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家族葬の挨拶状の書き方、送る時期まとめ

家族葬の挨拶状の書き方、送る時期まとめ

家族葬や四十九日や納骨式を終えた後に、周りの方に挨拶状を出さなければいけません。しかし、身内の葬儀を執り行う機会は、人生の中で何度もあるものではないため「挨拶状はどのように書くのだろうか?」「挨拶状は、どのタイミングで送るのだろうか?」と悩むこともあるでしょう。

ここでは、家族葬の挨拶状の書き方や送るタイミングについて分かりやすく解説します。この記事を読めば、挨拶状を送り方が分かるようになるでしょう。ぜひ、この記事を参考にしてみてください。

家族葬の挨拶状の書き方

家族葬の挨拶状を書く機会は少ないため、作成が得意という人は少ないでしょう。挨拶状を書く際の注意点を覚えておくと安心できます。ここでは、家族葬の挨拶状の書き方をご紹介します。

家族葬で執り行ったことのお詫びを記す

家族葬の事後報告として挨拶状を出す目的は、ご逝去のお知らせと生前お世話になった方へのお礼を述べるためです。しかし、それ以上に大切にしなければいけないことは、事後報告になってしまったことや、参列辞退したことに対するお詫びの文面を出すことです。

書式は縦書きが基本

挨拶状は縦書きで作成します。縦書きの手紙は、目上の人や改まった手紙を書く場合の基本構成です。

句読点を使用しない

縦書きの挨拶状の場合は、「、」や「。」の句読点を使用しません。これは、書簡を書いたことからの習わしです。また、日本語には元来句読点がなく、明治時代に子供が文章を読みやすくするために使われ始めたという説もあります。

そのため、文章に句読点を付けるということは「読めないだろう」という失礼な態度と思われることもあるため、改まった手紙では使用されません。したがって、句読点を使用しないことで、相手に敬意を示すことができるのです。

行頭を一文字下げない

句読点と併せて覚えたいことは、行頭を一文字下げないということです。段落が変わったら文字を一字下げるという方法も、読みやすくするために発達した規則です。そのため、行頭を一文字下げないことで、相手に敬意を示すことができます。

数字の表記は漢数字を使用する

挨拶状には、故人様が亡くなった日付や差出月など記入しますが、縦書きの文章では漢数字を使用します。しかし、漢数字に不慣れな方だと、どのように記載するのが正解なのかと戸惑う人もいるでしょう。

例えばですが、11月と記載する場合「一一月」ではなく「十一月」と記載します。年齢88歳を記載する場合は「八十八歳」と記載するのです。しかし、住所「1丁目15番27号」と記載する場合は「一丁目一五番二七号」とするのが一般的です。これらの書き方を覚えておくと役立ちます。

忌み言葉は使用しない

重ね言葉や不幸を連想させる忌み言葉は、使用しないようにしましょう。

重ね言葉の言い換え

忌み言葉 言い換え 忌み言葉 言い換え
「重ねて」 「加えて」「深く」 「いろいろ」 「多くの」「多彩な」
「また」 「さらに」「改めて」 「ますます」 「もっと」
「再三」「何度も」 「頻繁に」 「ぜひぜひ」 「ぜひとも」
「度々」「しばしば」 「よく」「しげく」 「再び」 「いま一度」
「次々に」 「たくさん」    

不幸を連想させる言葉の言い換え

忌み言葉 言い換え 忌み言葉 言い換え
「薄い」 「厚くない」 「壊れる」 「形が変わる」
「浅い」 「深くない」 「別れる」 「独立する」
「終わる」 「ゴールを迎える」 「戻る」 「赴く」
「切れる」 「新たな道を進む」 「なってしまった」 「〜になり」

家族葬の挨拶状の例文

家族葬の挨拶状の書き方のポイントを押さえたところで、実際の例文を確認しておきましょう。ここでは、家族葬の挨拶状の例文をご紹介します。

病院で逝去された場合の例文

父××××儀 かねてより療養中でしたが
去る×月×日に××歳にて永眠いたしました
葬儀におきましては 故人の生前の遺志により
誠に勝手ながら 身内のみにて済ませました
本来ならば早速申し上げるべきでございましたが
ご通知が遅れましたことをお赦しください
尚 御供物や御香典につきましてはご辞退させて
いただきたくお願い申し上げます
ここに生前のご厚誼に感謝し謹んでご通知を申し上げます
失礼ながら書中をもってお知らせ申し上げます

