身近な人が亡くなったとき、葬儀に参列するためや準備をするために会社や学校を休む必要が出てきます。
葬儀での休みは忌引きという扱いになります。
しかし、どのように誰に連どんな内容を連絡すればいいのかわからなかったりしますよね。
当記事では葬儀の際の忌引きの連絡について解説をしていきます。
この記事のポイント
そもそも忌引きとは喪に服すことを意味しています。
ただし現在では葬儀の準備や参列のために会社や学校を休むという意味で多く使われます。
学校であれば忌引きによる休みは欠席という扱いになりません。
また、会社にもよりますが忌引きの制度があることが多いです。
しかし忌引きで休む場合にはしっかりと報告をする必要があります。
どんな内容を伝えるのか、どのくらい休むことができるのかなど解説をしていきます。
もちろんですが、忌引きをする際には会社への連絡をする必要はあります。
たとえ日数の短い一日葬であったとしても必要になります。
また、下記では、会社に伝える理由や取得の際に考えなければならないメリットやデメリットをみていきます。
忌引き休暇は、葬儀の手続きを行うためだけの休暇ではありません。
本来は、亡くなった故人を偲ぶために、関係のある家族などが行動を慎むことを指します。
そして、会社に対して忌引きを伝えることは、「会社の規定をあてはめるため」に必要です。
会社の規定は、各社で異なるものの、忌引き休暇についての規則を守らなければなりません。
仮に、葬儀の内容が通夜を必要としない一日葬であったとしても、会社に報告しましょう。
加えて、葬儀を行うため会社を休むといった事実を伝えずに休んだ場合には、欠勤扱いとなる可能性もあります。
ここでは、忌引き休暇を取得するメリットとデメリットについてみていきましょう。
忌引き休暇を取得するメリットは、故人に向き合いながら心の整理をつけることが可能な点にあります。
また、忌引き休暇をとることで葬儀のスケジュールも柔軟に決めることもできます。
忌引き休暇のデメリットは、ほとんどの場合は無給である点です。
月給が発生する場合はこのデメリットが発生しないものの、場合によってはトラブルとなることも。
また、休暇を申請する際の手続きなども迅速に行う必要があります。
企業の業務に支障が生じることもあるため、突発的な対応が難しい点はデメリットだといえるでしょう。
会社側のメリットは、福利厚生がしっかりしている企業だという認識を持ってもらうことが可能です。
総じて従業員と近しい人々に対してイメージアップにつながることが多いです。
実際に、休暇制度の有無によって今後の働き方のモチベーションに関わります。
そのため、忌引き休暇を企業側としても制度として取り入れているといえるでしょう。
忌引き休暇を適用する場合、その人材が数日、出勤しないことになります。
場合によっては、忌引き休暇を申請した従業員がいなければ、業務が成り立たないことも少なくありません。
しかし、1人の従業員がいないだけで成り立たなくなる業務は、リスクが高いとえます。
そのため、いざというときのために業務の代行ができる人員を増やしておくという対策が重要だといえます。
加えて、
ことでデメリットを極力軽くすることができるでしょう。
忌引き休暇の後には、会社に出社した際に挨拶を行うことが重要です。
この際、特別な手続きは必要ありません。
決まった休暇日数を消化し、休暇終了時に会社へ出勤しましょう。
そのタイミングで、負担を掛けたと思われる人々に挨拶をすることが重要なポイントになります。
例えば、忌引き休暇を行う場合、上司、部下、同僚などに対して、ある程度の負荷が掛かります。
加えて、期間が長ければ長いほど負担は大きくなっていく可能性が高いといえます。
そのため、負担をかけたと思われる人々に対して、
などを行うことでスムーズに復職できるでしょう。
ここでは、忌引きを会社に連絡する際の5つのポイントについてみていきましょう。
ポイントをふまえた報告をすることによって、忌引き休暇をスムーズに取得することが可能となります。
家族や親族内で誰かが亡くなった場合、どのような血縁関係に当たるのかを明確に伝えましょう。
親族や家族が亡くなった本人は「報告どころではない」というのが心情だといえます。
しかし、会社としては、どのような血縁関係にあるのかを把握できなければ、忌引きを適用することができません。
また、欠勤と忌引きによる休暇は全く異なるものです。
そのため、忌引きは会社に報告する際には、亡くなった方との血縁関係を明かしましょう。
そして、忌引き休暇の規則に当てはまるのかを確認することがポイントとなります。
葬儀のスタイルは多様化しています。
