お墓・納骨

お墓の清掃方法と正しいメンテナンスの仕方

お墓の清掃方法と正しいメンテナンスの仕方

お盆やお彼岸のお墓参りで、自分の家のお墓が綺麗だと気持ちがいいですよね。逆に、他の墓と比べて汚れが目立っていたら、ご先祖様に申し訳ない気持ちになってしまいます。

この記事では、お墓掃除の基本手順や、効率のいい掃除方法についてまとめています。遠方で墓掃除に行けない場合に依頼する代行サービスについても紹介していますので、是非参考にしてみてください。

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お墓の清掃方法

お盆やお彼岸の時には、他の親族や故人の友人、知人がお墓参りに来ますので、お墓は綺麗にしておきたいですよね。

自分で掃除をする

お墓掃除の基本は自分で掃除を行うことです。お墓が綺麗になって気持ちがいいのはもちろんのこと、墓掃除が先祖や故人の供養になると考える方も少なくありません。

お墓周りの掃除だけなので、それほど時間はかかりませんし、草むしりや墓石を拭いてきれいにするだけなので、力も技術も必要ないでしょう。また、お盆やお彼岸、命日の前くらいに掃除を行うので、多くても年に4回ほど、できない場合は年1,2回でも問題はないでしょう。

お墓の掃除代行業者を利用する

墓掃除をしてあげたくても、遠方でなかなか行けないとか、入院などをしてしまい、墓掃除にいけない場合は、代行業者に依頼するという方法があります。

墓掃除の代行は、専門業者の他にも石材店や便利屋などが行っています。業者によってサービス内容や費用が違いますので、自分の希望にあったサービス内容を提供している業者に依頼することで、満足できる墓掃除を行ってもらえるでしょう。

お墓の掃除を放置するとどうなるのか

墓石が劣化する

お墓は石材で作られているので耐久性は高いですが、時間が経つごとに劣化してきます。野外で毎日風雨に晒されているので、汚れも付きやすく、目地の部分に入り込んだ水をそのままにしておくことでひび割れの原因になったりします。

定期的な墓掃除を行うことは、お墓を綺麗に保つ効果だけではなく、劣化のスピードを遅らせるという効果があります。

親族から白い目で見られる

祭祀承継者としてお墓を管理しているのであれば、お墓掃除をして綺麗に保つのは当然の義務です。墓守であるのにも関わらず、墓掃除をせずに、お盆や彼岸の墓参りの時期でもお墓が汚れていたり、周囲が雑草まみれでは、親族から「罰当たり」と言われてしまうこともあるでしょう。

お墓を自分で掃除する方法

自分でお墓を掃除するときはどのような手順で行えばいいのでしょうか?

敷地内の草むしり

墓石の周辺の草むしりは、根っこから抜くようにしましょう。根が残ってる状態だと雑草はすぐに伸びてしまいます。前回の掃除から時間が経っていて雑草が伸び切っている状態であれば、草刈鎌などを用意して、予め草を刈ってから抜くようにするとやりやすいです。

植木の手入れ

区画内に植木がある場合は、枝の剪定や枯れた葉を取り除くなど手入れを行います。

洗剤を使用して墓石を磨く

建てて間もないお墓であれば、湿らせたスポンジで水拭きをするだけで綺麗になりますが、水垢がついていたり、汚れが激しい墓石であれば、洗剤を使って墓石を磨きます。

水垢を落とすには、クエン酸も有効なので柔らかいブラシなどに洗剤をつけて丁寧に墓を磨きます。固いブラシやたわしなどで力を入れて磨くと、石材によっては傷ついてしまうものもありますので注意してください。

金属パーツ(ろうそく立て)を洗う

お墓周りの付属品を取り外して、近くにある水汲み場で水洗いをします。破損が激しかったり、汚れがひどい場合は、新しいものに交換することも考えましょう。

お墓の掃除代行業者に依頼する方法

遠方でお墓掃除に行けないときに便利なのがお墓掃除の代行サービスです。

お墓掃除の代行にかかる料金

お墓掃除の代行の費用は、どの業者に依頼するかや、サービスの内容によって変わってきます。また、定期的に依頼する方が単発での依頼の方が費用が安くなっています。

・単発(一回のみの)依頼

いつもは自分でお墓掃除をしているけれども、入院などのやむを得ない事情によって掃除ができない場合や、炎天下の中での掃除になるお盆のお墓参り前の掃除だけは業者に依頼したいというような場合、掃除代行業者の存在は非常に助かるものだと思います。

