に訃報の連絡をしたり、食事や香典返しなどの下準備に追われたりします。

しかし、家族葬は準備の必要がありません。

近所の方には、事後報告でもマナー違反になりません

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近所へ家族葬のお知らせをする方法

お知らせ

家族葬では葬儀に参列して欲しいのか、参列を辞退して欲しいのか伝えなければいけません。

明確にお知らせを伝えないと相手を混乱させてしまうことになってしまうので注意してください。

また、直接的に「参列は遠慮してください」と伝えると角が立ってしまいます。

そのため、家族葬へ呼ばない場合は、伝え方に気を配りましょう。

では、近所の方へ家族葬のお知らせをする方法について解説します。

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葬儀への参列をお願いする場合

参列

参列をお願いする場合は、故人が亡くなった訃報の連絡をするタイミングで依頼してください。

家族葬は比較的早く行われるため、参列をお願いする場合には行き違いにならないように電話で行います。

電話で伝えた後に、メールなどでも通知しておくと親切です。

また、家族葬では香典を辞退する場合が多いため、辞退をする場合は、辞退する旨を伝えておきましょう。

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葬儀の参列をお断りする場合

お断り

参列をお断りする場合は事後報告でも失礼に当たりません。

事前に伝えてしまうと「葬儀に参列したい」とトラブルに発展することもあるため注意が必要です。

しかし、故人と生前関係が深かった相手などには、家族葬を行う前に知らせた方が良いこともあります。

葬儀終後にお知らせする場合は、故人の遺志で家族葬を行ったことや、事後報告のお詫びを伝えましょう。

葬儀前にお知らせをする場合も、故人の遺志で家族葬を行うことや、参列辞退を伝えます。

参列を依頼する訳ではないため、会場や日時に関する詳細の情報は記載しません。

記載してしまうと相手を混乱させてしまうため注意しましょう。

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近所の方にお知らせする際の文例

文例

家族葬を近所の方に伝える場合の具体的な文例をシチュエーション別にご紹介致します。

参列をお願いすることを電話で連絡

電話

田中太郎の長男の田中一郎と申します。
兼ねてから入院しておりました父が、本日10時頃に亡くなりました。
葬儀の日程についてですが、お通夜は6日19時から〇〇〇葬儀場で行います。
葬儀は7日10時から〇〇〇葬儀場で行います。
お返しもできませんし、故人の遺志もあるため、ご香典や供花に関してはご辞退申し上げます。
喪主は私となるため、不明点がありましたら私の携帯番号にお掛けください。
番号は、090-1234-5678です。どうぞ宜しくお願い致します。

参列をお願いすることをメールで連絡

メール

お世話になっております。田中太郎の長男の田中一郎です。
突然のご連絡、失礼いたします。
父の田中太郎が、1月4日10時頃に急逝いたしました。享年83歳でした。
生前は本当に良くしていただき、ありがとうござました。
お通夜、葬儀は下記の通りに行います。
お忙しい中とは思いますが、父を見送って頂ければと思います。

お通夜
1月6日(月)19時~21時
○○〇葬儀場(東京都台東区柳橋〇丁目〇〇―〇〇)にて

葬儀告別式
1月7日(火)10時~13時
○○〇葬儀場(東京都台東区柳橋〇丁目〇〇―〇〇)にて

葬儀まであまり間がなかったため、取り急ぎメールにてお知らせいたしました。失礼の段ご容赦ください。

田中一郎
090-1234-5678

葬儀後にお知らせする場合

葬儀

父 田中太郎儀
去る1月4日に逝去いたしました
ここに謹んでご報告申し上げます
勝手ではございますが 亡き田中太郎の遺志により
葬儀は身内の家族葬にて1月6日に執り行いました
ご香典、お供え物につきましても 失礼ながらご辞退申し上げます
本来であれば 早く申し上げることではございましたが
遅いご通知になりましたこと 何卒ご容赦ください
生前に賜りました ご厚意に心よりお礼申し上げ
失礼ながら書中をもってお知らせ申し上げます。
令和2年1月14日
東京都台東区柳橋〇丁目〇〇―〇〇
田中一郎

葬儀前に葬儀の参列をお断りする場合

お断り

田中太郎の長男の田中一郎と申します。
兼ねてから入院しておりました父が、本日10時頃に息を引き取りました。
父の遺言により、葬儀は家族葬のみで執り行いますので、参列や御香典、御供え物につきましても、失礼ながらご辞退申し上げます。
ご迷惑お掛けしますことをお許しくださいますよう、お願い申し上げます。