そのため、会社にもどのような形で葬儀を行うのか報告しましょう。
たとえば、葬儀のスタイルは一日葬だけではなく、家族葬、直葬、密葬などの形があります。
葬儀のスタイルを会社に伝えることでトラブルを防ぐことが可能です。
一般的な葬儀であれば、会社関係者も従業員との関係性を考慮したうえで、香典や花などを用意します。
しかし、葬儀のスタイルがわからなければ会社としても対応することができません。
そのため、香典や供花を断る場合は、会社としては対応しなくていいという旨を伝えましょう。
故人との関係性 | 忌引き休暇の期間 |
配偶者 | 10日間 |
両親 | 7日間 |
子 | 5日間 |
兄弟 | 3日間 |
祖父母 | 3日間 |
叔父叔母 | 1日間 |
会社によって変わりますが、一般的な忌引き休暇は上記のようになっています。
もし長い期間休みたい場合は、有給休暇と組み合わせることもできます。
そのため、どれぐらいの期間休むのかを事前に会社側に伝えておきます。
また、忌引き休暇の期間より短めで終わりそうであれば、早めに仕事に戻るのが一般的なマナーです。
香典や弔電、供花については喪主が受取の可否を決めます。
例えば一日葬を行う理由が以下のようなものであれば、香典や弔電は受付けないと会社に意志を示しましょう。
一般的には、香典や弔電は断りを入れない限り用意するものとして捉えられています。
会社としても、その考え方は同様です。
自分が喪主となる場合には、香典や弔電の可否を会社に伝えることを意識してください。
一般的な企業を想定した場合、従業員の連絡先を知らないといったことはありません。
しかし、忌引き休暇を行う場合には、従業員の携帯電話ではない方がつながりやすいことも考えられます。
一日葬であっても、喪主が行わなければならない手続きは多岐にわたります。
仮に、通夜を行わない簡易的な葬儀だと仮定しても、他の流れは一般的な葬儀と変わりません。
そのため、葬儀を行う場所の固定電話の番号があれば、その番号を会社に伝えておきましょう。
会社の重要な立ち位置に従業員がいれば、引き継ぎを行っていても電話が掛かってくる可能性は高いといえます。
学生という場合にも、もちろん学校へ連絡をします。
もし小、中、高の学生という場合には保護者が学校へ電話で連絡をします。
連絡の際には続柄、休む日数などを伝えましょう。
また、学校でも忌引きで休むことができる日数が決まっています。
あらかじめ生徒手帳などを確認して休める日数を確認しましょう。
また、もし大学生の場合には本人が学校へ連絡をします。
連絡は学生課もしくはゼミの場合には担当教授に連絡をして、忌引きの旨を伝えましょう。
ここでは、忌引きを連絡する際の文例についてみていきましょう。
書類や口頭だけで済むこともあるものの、葬儀の内容を理解してもらうことを前提に伝える必要があります。
このパターンでは、亡くなっている故人が会社に勤めていた場合の文面となります。
お世話になっております○○の長女の□□と申します。
かねてから入院中だった父○○が▲▲年□月×日、享年~~歳で永眠いたしました。
また、葬儀は故人の遺志により一日葬で執り行う予定となっております。
そのため、ご厚志(香典、供花、弔電など)は辞退する予定ですのでご留意くださりますようお願い申し上げます。
ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いいたします。
関係性にもよるものの、人事や総務、上司に伝えることで上手く忌引き休暇を取得できるでしょう。
お世話になっております。
急ですが、私の妻〇〇が病気のため、▲▲年□月×日、享年~~歳にて永眠しました。
そのため、〇日間の忌引き休暇をお願いいたします。
加えて、休暇中の連絡先は携帯電話番号と固定電話のどちらに連絡頂けると幸いです。
また、喪主が私となるので、携帯電話よりも固定電話の方が対応しやすいと思います。
ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いいたします。
件名:忌引きによるゼミ欠席のご連絡
〇〇教授
〇〇学部××学科△年
学籍番号〇〇の××です。
急なご連絡、大変失礼いたします。
昨日父が亡くなりましたため、◯月◯日のゼミを欠席させていただきたいと思い連絡しました。
急な訃報であったため、急ぎメールにてのご連絡となってしまいましたことをご容赦ください。
何卒宜しくお願い申し上げます。
この記事のポイント
いかがでしたでしょうか。
忌引きの連絡をしっかりとしないと、忌引きの扱いにならず、ただの欠席になってしまいます。
葬儀の準備で忙しくても、会社が学校への連絡は漏れのないように必ずしましょう。