一回のみの依頼の場合の相場は8,000~30,000円程度となるのが一般的です。

価格に開きがあるのは、簡単な墓石の掃除やお墓周りの掃除だけを行うものと、本格的な墓石クリーニングを行う場合があるからです。また、区画の広さによっても料金が変わってきます。通常は一坪当たりの単価や、掃除する墓石の大きさによって基準の価格が定めれています。

・定期的に依頼する墓掃除

定期的なお墓掃除は、春秋のお彼岸前とお盆、そして祥月命日の4回行うのが一般的なケースになります。掃除業者では、年2回や年4回掃除を定期的に行うプランを用意しており、割引などの特典があるところが多いので、単発で申し込むよりも、一回当たりの単価は安くなっています。

・墓石のクリーニングやコーティング

墓掃除のサービスは様々な業者が行っていますが、墓石のクリーニングやコーティングのサービスを用意しているのは石材店が多いです。特殊な薬品や機械を使用して墓石をクリーニングしたり、汚れや破損からお墓を守るコーティングなどを行います。

墓石クリーニングの費用は、30,000~50,000円で提供しているところが多いようです。業者によっては高圧洗浄機の搭載されたトラックを使用しますので、墓地によっては利用できない場合もあります。

お墓掃除代行業者のサービス内容

お墓掃除だけでなく、墓参りも代行して行う業者が多いです。

・墓前での合掌礼拝

お墓掃除を始める前に、墓前で合掌し、墓で眠る故人や先祖に挨拶をします。合掌礼拝をした後に、掃除を始める前の状況写真を撮影します。

・墓周りの清掃

雑草の伸びるスピードは早いので、お彼岸に抜いても、お盆の時期にはかなり生えてきています。墓石の周りに生い茂った雑草を抜き、風で飛ばされてきた落ち葉を掃き掃除で綺麗にします。

・墓石の掃除

墓石は風雨に晒されているため、汚れや水垢がついてしまいます。墓石を水拭きして、ついている汚れを落とします。墓石に傷がつかないように、柔らかいクロスやスポンジで水拭きを行いますが、石材店に墓石クリーニングを頼んだ場合は、高圧洗浄などの機械や薬品を使用して墓石を磨き上げます。

・墓前での合掌礼拝

掃除が終わったことを、お墓に眠る先祖や故人に伝え、合掌礼拝を行います。最後に清掃時に出たゴミをまとめて、清掃終了時の証明写真を撮影し、墓掃除が完了となります。

お墓掃除の代行を依頼する際の注意点

お墓掃除の代行を頼むときに注意すべきポイントについて説明します。

・業者によって品質に差がある

墓掃除代行の需要はかなり多いため、現在では様々な業者が参入しています。墓掃除の代行を専門を行う業者や、石材店などはプロの掃除屋さんなので、掃除の経験やノウハウを豊富に有していますが、便利屋さんで掃除代行をしている場合は、墓掃除のノウハウなどを持っておらず、納得できる掃除をしてもらえない可能性もあります。

・墓石の破損の恐れがある

これは自分で掃除を行っても同様ですが、掃除をしている時に墓石を破損したり傷つけたりしてしまう恐れがあります。掃除を依頼するときに、破損した場合の対応についても確認しておく必要があります。

・金額が一定ではない

墓掃除の相場価格はかなり開きがあります。簡単な掃除だと1万円以下で代行してくれるところもありますが、墓石クリーニングなどは数万円かかるのが相場となっています。サービス内容によっての違いもありますが、業者によって提供価格にバラつきがありますので、依頼するときは複数業者の料金を比較して見積を取るのがいいと思います。

お墓は定期的なメンテナンスも必要

お墓は毎日風雨に晒されてますので、時間がたつごとに劣化してきます。劣化は破損の原因にもなるので、掃除だけではなく定期的なメンテナンスも必要です。

目地の補修

お墓は石と石が積み重ねられてできているので、石と石の間にはどうしても少し隙間が空いてしまいます。この隙間のことを目地と言います。

目地に隙間があると、雨水などが入り込み黒ずみを起こしたり、石を劣化させてしまいますので、目地の補修を定期的に行う必要があります。

代表的な目地の補修はコーキング材を使って、隙間を塞ぐ方法ですが、素人が補修を行うと見た目が悪くなることがあり、その後、プロに依頼したら、施したコーキングを除去してからの補修となるので、二度手間になってしまいます。

水垢の除去

雨で濡れた墓石にチリや埃がつき、それが渇いて墓石にこびりつくことを繰り返しているうちに墓石は水垢で汚れてしまいます。毎週掃除を行うくらいの頻度ならば、それほど水垢は気になることはありませんが、なかなかそのくらいの頻度でお墓掃除ができる人は少ないでしょう。

