葬儀用の車両には「寝台車」と「霊柩車」があります。これらは似ている形状をしていて、間違われやすいです。寝台車と霊柩車は何が違うのでしょうか?
この記事では、寝台車と霊柩車の違いについてわかりやすく解説します。
葬儀用の車両の種類には「寝台車」と「霊柩車」があります。
寝台車とは、ご遺体を安置場まで運ぶ際に使用する車両をいいます。そのため「搬送車」と呼ばれることも多いです。ご遺体を搬送する車両のため、担架ヤストレッチャーが固定できる仕様になっています。
法律上では、ご遺体は貨物の扱いとなるため、寝台車を運転する場合は一般貨物自動車運送事業の許可が必要です。
霊柩車とは、火葬場までご遺体を運ぶために使用する車両をいいます。
霊柩車は、大きく3種類に分類できます。宗派を選ばずに使用できる洋型霊柩車を手配する葬儀会社が多いです。また、霊柩車もご遺体を運ぶための車両のため、一般貨物自動車運転の許可が必要です。
宮型霊柩車 | 日本の伝統的な装飾が施された霊柩車 車両の後部に宗教的装飾が施されている |
洋型霊柩車 | 宗教を選ばずに使用できる霊柩車 国産車を改造して作られている |
バス型霊柩車 | 遺体と一緒にご遺族が乗車できる霊柩車 |
寝台車と霊柩車の違いは搬送目的です。寝台車は安置場所まで遺体を搬送するための車両、霊柩車は火葬場まで搬送するための車両となります。どこに搬送するために手配する車両であるかを認識しておくと間違わないようになるでしょう。
葬儀用の車両に関するよくある質問をご紹介します。
ご遺体を運ぶ車両には、一般貨物自動車運送事業の許可が必要だと説明しました。しかし、身内のご遺体を自家用車で運ぶことは問題ありません。
人は死亡すると硬直が始まるため、ご遺体は動かしづらく、体液が溢れてしまう恐れもあるため気をつけてください。
遠方で亡くなった場合も、葬儀会社に搬送してもらうのが一般的です。しかし、遠方から来てもらうと搬送料金が高額になります。そのため、遠方で亡くなった場合は、なくなった地域の搬送専門業者にご遺体の搬送だけお任せをしましょう。
新型コロナウイルス感染拡大は、葬儀に影響を及ぼしています。コロナ感染により死亡した場合、ご遺体から感染する恐れがあります。そのため、自家用車でご遺体を安置場所まで運んではいけません。
また、三密を避けるために、バス型の霊柩車は使用できません。コロナ禍で葬儀を行う場合は、葬儀会社の指示に従いましょう。
寝台車と霊柩車違いは搬送目的だとお伝えしました。車両を手配するときに呼び間違えると恥ずかしい思いをしてしまうことでしょう。そのため、それぞれの車両の違いについて理解を深めておき、呼び間違えないように気をつけましょう。