訃報の知らせを聞くタイミングは、葬儀前とは限りません。近頃は、家族葬を行う方が増えてきており、葬儀後に訃報を聞くこともあります。
葬儀後に訃報を受けた場合は、どのような対応をすればよいのでしょうか?この記事では、葬儀後に訃報を受けた場合の弔問方法をご紹介します。
葬儀後に訃報を受けて弔問する場合の手順は、下記の通りです。
まずは、訃報を知らせてくれたご遺族の方に電話をかけて、お悔やみの言葉を述べてください。
その後に、「御焼香へお伺いしたいのですが、ご都合はいかがですか?」と尋ねてください。弔問の日程は相手の都合を優先させましょう。四十九日の法要までに弔問するのが理想的です。
しかし、近頃は家族葬を行う方が増えてきており、弔問や香典を辞退しているケースが増えてきました。訃報の知らせに「弔問辞退」や「香典辞退」と記載されていた場合は、電話をかけるのを控えてください。
1. 香典
香典は故人との関係性で包む金額が変動します。香典袋に包んでお渡しをしてください。
故人 | 金額 |
友人・同級生 | 5,000~10,000円 |
友人の両親 | 3,000~5,000円 |
勤務先の人(社長・上司・同僚・部下) | 5,000~10,000円 |
取引先の担当者 | 5,000~10,000円 |
取引先の社長 | 10,000~100,000円 |
また、香典袋の表書きは宗派に応じて変わります。
神式 | 御霊前 |
浄土真宗 | ご仏前 |
神式 | 御玉串料 |
キリスト教式 | 御花料 |
2.お供え物
手土産は持参する必要はありませんが、故人様が生前好きだった食べ物やお花を持参すると喜ばれます。故人様との思い出話に繋がって、ご遺族の心を癒すことができるでしょう。
弔問するときの服装は平服が基本マナーとなっています。御焼香のために仏壇に案内をされたら、お仏壇に香典を供えてください。ミニ仏壇で供える場所が分からない場合は「香典(供え物)はどちらに供えたらいいですか?」と尋ねましょう。
故人様を亡くした悲しみは想像以上に大きなものです。従って、長居をするのは控えてください。帰り際に「お役に立てることがありましたら、ご連絡ください。」と伝えておくと親切です。
葬儀後に訃報を受けても遠方に住んでいて弔問できない場合は、お悔やみの手紙と香典を郵送しましょう。
お悔やみの手紙は、白色の便箋1枚に書いてください。便箋枚数が2枚以上になると「不幸が重なる」という意味になります。書式は縦書き。薄墨を使用します。季語や忌み言葉を使用しないように注意してください。
【文例】
御尊父様御他界なされた由、ただ驚くばかりで、お慰めの言葉もありません。
○○様がご急逝されたとのお知らせに接し、申し上げる言葉がありません。
○○様のご逝去を、心からお悔やみ申し上げます。
香典袋に現金とお悔やみの手紙を同封して、喪主の方充てに現金書留で郵送します。現金書留で郵送すれば、翌日もしくは翌々日に喪主宛てに到着します。
不安な方は、日付指定で郵送すると確実です。現金は、通常の封筒や宅配便では送ることができないので気をつけてください。
訃報の知らせに「香典辞退」と記載されていた場合は、香典を送ってはいけません。喪主やご遺族は香典返しが負担となるため、香典辞退をしています。従って、香典辞退と記載されていた場合は、喪主やご遺族の気持ちを尊重してあげてください。
葬儀後に訃報を知った場合は、どのように対応すればよいか迷うものです。しかし、正しい手順を把握しておけば、落ち着いて行動することができます。
今回は弔問方法とお悔やみの手紙を送る方法をご紹介しました。ぜひ、生前にお世話になった故人様に感謝を述べるため、適切な方法でお悔やみの言葉を述べてください。