近所へ家族葬のお知らせはいつするべきか

いつ

参列して欲しい方に対しては、速やかにお知らせします。

特に遠方に住んでいる親族などを招待する場合は、移動時間も考慮して速やかに連絡を入れましょう。

また、連絡をする際は、行き違いがないように電話で確実に伝えます。

一方で、参列をお断りする方に対しての連絡は慎重に行わなければいけません。

家族葬が登場したのは2003年頃になるため、まだ登場してから15年しか経過していません。

そのため、まだまだ新しい形式の葬儀だと言えます。

家族葬を経験した方も少なく、家族葬について具体的に知っている人は少ないでしょう。

そのため、家族葬を行う前に訃報の連絡をしてしまうと最期のお別れの挨拶がしたいと思う方も出てきます。

そして、想定していなかった人が葬儀に参列しに来てしまうというトラブルも後を絶ちません。

このようなトラブルを回避するためにも、葬儀を終えた後にお知らせするのが良いとされています。

また、葬儀を終えたことを知らせれば、後日弔問者も訪問してくるでしょう。

そのため、弔問者を迎えられる準備を終えてから連絡することをおすすめします。

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近所トラブルを避ける上での3つのポイント

近所

トラブルを避けるポイント

  • 近隣などには直接訪問して伝える
  • 町内会にも訃報を伝える
  • 故人の遺志で家族葬を行う旨を伝える

家族葬は伝え方を間違えてしまうとトラブルになってしまうこともあるため、慎重に伝えなければいけません。

ここでは、近所トラブルを避ける上でのポイントをご紹介します。

近隣などには直接訪問して伝える

訪問

家族葬は事後報告でも失礼に当たりませんが、近隣の方は訃報を察してしまうこともあるでしょう。

察した後に「香典は用意した方が良いのか?」と迷う方も出てきてしまいます。

そのため、近隣の方には直接「家族葬で行うため、ご参列はご遠慮いただいています。」と伝えましょう。

町内会にも訃報を伝える

町内会

家族葬を行う前に町内会には一報入れておきましょう。

町内会に連絡を入れておくことで、回覧板や連絡網等で伝えてもらうことができます。

町内会に一報入れるだけで済むため、葬儀における個別連絡の負担が軽減されます。

町内会に伝える際にも、家族葬の形式で葬儀をあげることや香典辞退することを伝えておく必要があります。

故人の遺志で家族葬を行う旨を伝える

故人の遺志

参列を断る場合に「葬儀には参列しないでください」と伝えてしまうと、トラブルになりかねません。

そのため「故人の遺志によって、家族葬を執り行わせていただきます」と、故人が望んだことを伝えましょう。

葬儀は、故人の最後を見送る儀式となるため、故人の遺志を尊重して執り行うものです。

このように伝えることで「故人の遺志であれば仕方がない」と思ってもらえます。

まとめ

この記事のポイント

  • 近所の方への家族葬の連絡は参列をお願いするかどうかで変わる
  • 参列をお願いする場合は訃報の連絡とともに伝える
  • 辞退をお願いする場合は葬儀後に連絡をするか、葬儀前に連絡する場合には日時を伝えない
  • トラブルを避けるために、故人の意思で家族葬であることを伝える

いかがでしたでしょうか。

家族葬を近所の方々にお知らせすることについて解説をしてきました。

家族葬に近所の方をお呼びするかどうかで対応が変わってきます。

それでも付き合いの深さなど、近所の方の気持ちも考えて連絡をしましょう。

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最近では一日葬や直葬など、「できるだけ簡素に見送りたい」というご要望を特に多くいただきます。
しかし、「予算を抑えたい」「故人の遺志だから」という理由だけで深く考えずに決めてしまうと、思わぬトラブルが発生し、後悔や心労の残るお別れになりかねません。

葬儀の規模や内容の決定にあたっては、
故人様の遺志のみならず、ご親族の意向や、故人様の交友関係、菩提寺とのお付き合いなど、
様々な観点からじっくりと検討する必要があります。

私共「葬儀コンシェル」は、頂いたご質問・ご要望に的確にお答えするのはもちろんのこと、
お客様を取り巻く様々な状況・ご要望を整理しながら、最適なお別れの形を提案させていただきます。

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