無宗教者もいて、戒名を付けない選択をする方もいます。戒名がない場合は納骨できるのでしょうか?この記事では、戒名がない場合の納骨方法について分かりやすく解説します。ぜひ、参考にしてみてください。
結論から説明すると、戒名がない場合は菩提寺に納骨を断られてしまいます。
戒名とは仏教徒になった証です。ご先祖のお墓を管理してくれている菩提寺の僧侶に戒名を付けてもらいます。納骨先と戒名を付けてもらった寺院が異なると、戒名を付け直さなければいけません。そのため、お付き合いのある菩提寺に相談をしましょう。
菩提寺との付き合いがなくて、自然葬や散骨を希望する場合は、戒名は必要ありません。
戒名がない場合でも、(1)公営墓地(2)樹木葬(3)散骨であれば納骨してもらえます。それぞれの納骨方法について解説します。
自治体が経営主体となる公営墓地・公営霊園では宗旨・宗派は限定されていません。無宗教の方でも、俗名(生前の名前)を使用してお墓を建てることができます。戒名がなくても納骨ができるだけでなく、永代使用料や管理費が安くて人気です。
しかし、公営墓地は公募制で希望者が多い場合は抽選になります。何度も応募しているのに、抽選に当たらないという方もいるので気をつけなければいけません。
樹木葬とは、霊園の敷地内の樹木の下にご遺骨を埋葬する方法です。シンボルツリーがあるため、お墓参りのように参拝することができます。樹木葬を希望する場合は、対応している民間霊園を探してみましょう。
死後は自然に還りたいと願う方から、散骨も支持を集めています。ご遺骨を細かく砕いて粉状にしたものを海や山に撒きます。故人の思い出の地に散骨する方が多いです。また、ご遺骨の粉が入ったカプセルを、ロケットに乗せて打ち上げる宇宙葬も増えてきています。
(※民営墓地でも宗旨・宗派を問わない場所であれば納骨できます。)
次に、戒名がない場合の納骨に関する質問をご紹介します。
菩提寺に戒名を付けたくない旨を相談してください。相談をせずに勝手に決めてしまうと大きなトラブルに発展してしまいかねません。最悪の場合、納骨を断られてしまう恐れがあります。
また、戒名を付けないことに不快感を抱く親戚がいるかもしれません。そのため、親族間で戒名をつけたくないことを相談してみてください。
戒名代は希望するランクや宗派によって金額が異なりますが、平均金額相場として約10~100万円程度します。戒名を付けない場合は戒名代を節約できます。
自治体が経営主体の公営墓地であれば、宗派・宗旨を問わないため、お墓を建てることができます。戒名なしでお墓を建てる場合は、俗名(生前の氏名)をお墓に掘ることになります。
戒名を付けないと菩提寺では納骨してもらえません。また、関係が悪化してしまうため、戒名を希望しない旨を菩提寺に相談するようにしましょう。戒名がない場合でも、散骨や自然葬、公営墓地への納骨などの選択肢があります。
どのような納骨方法であるかを把握した上で、本当に戒名を付ける必要がないかを考えてみてください。