令和××年×月×日
〒×××―××××
××県××市×××―×××
××××

一般的に使用される例文

父××××儀 去る×月×に××歳にて永眠いたしました
尚 葬儀におきましては 故人の生前の遺志により
近親者のみにて済ませました
ご通知が遅れましたことをお赦しください
ここに生前のご厚誼に感謝し謹んでご通知を申し上げます
失礼ながら書中をもってお知らせ申し上げます

令和××年×月×日
〒×××―××××
××県××市×××―×××
××××

四十九日に送る香典返しの例文

謹啓 父××××の葬儀に際しまして
お忙しい中ご会葬を賜りかつご丁重なご弔詞を頂き
またご芳志を賜り誠に厚く御礼申し上げます
生前故人に賜りましたご厚誼を深く感謝申し上げます
つきましては供養のしるしまでに心ばかりの品をお届けしました
どうぞ お納めくださいますようお願い申し上げます
本来であればお目にかかり御礼申し上げるべきところ
書面にて失礼とは存じますが 書中を持ってご挨拶申し上げます

敬白 令和××年×月×日
〒×××―××××
××県××市×××―×××
××××

家族葬の挨拶状を送る時期

家族葬の挨拶状を作成したら、どのタイミングで送れば良いのでしょうか? ここでは、家族葬の挨拶状を送る時期をご紹介します。

四十九日の法要後

関東に住んでいる方は聞きなれない言葉かもしれませんが「満中陰志」という言葉があります。満中陰志とは「中陰」は人間の死後49日の期間のことを指しているのです。そのため「満中陰」は49日目の忌明けの日を迎えることを意味します。満中陰法要=四十九日の法要は、故人様が極楽浄土に旅立つ大切な法要です。そのため、これらの法要を無事に終えた後に挨拶状を送ることも多いです。

納骨式の後

家族葬の挨拶状には、弔辞を滞りなく終えたという報告をする意味が込められています。この趣旨に従うのであれば、挨拶状は納骨式を終えた後がマナーとなります。そのため、納骨式後に送ることも多いです。

明確な日にちは決まっていない

四十九日や納骨式の儀式を終えた後に、その報告もかねて挨拶状を送るのが一般的なマナーにはなりますが、送る時期に明確な日にちは決まっていません。

しかし、大切にしなければいけないことは、事後報告になってしまったことや、参列辞退したことに対するお詫びの文面を出すことです。そのため、明確な日にちは決まっていませんが、早めに挨拶状を出すように心がけてください。

家族葬の挨拶状を出す際に良くある質問

家族葬の挨拶状を作成する際は、どのような点に注意しなければいけないのでしょうか? ここでは、家族葬の挨拶状を出す際に良くある質問をご紹介します。

お知らせは喪中はかぎでも良いのか?

喪中はがきは、家族や近親者に不幸があったことを伝えるもので、新年の挨拶を欠礼することを詫びるための挨拶状です。家族葬の挨拶状の代わりとして送ることもできます。病気療養中であった場合に、その旨をお伝えするかどうか、ご自身で判断して文面に含むこともありますが、そのような場合は病名を記入しません。

[喪中はがきの文例]

喪中につき年末年始のご挨拶を慎んでご遠慮申し上げます
去る×月 母××××が天寿を全ういたしました
早速お知らせすべきところでしたが
故人のたっての願いでしたので
葬儀は近親者にて執り行いました
通知が遅れましたこと深くお詫び申し上げます
生前賜りましたご厚誼に深く感謝いたします

法要から日数が経過してしまったときの対応法は?

納骨式や四十九日の法要を終えて日数が経過してしまった場合に出す挨拶状には、葬儀の日付を入れると逆効果になる場合があります。そのため、挨拶状の日付の箇所には月だけを記入することもあります。

挨拶状は手書きではなく印刷でも良いのか?

挨拶状は、手書きではなく印刷したものをお渡ししても失礼にあたりません。従来の葬儀では、毛筆を使用して手書きの挨拶状を作成していました。しかし、すべての参列者に手書きの挨拶状を用意するとなると時間がかかってしまいます。丁寧な挨拶状を作成することも大切ですが、葬儀を無事に終えたことを早く知らせることがマナーです。

手書きの場合

挨拶状は、万年筆か毛筆を使用して書きます。ボールペンは使用してはいけません。

印刷の場合

自分で作成する場合は、印刷会社に依頼する方法とテンプレートを使用して印刷する方法があります。また、葬儀社に依頼をすることも可能です。

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