そのため、水垢を防止するのではなく、ついた水垢を除去するメンテナンスが必要です。湿った布などで墓石を拭いても水垢は取れませんので、ブラシで擦って落とします。かなり入念に擦らないと落ちませんが、それでも落ちない場合はスクレーパーを使って水垢をそぎ落とします。

スクレイパーは鋭利なものなので、気を付けて使用しないと墓石を傷つけてしまう恐れがあります。

小物類の交換

墓石よりも劣化が早いのが、備え付けてある花立や香炉などの小物類です。木材でできたものは腐食してしまいますし、ステンレス製の物は水垢や汚れが目立つようになります。小物類の場合、それほど値段が高いものではないので、数年に一度くらいの頻度で定期的に交換するのがおすすめです。

新しく建て直す場合はリフォーム

お墓を今のままの区画で、修理を行ったり、建て直すことをリフォームと言います。

お墓のリフォーム費用

竿石のみとか、外柵のみのリフォームから、お墓全体を建て直すものまであるので、依頼する作業によってリフォームの費用は大きく違ってきます。

部分のリフォームであれば10万円くらいからリフォームできるところもありますが、墓全体のリフォームの場合は、墓石の大きさにもよりますが100万円以上かかることもあります。

お墓のリフォーム方法

代表的なリフォームの方法を紹介します。

・墓石の磨き直し

竿石を一度取り外し、石材店の工場などに移動させてから、研磨作業を行います。研磨作業によって、新品同様の輝きを取り戻すことが可能なのがメリットですが、石の材質や、お墓を建ててからの年数によっては磨き直しができない場合もあります。磨き直しの相場は10~30万円程度です。

・お墓の傾きを直す

地盤が舗装されていない場合、木の根が伸びて来たり、地震の影響などでお墓自体が傾いてしまう場合があります。また、石のズレなどでバランスが悪くなり傾いているケースもあります。

お墓の傾きを直すリフォームの場合、石の組み換えによって正常に戻るのであれば、一度解体して組み直すだけなので、費用も10~30万円くらいでリフォームできますが、地盤が弱っている場合や、もともとの基礎に問題がある場合ならば、基礎工事を行わなければならないので、費用はかなり高額になる恐れがあります。

・外柵のリフォーム

お墓の外柵は隣のお墓との境界の区切りとなる大事な役割を持っています。墓石とは違う材質の石で作れられいるものが多く、昔は、耐久性が低い石材が使われているケースが多々あったので、墓石よりも劣化が進んでいる場合があります。

外柵のリフォームで、一度竿石の部分を取り外し解体してから、外柵のリフォーム作業を行うので、かなり大がかりな作業になってしまいますが、外柵をリフォームすることで、耐震性などがアップするというメリットがあります。リフォームの相場は10~30万円ですが、外柵を交換する場合は、使用する石材によって価格が大きく変動しますので注意してください。

・墓石の建て替え

前述したように、墓石の材質や建立してからの期間によっては、研磨作業ができません。そこで、墓石を綺麗にするためには、新しい墓石との交換が必要になります。

墓石の交換の場合、現在の墓石の撤去作業や処分代も費用に加わりますので、リフォームの費用はかなり高額になります。相場は50~100万円程ですが、新しい墓石をグレードの高い石材にするならば、さらに高くなります。

お墓のリフォームをする際の注意点

リフォームを依頼するときに気を付けなければならないポイントは?

・繁忙期は避けて依頼する

お盆やお彼岸前は、石材店の繁忙期になります。

お墓の建設に人員を多く割いている場合、リフォームの依頼をしても受けてもらえない可能性があります。

依頼される業者にとっても、繁忙期で時間がない時に依頼されるより、閑散期で余裕がある時に依頼された方が、時間をかけて確実な仕事ができるということで喜ばれると思います。急ぎでない場合は、なるべく繁忙期の時期を避けて依頼するのがいいでしょう。

・複数業者からの見積を取る

墓のリフォームは、初めて経験する人が多いのではないでしょうか?

相場もわからないまま依頼するのは、相手の言い値で決まってしまうこともあるので、リフォームを検討するときは必ず相場についても把握しておいてください。また、複数の業者から見積を取ることによって、相場よりも不当に高いリフォーム料金を取られるリスクは低くなります。

・破損したときの対応を確認

お墓のリフォームを行う時に、墓石を破損してしまう可能性もあります。依頼するときに、破損した場合の修理対応などを最初に確認しておくことで安心して作業を任せることができます。

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