家族葬を行う際に気になることとして挙げられる「香典の受付をどうするべきか」という悩みは、多くの人が抱える問題のようです。結論から先にお伝えすると、家族葬で葬儀を行う場合は香典を辞退するケースが増えてきているようです。
一般葬も含まれた葬儀の香典辞退の割合は、平均3割という調査結果も出ています。家族葬に絞り込むと割合は上昇するでしょう。香典を辞退する割合は、年々増加傾向であるとも言われています。関西だけに絞り込んだ調査によると、関西では約8割の葬儀で香典辞退がされています。
生前に「自分の葬儀は、残された遺族に迷惑をかけずに挙げたい」「自分が亡くなったときに、周りの人には迷惑をかけたくない」と考える人も増えていて、故人が生前に葬儀会社や形態を決めていて、費用も支払われているケースも増えてきています。家族葬を行う場合に香典はどうするかは、遺族でシッカリ話し合い決めましょう。
香典辞退する人が増えているとお伝えしましたが、理由はさまざまのようです。理由は、主に次のようなことが挙げられます。
香典辞退が増えているとお伝えしましたが、葬儀の必要性は突然やってくるものです。中には、葬儀に備えて来なかったために葬儀費用が経済的負担になって苦しいという人もいるでしょう。そのような場合は、弔問者からの香典の厚意を有難く受け取ることも考えましょう。
一般葬の場合は、会葬者の人数が増えるため、香典返しなどの手配が大変になってしまいますが、家族葬の場合は、会葬者の人数が少ないため手配も簡単です。香典を受け取るメリット・理由は次のようなことが挙げられます。
訃報を伝えるときに香典辞退する旨を伝えます。伝える際は言葉遣いに注意することが大切です。訃報の伝え方は、電話で伝えるのが基本ですが、連絡が繋がりにくい相手にはメールでも知らせておきます。
メールで参列の意志などが届いた場合は良いですが、メールを送った後に返事が来ない場合は、電話も再度入れるのがマナーです。親族には必ず訃報の知らせを伝えるようにしましょう。
訃報の知らせを確実に伝えるために、親族の方への訃報の知らせは電話でするようにしましょう。その際に「恐縮ですが、お香典は故人の遺志のため辞退させて頂きます。」と香典辞退する旨をシッカリと伝えます。故人の遺志と伝えることが大切です。
メールで訃報を伝える場合も言葉遣いに気をつけましょう。香典辞退する理由は、故人の遺志や希望という言葉を使います。
【例文】
父が4月8日に亡くなりましたので、ご連絡をさせて頂きました。葬儀は4月10・11日に行います。父が生前より家族葬で執り行うことを希望していたため、家族葬で行わせていただきます。ぜひ、(相手の氏名)様には、お時間が許す限りご参列をお願いしたいと思っています。10日であれば、自宅に来て頂くような気持ちで、準備の関係もあるため、17時以降であれば何時に来て頂いても構いません。また、平服でお越しください。11日であれば、出棺が10時で御座いますので、それまでに起こし願い出来ればと思っています。最後になりますが、香典と供物なども、父の意志でお辞退申し上げておりますので、何卒ご理解頂けますようお願い致します。
香典辞退の旨を伝えた場合は、香典を持参してくる弔問者は少ないと思います。しかし、中には、葬儀費用などの経済的負担を考えてくれて、香典を渡してくる親族の方もいるでしょう。そのような場合、どのように対処するのがマナーなのでしょうか?ここでは、香典辞退の旨を伝えた場合に、香典を渡された場合のマナーを確認していきます。
香典辞退の連絡を伝えたからという理由で、固辞し続けるよりも親族のご厚意を受け取りましょう。もし、親族から香典を受け取った場合は、四十九日の法要を済ませた後に、香典返しとして、香典の金額の半分程度の商品を文面も添えて送ります。親族や身内の場合は高額の香典を頂く機会もあるでしょう。その場合は3万円ぐらいまでを半返しとして考えられます。
一般的な葬儀では、弔問者に渡す香典返しが準備されることもありますが、香典辞退を伝えた場合は香典返しを準備してはいけません。香典を渡された場合は、四十九日の法要を済ませた後に香典返しを送ります。葬儀の当日に香典返しを用意してしまうと、香典を持参しなかった参列者の方に対してプレッシャーを与えてしまうことになるでしょう。そのため、葬儀当日に香典返しを準備するのは辞めましょう。
家族葬の場合は、親族は微妙な立場となります。故人の旧来の友人は、弔問や香典は遠慮するのが一般的ですが、親族の場合は遺族が参列に望むケースもあるでしょう。
そのため、親族の方は喪主に葬儀に参列して良いのかどうか、香典はどうすればいいのかを聞きます。喪主の意向に合わせて香典は、次のように香典は準備しておきます。
喪主から香典を辞退する旨を聞いたら、香典を出すのは辞めましょう。香典を辞退する理由として、香典の受付などの業務を増やさずに静かに故人との別れを悔やみたいという遺族の考えがあります。
また、故人が生前に「自分の葬儀のときには、周りの人にお金をかけて欲しくないため、香典は必要ない」と意思表明がされているケースもあるのです。そのため、故人や遺族の意見を尊重しましょう。香典辞退と伝えたのにも関わらず、無理に受け付けてもらおうとする行為はマナー違反に該当します。
しかし、葬儀に参列をする場合は、香典は準備して鞄に忍ばせておきます。他の人が香典を出した場合は、スマートに香典が出せる状況にしておくことが親族として葬儀に参列する際のマナーです。
家族葬は一般葬と比較すると、弔問客が少ないです。家族葬の費用は約80~100万円かかると言われています。そのため、葬儀を開くための経済的負担を考えて、親族として葬儀に参列する場合は多めに香典を包むようにしましょう。いくら香典を包めばいいのか不安という方は、家族葬の香典の相場を確認して準備しておきましょう。